シングルススティックの立て方、画像つき説明で覚えよう!
公営コートなどでは、シングルス用とダブルス用のコートが共用となっている場合がほとんどです。
シングルスをする時には、シングルススティックを立てますが、ちゃんとしたやり方がわからずに、いざ試合で自分で立てなければいけない時に困っていらっしゃる方が結構おられます。
この記事を読んで、スマートに立てることができるようにしましょう。
シングルススティックに関するルールも載せていますので、併せてお読みください。
シングルススティックはなぜ立てる?
シングルスとダブルスでは、コートの横幅が違っているのはご存知だと思います。
シングルスでは、アレーコートを使わないですよね?
シングルスコートは、ダブルスサイドラインとシングルスサイドラインの間の部分を使いません。その部分は、「アレーコート」と言います。
画像 平塚市テニス協会
硬式テニスのルールでは、コートの端から外側1ヤード(0.914m)のところに1.07mのポストを立てると決まっています。そして、ネット中央のネットストラップで調整した高さは、0.914mと決まっています。
ダブルス用をそのままで使うと、シングルスコートの外側1ヤードの高さが1.07mよりも低くなってしまいます。
ほとんどのコートでは、シングルス用とダブルス用を共用で使用していて、ダブルス用のネットポストが立っていますが、ネットポストの移動が簡単ではないため、シングルスポストの代用として、シングルスポールを立ててネットにかませて上に押し上げる必要があるのです。
ダブルスコートとシングルスコート
中には、シングルス専用のコートがあるところもありますし、シングルス専用の特設コートでは一般のダブルス併用コートのシングルススティックの位置に固定式のネットポストを設置したり、ネットポストの位置を変更のできるコートもあります。
そうしたコートは少ないので、シングルスをやられる方はしっかりとシングルススティックの立て方は覚えておきましょう。
シングルススティックの立て方
まずは、シングルススティック2本を用意します。
1.ネットのそばで、シングルスサイドラインの外側にシングルススティックの溝(印)を合わせ、ラインと直交するように寝かせる。
※この時、溝から長い方がコートの外側になるようにする
2.外側の端を支点にスティックを立てます。
立てたら、スティックの上端の溝にネットのコード(ワイヤー)を引っ掛けて垂直になるようにします。
よくある間違い
シングルスポールは、シングルスサイドラインから91.4㎝外側のところに立てて、ネットを押し上げるようにします。
ここで気を付けたいのは、外側からそのまま立ち上げるのではなくて、シングルスポールの中心から91.4㎝のところとすることです。
画像 平塚市テニス協会
日本テニス協会ルールブックより引用
両シングルススティックの中心は各シングルス・サイドラインの外側0.914mとする。
3.つぎに、もう一本のスティックをネットの反対側の同位置に立てます。
こちらは、ルールには定めれていませんが、世界標準となっています。プレーヤー同士の平等をはかるためでしょう。
テニスコートのサイズについて知りたい、またはシングルススティックのサイズや入手方法については、こちら
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シングルススティックに関するルール
試合を開始して、サーブが打たれてからポイントが決まるまでを「インプレー」という言い方をします。アンパイアがつく試合ならば、中断をコールするまでです。
インプレー中に起きる様々なシングルススティックに関して起きてしまう状況についてのルールの説明をします。
■インプレー中に、シングルススティックが倒れてしまった場合
インプレー中に、シングルススティックが倒れた、ネットストラップの留め金が外れたなどでネットの高さが正常でなくなった場合は、レット(ポイントのやり直し)になります。
ただし、レットがコールされた時に、下記の状況が起こった場合は、レットが取り消されそのポイントは成立します。
- ボールがコート内に正しく入らなかった場合、そのボールを打ったプレーヤーは失点する。ただし、ネットが高くなった場合に限り、飛んでいるボールがネットした場合はポイントをやり直す。
- コート内に正しく入ったボールがウィニングショットまたはエースであった場合、そのボールを打ったプレーヤーの得点となる。
ここで覚えていただきたい言葉に、「パーマネント・フィクスチュアpermanent fixtures」があります。
コートのパーマネント・フィクスチュアとは バックストップ、サイドストップ、観客、観客用のスタンドやシート、コートの回りや上部にあるすべての施設や設備、定められた位置にいるチェアアンパイア、ラインアンパイア、ネットアンパイア、ボールパーソンのことをいう。 ダブルス用ネットとシングルス・スティックを使ってシングルスを行う場合は、シングルス・スティック外側のネットポストやネットはパーマネント・フィクスチュアとみなされ、ネットポストあるいはネットの一部とはみなされない。 |
ダブルス用のコートでシングルススティックを立てて、シングルスの試合を行う時のパーマネント・フィクスチュアに関してのルールを紹介します。
下記の表内の画像と文章のほとんどは平塚市テニス協会HPから
■ダブルス用ネットでシングルス・スティックを使ってシングルスを行う場合は、シングルス・スティックの外側の ネットポストやネットはパーマネント・フィクスチュアとみなされる。 ボールがバウンドする前にパーマネント・ フィクスチュアに当たったときは失点する。 ■ダブルスポストおよびシングルススティックより外にあるネットは、コート周辺にある椅子などと同様のパーマネントフィクスチュアと扱われ、インプレー中に、ボールがこれらに触れれば、打ったプレーヤーが失点しますが、インプレー中、プレーヤーがこれらに触れても失点にはなりません。 ■コード、ネットまたはダブルス・ポストに触れることなく、シングルス・スティックと隣のダブルス・ポストの中間部分のコードの下を通り抜け、正しく相手方のコートに入った返球は有効である。(ダブルスでは、これはスルー(Through)となり、失点となる)
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テニスのルールに関しては、追加や変更となることがありますので、最新のものを知りたい方は「JTAテニスルールブック」の最新年度を購入して確認してください。
まとめ
最近では、ダブルスだけでなく、シングルスをやるプレーヤーが増加してきているように思います。
シングルススティックをや立てずにプレーしている姿もよく見かけますが、やはり立てると立てないとでは、ダウンザラインを打った時のネット上のボールが入らなかったりもしますので、しっかり立てて試合をするようにしましょう。
この記事を読んで、正しいシングルススティックの立て方やルールを知って、試合で役立てていただきたいと思います。