テニス試合に勝つには、シューズよりインソールが大事? テニスギア対談③【動画有】
「テニスの学校」とテニスマニア中居さんとのテニスギア対談第3弾は、インソール(靴の中敷き)についてです。
テニス用具全般についてなんでも知っているテニス用具ご意見番の中居さんに伺いました。
シューズ中敷きの「インソール」について。
前後左右に激しいフットワークが必要なテニスにとって、足元を安定させるためにはシューズ以上にインソールの働きが重要だそうです。
この記事では、インソールとはどういうものなのか?どういった効果があるのかについてお伝えします。
中居 晃(なかい あきら)さん
大手スポーツ専門店に勤続33年
その間に発売されたラケットはほぼ全て試打し、体にいいもの、テニスが上手くなるグッズを日々探されています。テニスマニアなら押さえておきたい情報満載の「マニアック通信」を2017年まで16年続ける。
河合 幸治 (かわい こうじ)
埼玉のテニススクール「テニススタジオ川口」校長&テニスwebレッスン「テニスライズ」代表
元全日本ランカーで、数々の公式戦に優勝してきた経験から、テニス上達のコツをわかりやすく伝えることに日々燃えています。
この記事の目次
インソールとは
多くの方は、購入したシューズをそのままの状態で履いていると思います。その靴は本当に自分に合ったものでしょうか?
足のサイズに合った靴を買ったとしても、足の形はそれぞれ誰もが違うものです。合っていない靴を履いていると、それだけでケガや故障の原因になりかねません。また、テニスをプレーし続けていると足、腰、膝に不調が生じることもあります。これらの解消に役立つのが「インソール」です。
「インソール」は、靴の中に敷く足裏に接する部分の敷物で、中敷きとも呼ばれています。一般的には、取り外しができて後から入れられるタイプのものを指します。このインソールを入れることで、靴を自分に合った形状にカスタマイズすることができます。
インソールを使って靴を自分の足の形に合わせることで、疲れや足、腰、膝の不調を解消できる
どのメーカーもほぼ同じインソール
ほとんどのテニスシューズには、あらかじめインソールが入っています。シューズの価格が1万数千円位のものでも、どのメーカーもほぼ同じようなインソールを使っています。
2、3万円位の価格のシューズを作れば別ですが、メーカー側はインソールにそこまでのお金をかけられないために、装着されているインソールは同程度のものとなっています。
インソールを変えることでテニスのパフォーマンスを上げられる可能性があります。インソールを別のものに替えることをおすすめします。
YouTube『テニスの学校』テニスギア対談③
足のアーチは下がります
正常な足の状態では、土踏まずの骨とかかとの骨との間に関節があって、足が地面に着地した時にはこの関節が開くように動いてアーチをたわませます。アーチがたわむことで衝撃が吸収できます。
けれども、このアーチのクッションはあまり持続しません。
テニスをプレーしていると、この土踏まずのアーチが下がってきてしまいます。アーチが下がって隙間の部分がなくなるとクッションがなくなってしまいます。
そうするとかかとの骨が外側にズレてしまいます。それによって、疲れやすくなったりクッションがないので衝撃がきたりします。
また、かかとの骨が外にズレることでアキレス腱が引っ張られてアキレス腱痛になったりするなど、色々な弊害が出てきます。
さらに、土踏まずが下がることによって、骨が左右に開いて足幅が広がりますし、足長も伸びて、
つま先が靴に当たってしまいます。
土踏まずが下がることで、カカトの関節が過剰に動いてしまい、内側に倒れこむオーバープロネーションとなっている…
こういった問題を解消するために、おすすめしたいのが足のアーチをサポートする立体的形状の機能性インソールです。
スーパーフィート(SUPERfeet)
まずおすすめしたいのが、アメリカの医療メーカーの製品『スーパーフィート』です。
スーパーフィートとは
足の骨格を支持して安定させ、足の筋肉を効果的に機能させるのが最大の特徴となっています。
足病医学に基づく理論背景をもとに作られた3次元立体構造の「スーパーフィート」
◆後足部をサポートする形状
かかと周りの関節群はアーチの高さや足の指の働き、脛(スネ)の向きや傾きまでコントロールする働きをしています。
スーパーフィートは、このかかと周り(後足部)を機能的にサポートし、足本来の動きを作り出します。
スーパーフィートは、土踏まずの裏側が硬い材質でできています。これが、かかとの骨の一番大きな骨、内くるぶしの下あたり(載距突起と呼ばれるかかとの骨の一部)を持ち上げるように作られています。
土踏まずを上げるのではなく、載距突起を持ち上げることで、この骨の上に乗っている全部の骨を持ち上げることになります。
これにより、下がろうとする骨の隙間を維持することができます。
そうすることによって、上半身に伝わってくるパワーが変わってきます。
◆現代人の足の問題(オ–バープロネーション)を解決!
