「テニスは、生涯スポーツである」と言われています。
世界中で、性別・年齢を問うことなく多くのプレイヤーがテニスは愛好されています。
仲間同士や家族でのテニスから競技としてのテニスに関心を持つこととなっても、ジュニアからベテランまで様々なカテゴリーで多くの大会が開催されています。
大会に出始めたら、カテゴリーの頂点としての大会はどんなものがあるのか気になりますよね?
競技の頂点となるのが全国大会です。
こちらでは、一般の方、ベテランの方の出場できる全国大会をご紹介いたします。
この記事の目次
一般
全日本テニス選手権(東日本選手権/西日本選手権)
日本テニス協会が主催する日本一を競う、プロ、アマ問わずに参加できる大会です。
優勝者には男子シングルスは天皇杯、女子シングルスは秩父宮妃記念盾、男子ダブルスは摂政宮杯、女子ダブルスは朝吹杯、混合ダブルスはJTA杯がそれぞれ贈呈されます。
ATP・WTAのポイントがつかないことから、世界ランキング上位のトップ選手の多くが出場していませんが、日本の最高峰の大会です。
参加資格
(1)日本国籍を有し、JTA に選手登録をしている者
(2)JTA に選手登録をしている外国人で、当年度大会トーナメント要項に記載された参加申込み締切日までに引き続き 12ヶ月以上日本に在住し、中学、高校、大学または専門学校に在籍している者
(3)JTA に選手登録をしている外国人で、当年度大会トーナメント要項に記載された参加申込み締切日までに、引き続き36 ヶ月以上日本に在住している者
(4)上記条件を満たしている場合であっても、他国のナショナル選手として活動していた、または他国の所属で国際ランキングを保持していた経歴がある者は除く
大会名 | 全日本テニス選手権(東日本選手権/西日本選手権) |
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開催時期 | 11月上旬 |
会場 | 有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート |
対象選手 | JTA(日本テニス協会)登録選手 |
実施競技 | 男女シングルス(48ドロー) 男女ダブルス(28ドロー)、混合ダブルス(8ドロー) |
予選大会 | 予選→本戦 |
出場するには
本戦資格を得る必要がありますが、JTAランキング上位、予選勝ち抜き、主催者推薦であることが必要です。
各種目による配分は、以下の通りです。
【本戦】
種目 | 合計 | DA | Q | WC (J1-7) ① | WC (東日本) ② | WC (西日本) ② | WC (JTA) ③ |
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男子シングルス | 48名 | 25~36名 | 12 名 | 0~6 名 | 0~1 名 | 0~1 名 | 0~3 名 |
男子ダブルス | 28組 | 18~28組 | ー | 0~6 名 | ー | ー | 0~4 組 |
女子シングルス | 48名 | 26~36 名 | 12 名 | 0~5 名 | 0~1 名 | 0~1 名 | 0~3 名 |
女子ダブルス | 28組 | 19~28 組 | ー | 0~5 組 | ー | ー | 0~4 組 |
混合ダブルス | 8組 | 6~8 組 | ー | ー | ー | 0~2 組 |
・DA(Direct Acceptance):JTA ランキング上位者
・Q(Qualifier):予選勝ち抜き者
・WC(Wild Card):主催者に推薦された者
①男女シングルス・ダブルスは、それぞれグレード J1-7 以上(賞金総額 100 万円以上)の地域選手権大会の優勝者(男
子:東北・北信越・関東・東海・関西・中国、女子:東北・北信越・関東・東海・中国)、男子 6 大会・女子 5 大会
※グレード J1-7 大会以上(上記大会)の準優勝者は、WC の選考をする場合がある。
②男女シングルスは、東日本大会優勝者 1 名、西日本大会優勝者 1 名
【予選】
合計 | DA | WC | 備考 | |
---|---|---|---|---|
男子シングルス | 48 名 | 42~48 名 | 0~6 名 | 12 名が本戦へ |
女子シングルス | 48 名 | 42~48 名 | 0~6 名 | 12 名が本戦へ |
