テニスの痛み、コリに筋膜リリース&トレーニンググッズ テニスギア対談⑦【動画有】
「テニスの学校」とテニスマニア中居さんとのテニスギア対談第7弾は、筋膜リリースグッズとトレーニンググッズです。
テニスを続けてきて体のどこかに不調な箇所をお持ちではないですか?
特に冬場のテニスは、体が固くなって故障しやすいので注意が必要です。
体を痛めていてもテニスをしたいという方は、第6弾のサポーターグッズの紹介をご覧ください。
今回は、痛いところ、凝っているところのセルフケアとして、最近よくテレビなどで取り上げられている"筋膜リリース″ができるセルフケアグッズと、新しいタイプのトレーニングチューブについて、テニス用具のご意見番の中居さんに伺いました。
中居 晃(なかい あきら)さん
大手スポーツ専門店に勤続33年
その間に発売されたラケットはほぼ全て試打し、体にいいもの、テニスが上手くなるグッズを日々探されています。テニスマニアなら押さえておきたい情報満載の「マニアック通信」を2017年まで16年続ける。
河合 幸治 (かわい こうじ)
埼玉のテニススクール「テニススタジオ川口」校長&テニスwebレッスン「テニスライズ」代表
元全日本ランカーで、数々の公式戦に優勝してきた経験から、テニス上達のコツをわかりやすく伝えることに日々燃えています。
Youtube動画『テニスの学校』テニスギア対談 「これが筋膜リリースだ!!」
この記事の目次
筋膜リリースとは
「筋膜リリース」という言葉をご存知ですか?「筋膜はがし」という言い方もされています。
最近、テレビの情報番組や健康番組などでよく取り上げられているので、一度は目にしたり聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
筋膜とは
テニスの学校から 筋膜は、筋肉や骨、血管、神経、内臓などを包みこみ、体の表層から深層にいたる隅々までを立体的に支えています。 鶏肉を料理したことがあれば、鶏肉の皮を肉からはがした時に見える薄い白い膜、あれが筋膜です。 画像ソルエマーレ
筋膜は、隣の筋肉に連続してつながったり、近くの骨につながったりすることで全身タイツのように身体全体を覆っています。 こうした筋膜のつながりを筋膜ラインと呼び、身体の運動連鎖や、身体の痛みに大きく関わってきます。
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痛みやコリの原因の筋膜を解きほぐす
筋膜は柔らかい組織で、本来、筋肉の動きに対して柔軟に動くものですが、生活習慣やスポーツの障害で筋肉に癒着してしまう場合があります。
この筋膜の萎縮や癒着が、コリや痛みを招いたり筋肉の柔軟性を損なったりする原因となっています。
筋膜を柔らかくし解きほぐすことを「筋膜リリース」とか「筋膜はがし」と言います。
全身に広がる筋膜の代表的なライン
画像: TRIGGERPOINT
筋膜中のコリコリ固まったところを“トリガーポイント”と呼び、トリガーポイントは別の場所に痛みを引き起こします。
例えば、首コリの原因が肩にあったり、肩コリの原因が手の平にあったりします。
そういったことが体中に起こります。
トリガー=痛みの引き金という意味です。
引き金を引かなければ弾が出ないのと同じで、トリガーポイントが発生しなければ痛みは生じません。
筋膜の癒着をはがせばトリガーポイントが発生せずラクになります。
筋膜リリースを正しく行うことで、正常な筋膜の状態に保つことができるのです。
筋膜リリース、ストレッチ、マッサージの違い
テニスの学校から 筋膜リリース、ストレッチ、マッサージの違い
○ストレッチ~筋膜と筋肉を同時に伸ばしていく 〇マッサージ~筋膜と筋肉を同時に圧迫していく 〇筋膜リリース~筋膜に圧迫をかけたまま、筋肉を伸ばしていく
つまり、マッサージしながらストレッチを行っているのが筋膜リリースということになります。
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筋膜リリースの効果
筋膜が癒着している状態というのは、何も特別な症状ではなく、ほとんどの人がどこかの部分で起きています。
痛みやコリがあっても筋膜リリースをすることで症状を改善することができます。
マッサージしながら圧をかけて筋膜を緩める 画像 TRIGGERPOINT
テニスプレーヤーや他のスポーツアスリートのコンディション作りとしても筋膜リリースは取り入れられています。
