テニスシューズの正しい選び方、知っていますか?【動画有】
「テニス」は「足ニス」と言われる位、足の動きが大事なスポーツです。その足を包み支えるのが「シューズ」です。
テニスシューズにもたくさんの種類がありますね。
シューズ選びをするときには、自分の足のサイズに合わせることはもちろん、コートの種類に合わせることもとても大切なことです。
オムニコートとハードコートでは選ぶシューズが変わってきます。
このページでは、これからテニスを始めるという方から、試合などにもドンドン出ているテニスフリークの方にまで、テニスシューズの選び方と、試し履きの仕方、そして、おすすめのテニスシューズメーカーについてもお伝えいたします。
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この記事の目次
テニスシューズの正しいサイズの決め方って!?
あなたは、ご自分に合った正しいサイズのシューズを履いていらっしゃいますでしょうか?
ご自分のサイズが27cmとしても、A社のものはちょうど良かったのに、P社のものは何だか合わない気がするということがあるかもしれません。
実は、シューズには統一されたサイズ基準がないのでメーカーが違えばもちろんですが同じメーカーでもモデルが異なると長さ、幅が微妙に変わることがあります。
どうやって正しいサイズのものを購入できるのかを順次ご説明していきます。
自分の足に合うシューズを選ぶには足の正確な計測が重要です。
測定するのは『足長』と『足囲』の二つです。
自分で測るときは、肩幅程度に足を開いて、両足に平均に体重をかけて立ってサイズを測ってみましょう。
自分ひとりでは正しく測りにくいので、どなたかに手伝ってもらうようにしましょう。
また、スポーツ量販店やテニスショップなどで足形計測を無料で行っていることがありますので、そういった機会があったら計測してもらうことをお勧めします。
足に合ったシューズを履くことで、足が締まってきたりすることもありますし、体重が変わって足の肉付きが変わることもありますので、一度測ってからも時々は測り直しをするようにしましょう。
足を測る時の姿勢 (基本は裸足)
☑足を肩幅に開く
☑両足に均等に体重をかける
☑目線はまっすぐ前を見る
☑両手をまっすぐ自然に下す
※両足を測る(左右でサイズが違う場合があります)
正しく計測するために、ほかの方に測定してもらうことをおすすめします。
足長(サイズ)
「足長」というのは、足のかかとの最も出っ張ったところから足の指の一番長いところ(通常は第2指)の中心までを結びラインの長さです。
こちらを紙などの上に立って測ります。
シューズメーカーによっても、同じメーカーでも足形のモデルの違いによって、実際にフィットするサイズが変わってくることがあります。
一応の基準として、あなたがテニスシューズ以外では26,5㎝なのだとしたら27㎝のものから試してみてください。
一般的には、足を入れたときにつま先に5~7mmの空間が空いていればOKですので、実寸サイズよりも+0,5㎝~1㎝位を目安としてください。
出典:アシックス
足囲(ワイズ)
E、2E、3Eなどで表記された足の「外周」のことです。
メーカーによっては、足囲を表記せずにゆったりサイズやワイドフィットとしているところもあります。
フィット感を左右する大切なサイズとなります。
親指(第1指)から小指(第5指)の付け根の骨の出っ張った部分までの太さ(厚み)を計ってください。
一般にいう幅ではないので、ご注意を。幅がふつうでも甲が高くなると『足囲』は大きくなります。
こちらも、メーカーによって設定がまちまちで差がありますのでそれぞれのメーカーの基準を確認して注意してお選びください。
出典:アシックス
●幅広と思いがち…
テニスをしているので自分の足幅は広いと思い込んだり、足入れがしやすいからと足囲の大きいものを選びがちです。
自分の足を上からしか見れないので、足の幅が広いと思ってしまいがちですが、実際には足の厚みとなりますので、見た目の足幅が広くても厚みが薄い場合は足囲は小さいということになります。
