テニス「ベテランJOP大会」「全日本ベテラン選手権」とは?
日本で開催される硬式テニスの大会には、様々な試合があります。
その中でも、「ベテラン」という大人年齡のプレイヤーのカテゴリーがあります。
35歳以上のプレイヤーのみが出ることのできる大会です。そうした大会の中でも、最高峰が「全日本ベテランテニス選手権」。
40代、50代、60代、70代、80代、それぞれの年代の頂点となる「日本一」を決める大会です。
そうしたベテラン年齡のテニス大会について、お伝えします。
少ない時間でも上達するテニスの磨き方>>>>ベテランJOP大会とは?
テニスをしている大人の一般プレイヤーの方で、大会に参戦をしている人ならば
耳にしたことがあるかもしれないのが「ベテランJOP大会」。
こちらに出場するには、JTA(公益財団法人 日本テニス協会)に登録をする必要
があります。
(年間登録料\3,000、1年毎の更新)
会社員の方から、現役のテニスコーチ、元プロなど様々なプレイヤーが登録を
しています。
登録者のみが、ベテランJOPのポイントを獲得できる大会に出場できます。
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日本の3つのランキングカテゴリー
ベテランJOPの説明をする前に、
日本のランキングシステムには、大きく分けて3つのカテゴリーがあります。
1.一般(JTAポイント)
2.ベテラン(ベテランJOP)
3.ジュニア
で、1と2はJTA(日本テニス協会)、3は各地域のテニス協会が事務局です。
以前、一般の大会でポイントがつく大会を「JOP大会」と言っていました。
JOP→Japan Official Pointの略。
でしたが、数年前に「JTAポイント」という言い方に変わっています。
JTA→Japan Tennis Association Official Pointの略。
その名残りで、いまだに「JOP大会にエントリーした」とか言っていることも
あり、ちょっとややかしいかもしれません。
現在、このJOPを正式に使うのは「ベテランJOP」のみです。
このベテランJOPの国内最高峰の大会が『全日本ベテランテニス選手権』です。
全日本ベテランテニス選手権
毎年、10月に開催されるJTA公認大会『全日本ベテランテニス選手権』。
(2020年は、開催されていません。)
最高峰の大会とあって、こちらの大会出場もしくは優勝を目指すのは
現役のコーチ、各地の大きな大会での優勝経験者など、
ハイレベルの出場者揃いです。
『全日本ベテランテニス選手権』は、予選、本戦大会がカテゴリー毎に行われます。
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この『全日本ベテランテニス選手権』に出場できるのは、「ベテランJOP」の登録者のみ。
ベテランJOPには、35才から5才刻みで、85才以上までのカテゴリーがあり、
男女、それぞれシングルス、ダブルスがあります。
画像:JTA
『全日本ベテランテニス選手権』は、年1回に開催される大会ですが、
こちらはATPやWTAといったトッププロの大会のランキング
システムに似たシステムです。
JTAに加盟する各都道府県のテニス協会が開催する、対象大会に出場し
ポイントを獲得していくことで『全日本ベテランテニス選手権』に出場
するランキングに達することができるのです。
そのベテランJOPのポイントを得られる大会は、A、B、C、D、E1・E2、
F1・F2と大会のグレード分けがされています。
(Aが一番ポイントの大きい大会)
さらに、「ITF シニアトーナメント※(国際テニス連盟)」のポイントも加算
されます。
2019年には27,500人の登録プレイヤーが参加し、6つの大陸の70か国で
502のトーナメントが開催されました。
2021年には、これまでの35歳以上、85歳以上のカテゴリに加えて
30歳以上および90歳以上のプレーヤー向けに新しいカテゴリが導入されてい
ます。
この大会で得られたポイントの計算によって、ランキングが決まります。
※ITFシニアトーナメントとは
ITFシニアトーナメントは、出場すると世界シニアランキングのポイントがもらえる、
世界中の人たちとテニスができる、世界を舞台としたテニス大会です。