・DA(Direct Acceptance):本戦に入れなかった JTA ランキング上位者
・WC(Wild Card):主催者に推薦された者
JTAランキングシステム
JTAランキングは、正式名称を「JTAオフィシャルポイントランキング(Japan Tennis Association Official Point Ranking)」と言い、
通称「JTAランキング」、いわゆる「日本ランキング」のことです。
男女のシングルスランキングとダブルスランキングがあり、過去52週間に出場した大会のうち、獲得ポイントの多かった20大会のポイントの合計でランキングします。
原則として週一回更新され、毎週火曜日にWEBで発表されます。
各大会の結果は、大会終了日を含む週の翌々週に反映されます。
画像:日本テニス協会
全日本テニス選手権、JTAポイントについて、詳しくは日本テニス協会のHPでご確認ください。
国民体育大会 テニス競技
毎年、各都道府県で開催される『国民体育大会(通称国体)』の中のテニス競技の大会です。
大会名 | 国民体育大会テニス競技 |
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開催時期 | 9月下旬から10月 |
会場 | 開催年による |
対象選手 | 男女成年、男女少年 |
実施競技 | 都道府県対抗(単2+複1) |
予選大会 | 都道府県→ブロック大会→全国 |
参加資格
JTA登録選手、都道府県協会及び傘下組織に登録した選手であり、各都道府県の在住者、在勤者が資格を有します。
出場するには
成年の部は地区予選(国体ブロック大会)を勝ち抜いたチームと開催都道府県の32都道府県、少年の部は47都道府県が出場。
また、地域により出場枠数が違い、開催都道府県は出場1枠を与えられます。
特例として「ふるさと選手制度」があり、卒業中学校、高校の所在地がある都道府県に登録できます。
大会競技は、単2、複1から構成されているため、多くの都道府県では単上位2名、複優勝者がチームとして編成されます。
全日本都市対抗テニス大会(国民体育大会テニス競技リハーサル大会)
全日本都市対抗テニス大会は、日本テニス協会が主催する社会人テニス大会です。
国民体育大会テニス競技のリハーサル大会として、翌年の国体開催地にて7月頃開催されます。
各市区町村ごとに代表チームを編成し、各地区予選を勝ち抜いたチームが本選に進みます。
大会名 | 全日本都市対抗テニス大会 (国民体育大会テニス競技リハーサル大会) |
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開催時期 | 7月下旬 |
会場 | 翌年国体開催予定の都道府県 |
対象選手 | 男女一般、ベテラン |
実施競技 | 都道府県対抗(一般男女複、ベテラン1部男女複、ベテラン2部男子複、一般男女単) |
予選大会 | 各都道府県→地域大会→全国大会 |
出場するには
国体同様、各都道府県在住、在勤者、さらにふるさと選手制度活用者が資格を有します。
ベテラン1部は満45歳以上、ベテラン2部は満55歳以上。
7種目による対抗試合のため、それぞれの資格に応じて出場が可能です。
全国大会は、前年度優勝都市、開催地代表都市、次期開催市が単独枠1を与えられています。
ソニー生命カップ 全国レディーステニス大会
日本女子テニス連盟(JLTF)が主催してる大会。
「おばさん達の甲子園」とも言われるほど、女性アマチュアプレーヤーの最大の目標の一つであるのが
『ソニー生命カップ 全国レディーステニス大会』です。
大会名 | ソニー生命カップ 全国レディーステニス大会 |
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開催時期 | 11月中旬 |
会場 | 昭和の森テニスセンター |
対象選手 | 満25歳以上の女性 |
実施競技 | 女子ダブルス団体トーナメント |
予選大会 | 都道府県予選→全国大会 |
出場するには
8月から順次開催される都道府県大会でトップ3組が代表となり、11月に東京で行われる全国決勝大会(団体戦)に進出する。
出場資格として、多くの制限があります。
この大会以前に下記の大会に出た人は出場ができません。
・全日本選手権(予選も含む)
・全日本ジュニア18歳以下の種目に出場した人は、その後10年間出場不可。
・国民体育大会(本大会のみ、ジュニアと現在40歳以上の人は除く。同大会に監督としての出場は可、選手兼監督での出場者は不可)