現代人の足の問題として、足部のかかと周りの関節が過剰に動きすぎているオーバープロネーション状態になっている人が多くなっています。
これにより、足裏のアーチ構造が崩れてしまい、脛(スネ)の正しい角度や向きをいびつに変えさせています。
体の土台である足の骨格の崩れは、足だけでなく、膝や腰など体全体に悪影響を及ぼしています。
「スーパーフィート」のHPより、オーバープロネーションについて説明します
柔らかい足(回内=プロネーション)と硬い足(回外=サピネーション)
足は相反する2つの状態を繰り返しながら機能します。
柔らかい足(回内=プロネーション・Pronating Foot)
接地するとき、足はアーチをたわませ、つま先も広がります。 こうすることで、地面に打ち付けられる衝撃を吸収します。
硬い足(回外=サピネーション・Supinating Foot)
足裏が地面についた直後から、足のアーチは高くなり剛性の強い硬い足に変化していきます。
このとき足は頑丈なレバーのように働くことで(テコの原理)軽やかな蹴りだしを可能にします。*しかし、多くの現代人は柔らかい足から硬い足に切り替われない「過剰回内=オーバープロネーション」という足の問題を抱えています。過剰回内=オーバープロネーションは様々な足のトラブルを誘発します。
時には柔軟に(接地時の衝撃吸収など)、時には強固に(蹴りだしの時のテコとしての動き)足骨格は変化します。スーパーフィートは、現代人の多くの方が抱えるオーバープロネーションによって起される症状を改善し、足本来の機能を取り戻すことができます。
出典 © SUPERfeet Japan
☆もっと上手くなりたい、もっと試合に勝ちたいと思っているならば
効果を実験
スーパーフィートの効果について、パワーテストによる実験を行いました。
実験1 スーパーフィートインソールなし
- Aがマットの上で裸足になって、両足の先をやや広げて立つ。その状態から両手を前にまっすぐに突き出した形を作る。
- BはAの両手を自分の両手で上から下へと力をかけて引き下げる。Aはその力に対抗して下げられないように体全体で耐えるようにする。
結果→Bの力で、Aの両手は軽く引き下げられてしまう
実験2 スーパーフィートインソールあり
マット上に乗せたインソールの上にAが乗り、実験1と同じ動作を行う。
結果→Bが実験1と同じように力を加えても、Aの両手は下げられることなくキープできる
スーパーフィートによって、骨格が正しい位置に乗ったことで上半身に伝わってくるパワーが変わりました
実験2の結果は、スーパーフィートによって骨格が正しい位置に乗ったことで力が逃げなかったからです。
実験1では、Aは足指が広がってしまう感じであったのに対し、実験2では足指の形は変わらないままと感じられました。
つまり、関節の形が実験1では崩れ、実験2ではインソールの力で崩れなかったということです。
◆スーパーフィートの種類と価格
スーパーフィートは、ベーシックシリーズとして、ヒールカップの深さなどによって種類がいくつかある『トリム』、自分の足に合わせて作るカスタムメイドシリーズの『カスタムフィット』に分かれています。価格は、トリムで4,800~6000円、カスタムフィットで10,000円となります。
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★カスタムフィット
自分の足骨格を測定して作成するカスタムメイドのインソールです。
高い椅子に座って足がニュートラルな状態で足のふくらみ角度を測定するなどをして、足の特徴に応じて左右それぞれに作成するものです。
真空状態を作ることで高いフィット感のものができる
カスタムフィットは、カスタムできる技術と専門知識を持った有資格者のみが作成可能です。
取り扱い店の中でも作成できる店舗は限られますので、ご希望の方は問い合わせをしてみてください。
バウアーファインド(BAUERFEIND)
医療機器メーカーであるドイツのバウアーファインドの製品で、価格は9,800円です。
人間の足は、2本の縦アーチに加え、横アーチで構成されています。バウアーファインドは、特徴として横アーチをサポートする機能の「メタパッド」を搭載し、足底を全面接地することができます。それによって、走る時の蹴り返しやターンをするときの踏ん張りがしっかりできるようになっています。
また、ソールの硬さが3つに分かれていて、直線的な動きだけでなく、斜め、横の動きやシューズが傾いているときにもしっかりフィットする構造となっています。
「バウアーファインド 製品案内より抜粋」
インソールでプロも快適プレー
プロ選手は、シューズ契約をしているので契約したシューズを履かなければなりません。
けれども、インソールは外から見えなくて何を使っても良いため、契約したシューズメーカー以外のものを使用していることも多いようです。
4大大会で選手が優勝したときに、リストバンドなどを観客席へ投げることがあります。ジョコビッチ選手が優勝した時靴を投げたことがあったのですが、インソールを抜いてから投げこんでいました
自分の足型を使って作ったものなので、インソールは大事だという表れです。
靴は消耗品で何足も使いますが、インソールは靴がダメになっても次に使えますので、2、3足分は持ちます。
コート別にハードコート用シューズ、オムニコート用シューズを持っている方で、インソールだけを入れ替えて使うこともできます。
価格としては、今回おすすめのインソールは高価なものではありますが、足元に不安なく素早く動くことができたり、快適なプレーをするために役立つ製品です。
それだけに、安心ができて信用のおけるスタッフのいる店舗で自分に合ったものを見つけていただきたいと思います。
価格:10,780円 |
まとめ
人間の体は足が土台です。足の反応は体全体に波及していきます。
インソールを入れて崩れた足を整った足にすることで、体の負担を大きく軽減できます。足の疲労や足・腰・膝の痛みの原因解消につながるだけでなく、テニスのパフォーマンスを上げることにもつながります。
靴の中のインソールを自分なりにカスタマイズするのは、もうテニスシューズの新常識となってくるのかもしれません。
少なくとも、現在のシューズがワンランク上のシューズに変わります。自分なりにカスタマイズして、快適なシューズを体験してみてはいかがでしょうか?
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