大きいものを履き続けることで、靴の中で足が前後左右に滑ってしまい、かえって足の先が詰まって痛くなります。
この繰り返しによって、偏平足や膝・腰痛となってしまうこともあります。
特に女性の場合の外反母趾や開帳足(足の横アーチが低下して、足の幅が広がってしまった状態)になりかねません。
足に合ってないシューズを履き続けたことで変形した足を幅広と勘違いしていて、さらに合ってないものを選んでしまうかもしれませんので、一度しっかりと計測してみるようにしましょう。
足指の形状からのメーカー選び
もう一つの靴選びの要素として、足の指の形状があります。足の指の長さのバランスによって3つの型に分けられます。
出典:アシックス
オブリークタイプ(エジプト型)
足の親指が最も長いタイプのものをオブリークタイプまたはエジプト型といいます。
このタイプの方は、アシックス・アディダス・ディアドラ・ダンロップ・ニューバランス・プリンス・ミズノ・ヨネックスが向いていておすすめです。
日本人の6割がこのタイプと言われています。
ラウンドタイプ(ギリシャ型)
足の第2指がほかの指に比べて長いものをラウンドタイプまたはギリシャ型といいます。
このタイプの方は、アシックス、アディダス、ディアドラ、ナイキ、ミズノ、バボラが向いています。
スクエアタイプ
足の5本の指の長さがほとんど同じで、足先が四角く角ばったものです。
このタイプの方は、ウイルソン、ダンロップ、ニューバランス、プリンス、ヨネックスが向いています。
足形形状からのメーカー選び
足指の形だけではなく、足の形全体にもおおよそ2つのタイプがあります。
足形がまっすぐに近い「ストレート形」とかかとからつま先までにカーブを描く湾曲形のものがあり、一般的には欧米人にはストレート形が多く、日本人は湾曲形の人が多いようです。
各メーカーとも、製品によって足囲や足形の違うタイプを色々と取り揃えています。
一概には言えませんが、海外生産ブランドのアディダス、ナイキ、リーボックは足囲が小さく、ストレート形のシューズが多く、国内生産ブランドのアシックス、ヨネックス、ミズノ、プリンス、ニューバランス、スリクソンなどは足囲が大きく湾曲形のシューズを多く揃えています。
同じ足長、足囲であっても、湾曲形のものの方がゆったり感があります。
多くの日本人プレーヤーの方には、国産の湾曲形のものの方が履きやすいかもしれませんが、最近の若い年齢層の方は、足形が変化してきているので、ストレート形のものでもフィットしやすいかもしれません。
試し履きによって、本当に自分に合っているかを確認してみましょう。
【追記】カップソールの深さ
足のカカトを包むカップソールの深さもシューズ選びに必要な要素です。
深いものは、カカトをしっかりホールディングし、ぐらつきを抑えることができます。
激しく動いても足首がぐらつきにくくなるため、ケガの防止につながるのがメリットです。
けれども、テニスは前後左右に動くので、あまりホールドされると足首の柔軟性が損なわれて調整しづらくなってしまいます。
そこで、カップを浅めのもので、カップソールは斜め方向の角度があるものを選ぶといったことで高さを補って動きやすいものもあります。
この辺は、実際にシューズに足入れをしてみないとわからないので、試し履きをしてみて好みのものを見つけて頂きたいと思います。
テニスの学校校長 河合幸治によるテニスシューズの選び方の動画はこちらです。
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テニスシューズ「試し履き」方法
●試し履きにもある「ゴールデンタイム」
一般の靴を買う時と同じく、ズバリ「午後から夕方」がお試しのゴールデンタイムです。
午後になると、体温があがってきて、足が少しむくんできます。これはテニスをしている時と一緒です。その状態でフィットするか試してみてください。
まずは、テニスショップやスポーツ店などで、実際に試して履ける場合についての方法です。
