西岡 良仁(にしおか よしひと)が「深セン・オープン」でツアー初優勝☆日本男子5人目!【動画有】

西岡 良仁(にしおか よしひと)
2018年9月30日、中国の深圳市で行われた「深セン・オープン」(ハード、ATP250)男子シングルス決勝で、西岡良仁選手がツアー初優勝を果たしました。
世界ランク171位の西岡良仁が同67位のPH・エルベール(フランス)を7-5, 2-6, 6-4のフルセットで破り、ツアー初優勝を果たしました。
昨年大けがをして、手術、リハビリを経て、約10か月後の勝利です。
シングルスのツアー優勝は、日本男子では松岡修造、錦織圭、杉田祐一、ダニエル太郎に次ぐ史上5人目の快挙です!!
ネガティブになりがちな休養中をポジティブに捉えた西岡選手は、SNSやYouTubeで自身のリハビリやトレーニングなどのほか日常生活の素の部分を発信していました。気取らなく明るい人柄とにじみ出てくるテニス愛に応援したくなる方も多いと思います。
西岡選手とは、どのような選手なのでしょうか?こちらの記事でご紹介させていただきます。
「深セン・オープン」でツアー初優勝!!
優勝の思いを西岡選手本人のTwitterから。
深圳250優勝!ツアー優勝日本人史上5人目!!めっちゃ嬉しいです。怪我からの道のりはかなり苦しかったけどやっとここまで来れました。
最高の瞬間です。そしてゆっくりしたいけど、日本に帰らないとダメでもうすでに空港です。
日本で皆さんに会えるの楽しみにしています^_^ pic.twitter.com/rzCd9X7vA9— YOSHIHITO NISHIOKA (@yoshihitotennis) September 30, 2018
Twitter中にある「ケガ」とは、2017年3月の「マイアミ・オープン」(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)2回戦のジャック・ソック戦でで負った左脚の前十字靭帯断裂のことです。
これにより、長期のツアー離脱を余儀なくされていたのですが、2018年全豪オープン前のチャレンジャー大会で復帰。
そこからまた徐々にランキングを上げていっての初ツアー勝利です。
「深セン・オープン」は、2試合に勝利し本戦入り。その後の試合スコアは、以下の通り。
2回戦のシャポバロフ戦では相手にマッチポイントを
☆1回戦でD・クドラ(アメリカ)を6-1, 6-3のストレート。
☆2回戦で第6シードのD・シャポバロフ(カナダ)7-6 (7-5), 3-6, 7-5のフルセット。マッチポイントを握られるも勝利。
自信でも「正直、負けた」と思ったところから、相手の得意なプレーを封じてマッチポイントを握られるも勝利。
☆準々決勝でC・ノーリー(英国)に7-6 (7-2), 6-2のストレート。
☆準決勝で第5シードのF・ベルダスコ(スペイン)1-6, 6-3, 7-6 (7-5)の逆転勝利。
☆決勝はPH・エルベール(フランス)を7-5, 2-6, 6-4のフルセットで破り、ついに優勝!
下の動画は、決勝のダイジェストです。
負傷をしているときに、身近な先輩である杉田祐一、ツアー復帰後にダニエル太郎選手がツアー優勝をしたことも大きな刺激となり、早く自分もタイトルをつかみたいという気持ちになったそう。
リハビリ中に、筋力トレーニングだけでなく、栄養士と食事面からの見直しもしたそうで、より活躍のできる身体を作り上げていった西岡選手、これからの活躍が期待したいところです。
大会後のランキングは、大会前の171位から95位まで大きく浮上しました。このまま行けば、来年の「全豪オープン」には本戦から出場できそうです。
初ツアー優勝後のインタビューで「僕の名前を覚えておいてください。「ニシコリ」ではなく、「ニシオカ」です」と述べて笑いを誘っていました。
この優勝で、「ニシオカ」の名前とプレーをしっかりテニスファンの刻んで、さらなる活躍をしていくことと思います。
プロフィール
名前 | 西岡 良仁(にしおか よしひと) |
ATPランキング
(2019.1.14現在)
|
69位 |
国籍 | 日本 |
出身地 | 三重県津市 |
生年月日 | 1995年9月27日 |
年齢 | 26歳 |
プロ転向年 | 2014年 |
利き腕 | 左 |
バックハンド | 両手 |
身長 | 171㎝ |
体重 | 63㎏ |
使用ラケット | YONEX Vコア 98 |
使用シューズ |
YONEX FUSIONREV2 MAC YONEX POWER CUSHION FUSIONREV2 MGC |
使用ウエア | ヨネックス |
使用ガット | YONEX POLYTOUR SPIN |
公式サイト |
公式HP http://yoshihito-nishioka.com/ YouTube動画 yoshi’sチャンネル 公式ブログ 「going my way」 Twitter https://twitter.com/yoshihitotennis FACEBOOK https://ja-jp.facebook.com/yoshihitonishiokatennis/ |
もっと上手くなりたい、もっと試合に勝ちたいと思っているならば |
主な戦績
ランキング自己最高位:シングルス58位(2017/3/20)、ダブルス405位
ツアー優勝なし、フューチャーズで5勝、チャレンジャーで4勝
アジア競技大会2014年(仁川)シングルス金メダル、団体銅メダル
グランドスラム最高成績
全豪:2回戦(2017・18)
全仏:1回戦(2015・18)
全英:1回戦(2016・18)
全米:2回戦(2015)
経歴