・全日本学生選手権(本戦出場者、但し50歳以上の人は可)
・2021年度、2022年度全日本ベテラン大会出場者(予選も含む、但し50歳以上の人は可)
また過去に本大会出場経験者した参加制限もあります。
・全国決勝大会でベスト4に入賞した選手は、以降の大会に出場できない。
・全国決勝大会に3回出場した選手は、翌年から3年間出場できない。
その後の出場は、第1回目出場とみなし、過去の出場回数は加算されない。
全国レディースを目指す女性たちの思い、プレーがまとめてある動画をご紹介いたします。
のHPでご確認ください。
全国レディース大会について、もっと知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
日本女子テニス連盟は、ほかに「ピンクリボンレディーステニス大会」も開催しており、こちらも
各都道府県予選を経て、全国大会へと至ります。
一般の部(20歳以上)、50歳以上の部の種目があります。
プリンスカップ
「日本最大級の草トーナメント」と言われているプリンスカップ。
基本的に出場制限はありませんが、予選2大会以上の出場はできないとされています。
各地区会場(2019年は18か所)のブロック枠に応じて、決勝大会に出場できます。
2020年から新型コロナウイルスの流行によ開催されていません。
再会が望まれる大会です。
大会名 | プリンスカップ |
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開催時期 | 9月下旬 |
会場 | 昭和の森テニスセンター |
対象選手 |
男女一般 |
実施競技 | 男子ダブルス、女子ダブルスによるチーム対抗戦 |
予選大会 | 各地区会場→全国 |
男子、女子2名ずつのチームによる団体戦で、男子ダブルス、女子ダブルスによって勝敗がつかない場合は
ミックスダブルスで勝敗を決めます。
出場するには
誰でも参加できるが、選手は「プリンス」ラケットを使用することが参加条件となっています。
詳しくは、こちらのプリンスカップHPへ。
ヨネックスレディースチャレンジカップ
全国大会優勝で、オーストラリアペア旅行にご招待!のために女性による女性のための熱き戦い
が繰り広げられるのが「ヨネックスレディースチャレンジカップ」。
全国53地区の予選を勝ち抜いたペアが全国大会に出場できます。
画像:ヨネックスレディースチャレンジカップ
大会名 | ヨネックスレディースチャレンジカップ |
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開催時期 | 12月中旬 |
会場 | 横浜国際プール・インドア特設コート |
対象選手 |
女子一般 |
実施競技 | 女子ダブルス |
予選大会 | 各地区→全国 |
出場するには
誰でも参加できるが、選手は「ヨネックス」商品を使用・着用することが参加条件となっています。
予選大会には、一人1大会のみ出場が可能。
詳しくは、こちらのヨネックスレディースチャレンジカップHPへ。
新日本スポーツ連盟全国テニス協会
新日本スポーツ連盟(通称新体連)テニス協会による全国大会は、毎年開催されますが2つの名称の大会で行われています。
・全国スポーツ祭典
新日本スポーツ連盟は、国民だれもがスポーツに親しむことができるよう各地で「スポーツ祭典運動」に取り組んでいます。
全国スポーツ祭典は、「だれもが参加できる国民に開かれたスポーツの祭典」「フェアでより高い目標にチャレンジする競技大会」として2年に1度開催されるものです。
・全国競技大会
全国スポーツ祭典の開催のない年には、各種目の「全国競技大会」が開催されています。
大会名 | 全国スポーツ祭典/全国競技大会 |
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開催時期 | 11月中旬 |
会場 | 開催年による |
対象選手 |
一般の部:シングルス(男子・女子)、ダブルス(男子・女子)、ミックスダブルス |
実施競技 | 男女シングルス、男女ダブルス、ミックスダブルス |
予選大会 | 各都道府県→全国 |
ベテラン
地主株式会社全日本ベテランテニス選手権
全国のベテラン大会に出場している選手たちが目標としている大会が「全日本ベテランテニス選手権」。
「ベテランの頂点」を目指して、男子は35歳から、女子は40歳から5歳きざみの種目で戦われる。