筋膜リリースの効果 (運動前) 筋肉のパフォーマンス向上 (運動後) 溜まった老廃物を外に押し出し、代謝機能をサポートして疲労回復につなげる (日常生活で) 血流を促進して新陳代謝が上がり、健康的なバランスのよい状態に戻すことができる
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気軽なセルフケアに『CHIRO BALL(カイロボール)』
日常生活に、テニスの前後に、取り入れたい筋膜リリースですが、これはグッズを使うことにより自分でやることができるようになります。
筋膜リリースグッズはかなり出てきています。
まずは、簡単なものをご紹介します。
スポーツ店でも、めちゃくちゃ売れている商品です。
台座に乗ったローラーボールが360°回転します。
ボールを転がすだけで、手首や手に負担をかけずに筋肉・筋膜のコリ、歪みをほぐすことができる手軽な全身用トリートメントローラーです。
テニスが終わった後で肘のあたりをグリグリしてコリをほぐしたり、パソコン作業で肩こりの時などにも使えます。
台座を外しての使用もできます。
台座をつけて床などに置いてその上に横になることで、自分ではやりにくい腰などのトリガーポイントを刺激することができます。
ステンレス製のボールの中には液体が入っています。
常温でコロコロしてもOKですが、冷やしたり温めたりするとその温度を維持する効果があります。
冷凍庫で冷却してアイシングほぐし
お風呂で温めてのホットほぐしと3WAYの使い方ができます。
3WAYに使えるカイロボール
画像 アートスポーツ
価格:3,316円 |
アスリート御用達「筋膜リリース専用ツールメーカー『TRIGGER POINT(トリガーポイント)』
次にご紹介したいのが『TRIGGER POINT(トリガーポイント)』というメーカーのアイテムです。
米国のトリガーポイント・パフォーマンス・セラピー社という筋膜リリース専門のメーカーで、
このメーカーが開発した新しいコンセプトのセルフケア用品は、日本のテニストップ選手や世界的に有名なアスリートが多く利用していて、大ヒットしています。
筋膜リリースは、凝り固まった筋膜の “トリガーポイント”に圧力をかけてじっくりとほぐしていかなければなりません。
適当に筋肉を伸ばすというのではなく、ちゃんとトリガーポイントを見つけなければなりません。
ツールを使わずに自分で行うのは、解剖学の知識などがないと難しいのが実状です。
しかし、この会社のフォームローラーなどを使うと、筋膜についての詳しい知識がなくても効果的に筋膜リリースを行うことができます。
筋膜」の知識がなくても筋膜リリースができる
画像 望月均整院
各マッサージ器具は、体重を利用して筋肉に圧力を加えるように設計されています。
「痛みやコリのある部分の周り」の筋膜をリリースすることによって、筋膜や筋肉の状態を改善することができ、血液の循環も良くなって健康的な体の基礎を作ることができます。
☆もっと上手くなりたい、もっと試合に勝ちたいと思っているならば
GRID® (グリッド)フォームローラー
こちらも、アートスポーツで大ヒットしている商品です。
ABS樹脂でできていて、中が固い素材となっています。
空洞の形ですが、荷重250㎏をかけてもへこみません。
人の手を模した独特な凸凹の作りによって、体の筋繊維の奥まで入り込むように設計されています。
デコボコした表面が手の指の硬さになっています。
下の画像のように、自分の体重をかけて体中の17ヵ所をケアすることができます。
使い方は、筋肉の疲労や痛みのあるところをグリッドフォームローラーに押し当てるようにして、ゆっくりと、場合によっては少し早めに転がします。
コロコロやってみて、イタ気持ちいいところと「あぁ、痛い!!」と感じるところがあると思います。
痛いところは、筋膜が癒着しているところです。
グリッドフォームローラーには、硬さが2種類あり、スタンダード6,500円と硬さ2倍8,000円のタイプがあります。
スタンダードでも十分硬さがあります。
下の画像のようにふくらはぎに使ってみて、さらに腰を浮かせて使用すると相当痛く感じるはずです。
テニスの学校から テニスは、ダッシュ、ストップを繰り返しますので、お尻の筋肉群、膝上の大腿四頭筋に負担がかかります。
この使用することの多い筋群の柔軟性が低下すると、脚の後ろ側のふくらはぎ、ハムストリングス(太ももの裏側)に影響を及ぼします。
筋膜組織の機能回復をしたいのならば、物理的に圧迫・刺激を与え、筋膜の乱れを取り除くことが必要です。これにトリガーポイントの製品の使用はとても有効です。