ふだんの靴の時よりも、少し大きめのサイズを選んでいる方が多くいらっしゃるようですが、大きすぎてもシューズの中で足が前後左右に振れてしまって、擦れやタコの原因になります。
ジャストサイズのものを選ぶようにしましょう。
こちらの履き方でテニスシューズのサイズを合わせると今までの履き方と0.5~1センチ位サイズが変わってくるかもしれません。
コート別のシューズの選び方
これからテニスを始めようとする方は、ご自分の行くことの多いコートを確認してからシューズを購入するようにしましょう。
日本で使われている主なコートの種類は4種類ありますので、購入してしまったシューズがプレーするコートと違っている場合、使えない可能性があります。
テニスを長くやっているテニスプレーヤーの方は、複数のシューズを持っていらっしゃる場合が多いと思います。
ふだんは、練習やレッスンの際はオムニコートが多くても、試合のときにはクレーやハードコートといった異なるサーフェスのコートでプレーすることもあるので、それに備えて用意しておきたいものです。
コートの種類に合ったものでないと、靴の中で足が動いてしまったり、マメができたり、爪先が黒く死んでしまったりします。
また、止まりすぎによって、捻挫のようなケガにつながったりします。
正しいシューズを選ぶことで、余計な体力や筋力を使うことがなくプレーすることにもつながりますので、まずはそれぞれのコートの種類と特性を理解する必要があります。
主なコートの種類と特徴
コートの種類 オムニコート
(オムニコートと一般に言われているが、こちらは商品名で、他に「スパックサンド」、「ダイヤサンド」などがある)
材質 砂入り人工芝
特徴 ハードコートの上に人工芝に砂を入れたコートで、日本では一番普及しているタイプのコート。足腰に優しく、多少の雨でもプレーすることが可能。クレーコートほどでないが、足を滑らすことができる。
ボールが滑りやすい。
ボールはあまり弾まない。
イレギュラーは少ない。
球足 遅い
対応シューズ オムニ&クレー用
コートの種類 クレーコート
材質 土、砂
特徴 学校などでよくあるコート。粘土質の上に砂を撒いたものが多い。弾力があるので、疲労感がもっとも少ない。しかし、雨が降ると乾燥するまで使用できず、乾燥が続けば砂が飛んで滑りやすくなるなど、メンテナンスが大変なコート。
ボールは弾みやすいが、バウンドしてからは土がボールの威力を吸収するため失速する。
イレギュラーが多い。
球足 遅い
対応シューズ オムニ&クレー用
コートの種類 ハードコート
材質 セメントやアスファルトの上に化学樹脂を加工
特徴 維持管理に手間がかからないため、世界でもっとも普及しているコート。硬いコートなので、疲労しやすい。
コンクリートのようなハードな表面で摩擦抵抗が高いので、ストップ力が高くシューズがほとんど滑らない。
ボールがよく弾み、弾んでからの球足も速くなる。
球足 速い
対応シューズ オールコート用
コートの種類 カーペットコート
材質 カーペット材
特徴 インドアテニススクールなどに多い、絨毯のようなコート。
ハードコートほど固くないため、膝にかかる負担は少ない。
ハードコートよりもストップ力が高く、足が引っかかりやすい。
ボールの弾み、球速とともにハードコートとクレーコートの中間になる。
球足 普通
対応シューズ カーペット用またはオールコート用
主なテニスシューズの特徴(サーフェス別)
テニスシューズは、それぞれのコートの表面(サーフェス)の種類によって、各コートの素材や特性に合わせた専用ソール(シューズの裏)があります。
プレーヤーのコートをスライドさせたかったり、グリップして欲しかったり、逆にグリップしすぎないで欲しかったりといった要望にソールが応える設計となっています。
プレーするコートに応じた靴底のソールのものの方が動きやすく、怪我もしにくく作られていますので、サーフェスにあったシューズを履くようにしましょう。
主に販売されているものは、次の種類のものになります。
オムニ・クレー用
オムニコート、クレーコート両方ともに使えるシューズです。