こちらの大会へのエントリーをするには、IPIN(国際プレーヤー識別番号登録)
が必要です。
下記の国際テニス連盟サイトからの手続きを希望される人は、下のサイトから。
ただし、英語表記となっています。
https://www.itftennis.com/en/about-us/organisation/about-ipin/
画像:ITF
下は、日本テニス協会のIPIN 登録についての説明です。
PDFで、IPIN登録についてのやり方を記載しています。
英語表記を日本語訳では不安な人にはこちらを参考にしてみて下さい。
https://jta-tennis.or.jp/Portals/0/resources/information/compliance/pdf/itf-001-j.pdf
トッププロのランキングシステムについては、こちらをどうぞ
ベテランJOPランキングシステム
JTAによると、「ベテランJOPポイント」は
選手登録者に対して付与されるポイント(下記4種類)のトータルポイントで順位が決定し、(公財)日本テニス協会より公表されたランキングのことです。
- ベテランA~Dグレード対象大会のポイント上位3大会
- ベテランE1~E2グレード対象大会のポイント上位1大会
- ベテランF1~F2グレード対象大会のポイント上位1大会
- スポーツマスターズのポイント
(最大6大会の合計、公表は不定期です。)
シングルスにエントリーする選手は、シングルスの、
ダブルスにエントリーする選手は、ダブルスのJOP対象大会に
1大会以上出場し、ポイントを獲得した選手です。
JTAJOPランキングの対象となるベテラン大会は、JTAのHPで確認することができます。
グレード、開催期日、大会名称、大会会場などが一覧表になっています。
順位 |
(A~Dの高得点3大会の合計) +(日本SM) |
中計 | A~Dの高得点3大会の合計 |
合計 | 「中計P」 +(日本SM) +(E1~2の高得点1大会) +(F1~2の高得点1大会) +(ITF高得点3大会の合計) の合計 |
各地で開催される大会のどれに出るかは、選手自身で選んでいくことができます。
出場試合数の制限もありません。
ポイントを得るために、小さなレベルの低い大会に出ることも、あまり休めないから
ポイントの大きなレベルの大会に絞って出ることもOK。
全日本に出る機会の多い選手であれば、JTAが随時、発表するランキングを確認して、
ライバルたちの状況を見ながら出場する試合を決めていきます。
各地を転戦して、大会にエントリーしている人も少なくありません。
ベテラン大会にエントリーしたい、興味が出てきたという人は
jop-tennis.comのサイトが役立ちます。
こちらのサイトでは、国内公認大会に参加される選手を対象に、ランキング情報の提供や
大会情報の提供を 行なっています。
ランキング情報や大会情報は、どなたでも閲覧できます。
会員登録をすることで、大会へのエントリーが可能となります。
『スポーツマスターズ大会』は、JTA主催ではなく、テニス以外のスポーツも含めて
全国規模の“生涯スポーツ”を行っている公益財団法人の日本スポーツ協会が主催の大会
です。
JTA主催とは別に各都道府県が開催している大会にもJOPランキングポイントを獲得できる
トーナメントがあります。
例えば
東京都テニス協会のベテラントーナメント(E-1)
神奈川県テニス協会のベテラントーナメント(E-1)
千葉県テニス協会のベテラントーナメント(E-1)
埼玉県テニス協会のベテラントーナメント(E-2)
といったカテゴリとなっています。
ベテランテニス大会の出場の楽しみポイントにつていはこちらをどうぞ
一般、ベテランの方のテニス全国大会についてはこちらもどうぞ
まとめ
競技としてのテニスの楽しさを極めようと大人のテニスプレイヤーが、実力を競い合う場として目指す「全日本ベテラン選手権」。
こちらの大会を目指して、練習をし、メンタル、フィジカルを鍛えるなどの並々ならない努力を重ねている選手たち。
遠方の大会であれば、交通費、宿泊費などもかかります。
コーチなどだけでなく、一般の会社員プレイヤーも多く、大会へ出場するためのスケジュールや管理能力も問われます。
そうした意味では、ベテランテニスはマネジメント能力も問われる、大人ならではの大会といえるでしょう。