両親がテニスコーチで、父親が好調の「ニックインドアテニスカレッジ」(三重県)で兄の康雄と共にテニスを4歳から始める。
兄の康雄は、大学を卒業後、ツアーコーチとして活動中。西岡良仁のサポートとして国内・海外ツアーへの帯同。
中学3年の夏(15歳)の時に盛田正明テニスファンドの支援を受けIMGアカデミーに留学した。
2012年「世界スーパージュニア」で単複両ベスト4。
2013年「メキシコ フューチャーズ」大会で初優勝。「全日本テニス選手権大会」準優勝。
2014年1月、プロ転向。ヨネックスに所属契約。
2014年「全米オープン」で予選を勝ち上がりグランドスラム本戦初出場、9月、「上海チャレンジャー」でATPチャレンジャーツアー初優勝を果たす。
9月、韓国で開催された仁川「アジア大会」で第1シードの世界ランク37位の盧彦勲を6-2, 6-2のストレートで下して、日本人では坂井利郎以来40年ぶりとなる男子シングルスでのアジア大会優勝を果たす。
2015年2月予選を勝ち上がった「デルレイビーチ国際テニス選手権」でATPツアー本戦初出場、ベスト8入り。8月、コメリカバンク・チャレンジャー(米国/アプトス)で、2回戦で見せた背面でのパッシングショットが、ATP公式サイトの2015年度のチャレンジャーツアーHOT SHOT年間Best1に選ばれた。
ドナルドソンとの試合で見せた背面パッシングショットの動画です
9月、予選を通過した「全米オープン」で1回戦でポール=アンリ・マチューと対戦し、3時間22分に及ぶフルセットの末、6-4, 2-6, 6-7(7), 6-1, 6-2で勝利しグランドスラム本戦初勝利をあげた。9月、コロンビア、ペレイラで開催された「デビスカップ」コロンビア戦のに日本代表メンバーとして初招集され、ダブルスで内山靖崇と組み初出場を果たすも、フアン・セバスティアン・カバル/ロベルト・ファラ組に7-6, 2-6, 3-6, 2-6で敗れる。
11月、「ダンロップワールドチャレンジテニストーナメント」(愛知県豊田市)の決勝で、アレクサンドル・クドリャフツェフを6-3, 6-4で破り、チャレンジャー大会二度目の優勝。
2016年1月、「全豪オープン」1回戦で敗退。3月、二度目のデビスカップ日本代表となり、ワールドグループ1回戦で英国と対戦。英国バーミンガムで開催されたこの大会に、ダブルスで内山靖崇と出場し、アンディ・マリー/ジェイミー・マリー組に3-6, 2-6, 4-6で敗れる。
6月、「ウィンブルドン」の予選を通過したが、一回戦でセルジー・スタホフスキーに3-6, 4-6, 4-6のストレートで敗れた。
7月、「ニールセン選手権」(アメリカ/ウィネテカ、ハード、ATPチャレンジャー)でフランシス・ティアフォー(アメリカ)を6-3 6-2のストレートで下し、シングルス優勝。ツアーランキングでトップ100位入りを達成。
9月、「全米オープン」1回戦で第23シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)に3-6, 5-7, 4-6で敗れた。
9月、大坂で開催されたデビスカップ ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)日本対ウクライナ戦で初めてデビスカップのシングルスに出場、I・マルチェンコ)を6-4, 5-7, 6-4, 7-5で下し、デビスカップで初勝利。
11月、「アスタナ・チャレンジャー」(カザフスタン/アスタナ、ハード、ATPチャレンジャー)決勝で、デニス・イストミン(ウズベキスタン)にフルセットの6-4、6-7(4)、7-6(3)で勝利し、シングルス優勝。
2017年1月、ミキハウスと所属契約。「全豪オープン」で地元オーストラリアのアレックス・ボルトを6-4, 1-6, 6-2, 6-4で破り全豪初勝利。有明で開催されたデビスカップ・ワールドグループ1回戦のフランス戦にシングルス2試合に出場、第2試合はジル・シモンに3-6, 3-6, 4-6で敗れた。
「ツアー500シリーズ」でベスト8、「マスターズ1000BNPパリバ」でベスト16進出、続く「マイアミ」2回戦で左ひざ靭帯断裂でツアー離脱。
2018年5月、予選から出場した「金泉チャレンジャー」(韓国/金泉、ハード、ATPチャレンジャー)でシングルス優勝。
世界ランク362位となった西岡良仁が第2シードの世界ランク88位のV・ポスピシル(カナダ)を6-4, 7-5のストレートで下し、復帰後初優勝を遂げました。
9月、「深圳オープン」(ATP250)の準決勝でベルダスコに逆転勝利、ATPツアー初の決勝進出。決勝ではピエール=ユーグ・エルベールに7-5, 2-6, 6-4で勝利、ツアー初優勝。
プレースタイル
「ジャンケンに負けるのも嫌」な負けず嫌いの性格で、闘争心で戦うタイプ。
170cmと小柄であるため、サーブのスピードはそれほど速くありませんが、コースの打ち分けが非常にうまく、そこから上手くラリー戦へと展開していきます。
スピードのあるフットワークで、粘り強くグラウンドストロークで戦うファイター。
利き手は左手で、ストロークは強くスピンのかかったボールを優れたコントロールで粘り強くラリーを続け、チャンスでコースに攻め込む。また、両手打ちのバックハンドストロークは強烈で、チャンスでダウンザラインを奪う攻撃力がある。
錦織と同じ米国フロリダのIMGアカデミー出身であることから“錦織2世”と呼ばれることもある。
好きな選手は90年代に活躍した元世界1位のマルセロ・リオス(チリ)。理由は「同じ左利きで、センスがある。ああいうプレーをしたい」から。
【画像出典 インスタグラム】