オムニコートやクレーコート専用のシューズもありますが、種類が少なく選べないので、専用シューズでなくとも大丈夫です。
砂が多いため滑りやすいサーフェスに対応するために、グリップとスライドが両立できるよう各メーカーともソールパターンが工夫されています。
スパイクのようなピンが複雑に配置されていて、滑りながらでも、止まりたいと思ったときにストップしてくれます。
※ソールが柔らかめなのでハードコートで使うとすり減りやすく、引っ掛かりすぎるので捻挫などの怪我につながるため使用しない方が良いです。
また、通学やコート外での移動でアスファルトの道を歩くのは摩耗の原因になります。
それによって、滑りやすくなりプレーに支障が出たり、怪我の原因となりかねませんのでコート外ではなるべく履かないことをお勧めします。
出典:スリクソン
オールコート用
摩擦力が高いハードコートやカーペットコートでは専用のシューズを使うのがベストですが、全てのコートで使えるシューズです。
主にハードコートでの使用を想定しているので、クッション性や安定感などを重視した設計となっており、耐摩耗性に優れた素材やソールパターンが採用されています。
けれども、オールコート用のシューズをオムニコートやクレーコートで使った場合は滑りやすいです。
足の踏ん張りで止まろうとすることを長く続けていれば体力も消耗してしまうし、不安定な姿勢でプレーすることで膝や腰への負担も大きくなります。
オールコートのものを一度ハードコートで使用すると、ソールが摩耗してしまうためにクレーコートなどでは滑りやすくなります。
1足をハードコートとオムニ・クレーの両コートで使うことはせずに使い分けるようにしましょう。
出典:スリクソン
カーペットコート用
インドアのレッスンが行われるテニスコートで採用されていることが多いカーペット材によるテニスコート用のシューズです。
カーペットは摩擦係数が大きく、足が引っかかってしまいます。
そのため、引っかかりの原因となる溝をなくしたフラットなソールとなっています。
ハードコートでも使えるようにしてあるものも多いです。
出典:スリクソン
2種類のシューズを持てば、安心
出来れば、オムニ・クレー用とオールコート用の2種類を持っていれば、大抵のコートで使うことができます。
自分の練習するテニスコートや試合を行うコートの状況に応じて揃えましょう。
2種類を持つならば、できれば同じメーカーのモデルでオムニ・クレー用とオールコート用が出ているものを選べば、違和感をあまり感じないでプレーができます。
●こんなウラ技も!❓
ソールがすり減ったオムニ・クレーシューズをハードコートやスクールレッスンのカーペットコート用に使いまわすというのをやっていらっしゃる方がいます。
あまり、ハードコートでのプレーはしないので、それ用のものを新しく用意するのは予算が厳しいというのならばやってみてはいかがでしょうか?
まとめ
テニスコートの種類に応じたシューズを履くことが大切です。
正しいサイズのものを選んで、試してみて納得のいくものを履くことで、コートの中で素早く動けるようになったり、体力や筋力を余計に使わずにプレーすることが出来るようになります。
逆に、間違った選択で合わないシューズを履いていることで、シューズの中で足が動いてしまったり、締め付けられすぎて血行障害による足の疲れや、運動低下を招くことになったりします。
せっかく適正なシューズを選んでも、履き方がちゃんとしていないとシューズのパフォーマンスを生かせません。
ご紹介したひもの結び方で締めて、快適にプレーをしましょう。
また、成長期のお子さんのシューズをすぐに小さくなってしまうからと、大きめのサイズのものを選んだりするのはダメです。テニスシューズは消耗品ですので、大きめに買ったからと長持ちするということもありませんので、きちんと足に合ったものを選ぶようにしましょう。
シューズのパーツ名称や機能について、シューズ売り場やネットでの説明文で専門用語が並んでいて、なんだかよく分からない…という方は多いと思います。そうした方は、こちらの記事をどうぞ。