メーカーHPには、フォームローラーを用いたテニスプレーヤー向けの筋膜リリースのやり方が詳しく載っています。購入した場合はそちらを参考にして、テニス前後に使っていくとよいでしょう。 メーカーHP TRIGGERPOINT |
『TRIGGER POINT(トリガーポイント)』社からは、他にもGRID® STK フォームローラー、NANO™ フットローラー、Massage Ball (マッサージボール)などの商品が出ています。
価格:3,199円 |
The GRID® STK Foam Roller(グリッドSTKフォームローラー)
こちらは、スティックタイプのものです。
フォームローラーと同じ効果がありますが、立ったままでも使えるコンパクトサイズのものです。
持ち運びが便利ですので、テニスコートに着いたけれどウェイティングの時間がある、
といった空き時間にコロコロほぐすという使い方ができます。
画像 muellerjapan
トリガーポイント グリッドSTKフォームローラー 04415 健康器具 コンパクト セルフマッサージ ボディケア ヨガ トレーニング フィットネス ストレッチ TRIGGERPOINT 価格:5,253円 |
NANO™ Foot Roller(ナノフットローラー)
足底筋膜の緊張をほぐすには、こちらです。
足裏をコロコロすることで、足裏から体背後を経由して頭部につながる筋膜の動きを柔軟にします。
画像 muellerjapan
多くの筋膜で支えられている足裏には、多くのトリガーポイント発生箇所があります。
・・筋膜、筋肉の中で炎症や怪我の引き金になるトリガーポイント。
腕や肘に使うこともできます。
画像 muellerjapan
価格:2,280円 |
Massage Balll(マッサージボール)
玉状で直径6.5cmと12cmのものがあります。
こちらも小さいので、持ち歩くのに便利です。
フォームローラーはアプローチの難しい個所の胸部、腹部、臀部なども効果的にほぐすことができます。
画像 muellerjapan
【大感謝祭】買えば買うほど★最大10%OFFクーポン 【日本正規品】 トリガーポイント MB1マッサージボール グリーン 4420 フィットネス セルフマッサージ TRIGGER POINT 価格:1,499円 |
チューブトレーニング『モビバン』
最後に紹介しますのは、チューブトレーニングの「モビバン」です。
モビバンは、新しいタイプのチューブトレーニング製品です。
これまでの製品はチューブを握って広げて伸ばす動きをするのですが、腕に力がかなり入って伸ばしきれませんでした。
モビバンは3つの輪があって握る必要がないので、指や手、足を引っ掛けて脱力した状態で運動することができます。
3つの輪のかけ方で、もの足りない→ちょっと強く→かなり強くといったように負荷強度を変えることができます。
自分の体力や筋力に応じたストレッチやエクササイズなど、100パターン以上の使い方をすることが可能です。
モビバン自体の硬さは、3段階から選ぶことができます。
モビバン肩甲骨の動きアニメ
モビバンは、モビリティートレーニングバンドの略で、どこでも使える多機能バンドです。
腕だけでなく、脚で踏んだり、何かに固定して使ったりといった使い方もできますので、テニスコートに早く到着した時にモビバンを使ってトレーニングをしておくということもできます。
アップがてらインナーマッスルを動かしておくと、肩の回りがいつもと違ったりします。
テニスの学校から 全身に使えて、軽くて持ち運びしやすいのが魅力の製品です。
モビバンを使ったトレーニング方法の動画がメーカーHPに多数アップされています。 テニスに役立つメニューも紹介されています。 肩こりや40肩50肩向けのメニュー、美ボディのためのメニューも沢山ありますので、ご家族みんなで使うこともできそうです。
メーカーHP 「モビバン」オフィシャルサイト |
モビバン トレーニングバンド 体幹トレーニング/ロコモティブシンドローム/インナーマッスル/宅トレ/ mobiban MV018/MV019 価格:2,420円 |
まとめ
冬のテニスで、コートでの待ち時間は寒くてツライものです。
動かずにいると体が固まってきてしまいますし、固まった体を急に動かすことで故障の原因にもなります。
そうした時に、今回ご紹介したグッズを使ってプレーの合間を有効に過ごすのはいかがでしょうか?
持ち歩きが難しいサイズのものは、プレー前後に自宅で使うようになります。
プロのマッサージにかからずとも自分でケアすることのできるグッズが出てきています。
こまめにケアをして元気にプレーしましょう。