男子シングルス・ダブルスは、85歳以上、女子はシングルス80歳以上、ダブルス85歳以上のまで。
大会名 | 地主株式会社全日本ベテランテニス選手権 |
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開催時期 | 9月下旬~10月上旬 |
会場 | 東山公園テニスセンター、博多の森テニス競技場 |
対象選手 | 男子35歳以上(5歳きざみで10種)、女子40歳以上(5歳きざみで8種) |
実施競技 | 男女シングルス(32、24、8ドロー)、男女ダブルス(24、16、12、8ドロー) |
予選大会 | 有資格者がエントリー |
出場するには
日本テニス協会加盟の各都道府県協会加盟団体登録者であり、その出場年に選手登録した選手が出場資格を得ることができます。
前年の同大会を含み、以降のベテランJOP対象大会に1大会以上出場し、JOPランキング規程によるポイントを獲得した選手が申し込み対象。
さらに、ベテランJOPランキング規程により、選考対象大会によるポイントの順位で選考。同順位の場合は抽選により決定する。
詳しくは、日本テニス協会のHPから。
日本スポーツマスターズ テニス競技会
シニア世代を対象をとしたわが国唯一の総合スポーツ大会が「日本スポーツマスターズ」がです。
スポーツ愛好者の中から競技性が高い35歳以上の選手が出場することから、「シニア版の国体」とも言われています。
生涯スポーツとして取り組んでいる人が自己の技量を試す場として、かつてオリンピックや全日本の選手として活躍した
トップアスリートと各地域で日々練習を重ねてきた選手が同じ舞台で日本一をかけて戦うことができる大会です。
主催 は、公益財団法人日本スポーツ協会 および開催する各都道府県・市区町村とそれぞれの自治体スポーツ(体育)協会
です。開催は、毎年各都道府県持ち回りで行われています。
大会名 | 日本スポーツマスターズ テニス競技会 |
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開催時期 | 9月中旬 |
会場 | 開催年による |
対象選手 | 男子シングルス(35歳以上)、ダブルス(45歳以上)、女子シングルス、ダブルス(40歳以上) |
実施競技 | 男女シングルス、ダブルス(48ドロー) |
予選大会 | 各都道府県により選出される |
出場するには
各都道府県協会の登録者で、日本テニス協会登録者及び競技者規程によるプロフェッショナル登録者が参加条件。
さらに各都道府県テニス協会により男女ともにシングルス1名・ダブルス1組が選出され出場できます。
開催県は、追加シングルス1名・ダブルス1組が出場可能。
全国健康福祉祭(ねんりんピック)
「ねんりんピック」の愛称で親しまれてきた全国健康福祉祭は、60歳以上の方を中心とするスポーツ、文化、健康と福祉の祭典。
厚生労働省、長寿社会開発センター、開催地の地方自治体が主催。
テニスでは、60歳以上男子ダブルス、70歳以上男子ダブルス、60歳以上女子ダブルスの計6人が1チームとして戦います。
大会名 | ねんりんピック |
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開催時期 | 10月上旬 |
会場 | 開催年による |
対象選手 | 60歳以上 |
実施競技 | 3ポイントの団体戦 |
予選大会 | 各都道府県及び政令指定都市→全国 |
出場するには
出場枠を持つ各都道府県もしくは政令指定都市の予選の選考会を経て選出されます。
基本的には、予選優勝チームが本戦に出場します。
各種目共その種目で過去にテニス交流会に出場した人は、参加できません。
但し、70才以上は60才以上で出場後2年以上経過していれば参加出来ます。
ねんりんピックの雰囲気がわかる動画がありましたのでご紹介いたします。
詳しくは、日本テニス協会のHP、長寿社会開発センターのHPでご確認ください。
まとめ
テニスを競技として取り組んでいる方ならば、ご自分がこの先頑張っていった先に全国への道が開かれているかもしれないということは励みになるのではないでしょうか?
一般年齢の方、ベテラン年齢の方、アマチュアであってもそれぞれの大会があります。
各年代に応じたクラス分けの大会が行われていますので、自分の年代の選手たちとしのぎあって高めあっていけるのも魅力の一つです。