テニス上達には、5つのテニスレベルに応じた練習が必要だった!
「何年間もやっているのに、上手くならない」「テニスの才能がないのかも?」など自分なりにいいと思う方法を色々やってきたのに上達できないことに悩んでいませんか?
テニスの上達のためには、レベルに応じた練習を行い、レベルに応じた体感覚を覚えていく必要があります。そうすることで、テニスはぐんぐん上達していきます。
ここでは、テニスレベルを5つに分けそれぞれの段階でどんな問題があるのか、次のレベルに行くために必要なことは何かをまとめてあります。
今自分がどのレベルにいて、どのような状態になっていて、何を練習すればいいのか。このことを知って一つ上のステージを目指してがんばってください。
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この記事の目次
あなたのステージを知ることから
ストロークのラリー数をもとに、あなたのステージをチェックしてみましょう。(レベルをここからは「ステージ」と言いますね。)
最も多くの方が当てはまるのがステージ2、3。つまり市民大会でなかなか勝ち上がれないレベルのプレーヤーです。大半のプレーヤーの方がこのステージ2、3に位置することになります。
今自分がどこにいるのか?
どうなっているのか?
このことを認識することで、上達のスピードはみるみる加速していきます。
それぞれの段階でどんな問題があるのか、次のレベルに行くために必要なことは何か、順番に説明していきます。
各ステージのストローク こんなミスをしていませんか?
自分が思ったようにストロークができるには、自分の意志でボールコントロールが出来なければなりません。
ステージ5までのそれぞれのステージごとのストロークラリーで起きるミスや状態は次のようなものです。
ステージ1 コーチや上級者と20回程度しかつながらないステージ1の人は「まともにボールが当たらない」「自分の動きがどうなっているかの感覚がない」ということがほとんどです。
「真ん中に当たらない」当たらないのでどうしても面を出して合わせようとします。
ステージ2 30回ぐらいは同じレベルの人と続くようになると、フレームショットは出なくなりますが、ボールが飛びすぎてしまうことが多くなってしまう。いわゆる「すっぽ抜け」が多くなります。
気持ちよく続けていたラリーが突然大アウトして後ろのフェンスにまで飛んでしまったり、ネットの下に突き刺さったりしてしまう頃です。
ステージ3 今まで大アウトやネットに突き刺すなどが多かったのが無くなって、ボールの当たりは少しずつ安定してきます。
スピンをかけてコントロールするようにし始めてはいますが、主にスピンのかかりすぎでかすれた当たりや、1m位アウトして飛距離のコントロールに悩む時期です。スイングがその時々によって変わってしまうなど、ちょっとしたズレが大きいずれになっています。
ステージ4 たまにフレームショットもありますが、ネットの下に当たることはほとんどなくなります。
ミスとしては、ネットの白帯に当たってしまったり、狙ったところから1m以内のアウトとなってきます。
このステージになると当たりもほぼ安定してきて、自分の意志である程度高さのコントロール、ネットの上1mとかネットの30cm上を通す、スピンロブでネットにいる相手の頭上を抜いたり、空間コントロールも少しできるようになってきます。
けれどもその精度があまり高くないため、ステージ5のステージに入っていくには、ショットの長さのコントロール、ボールの高さといったものを精度高くコントロールできるようになることが必要です。
自分のスイングを感じる
テニスが上達するためには、自分のスイングをどう感じているのか、どう知覚しているのか?これはとても大切な要素です。
ステージ1 ラリー20回以下の人というのは、どうやって振っているのかという感覚はほとんどありません。
ただラケットを振り回して、当たるか当たらないかというところのレベルですので、グリップの握り方も、スタンスの幅も、インパクトの位置なども安定しません。
さらにはそのスイングが自分でどのようになっているのかもほとんど分かっていないような状態で、いつも毎回違うような感じになっているはずですし、それを修正しようというところにもいきません。
ステージ2 握り方、スタンス、インパクトの位置などは安定してきますが、まだ自分のスイングの体の感覚を感じる部分と感じない部分があります。
体の感覚が多少あるので、それを頼りに「ああしよう、こうしよう」という気持ちが出てくるもの、実際に自分がどうなっているのかというころまでは感じ切れていないのが、ステージ2ぐらいの方の特徴です。
ステージ3 自分がやろうとしていることと自分が今実際にどうなったかというのが、少しずつ感じられるようになる時期です。
どうするべきかということもわかってくるし、どうなっているのかということも少しずつ感じられてきます。
ステージ4のレベルになってくると、どうすべきか? ということ、テニスの正しい理論というのも、ほとんど大筋のところで理解が深まってきています。
自分が今どうなっているのか、今の自分を受けて、どのようにすればいいのかについても、自分自身でフィードバックすることができるレベルです。
ステージ5になってくると、自分がどうなっているのか、自分がどうすべきか?ということもほぼ100%分かっていますし、1打ごとに、自分が今ああなった、どうなった、その原因が何だったのかということがわかってきます。
なぜミスが出たのかということも、だいたいわかるレベルです。
本当にそれがきちんと分かるというのは、トッププロレベルのハイレベルなことで完璧にはわからないことです。
そこで「今こうなったからアウトしたのかな? ネットだったのかな?」ということが感覚としてだいたい分かるというレベルを目指しましょう。
そして、ステージ5となるとミスをした時に「こういうミスが出たときにはこうやれば直せるな、修正できるな」というところまで自分で対応可能となってきます。
ネットプレー(ボレー)のステージ別ミスショット
それぞれのステージごとのネットプレーでみられるミスについても考えてみましょう。
ステージ1でのレベルでは、とにかくラケットの真ん中に当てて感覚を養って打っていくのがベストだと思います。まずはとにかく、ちゃんと当たれるようにするというのが大事です。
テニスでは、たとえ同じ相手であっても、相手のボールが速かったり、高かったり、低かったりといろいろ違ってきます。その場面、場面やボールの状況によって、構え方やセットするイメージ、セットの場所というものを変えていかないといけません。
ステージ1のテニスプレーヤーにはそれがなかなかわからないので、失敗が多くなります。まずは状況によってセットの位置を変えなければならないことを覚えていきましょう。
ステージ2になってくると「ああ、こういう高さで体から離れているときはこういう風に構えないといけないんだったな」というのが分かってくる段階です。
ですが、こう構えないといけないという正しい入り方は分かっているのだけど、なかなかそういう風に構えて打つのがなかなか難しい、やっているつもりでも、なかなかできていない、時には全く逆のことをやっていることもあるというのがステージ2の段階です。
実際に、高さや遠近に対して対応しきれていない段階であるということです。
ステージ3になると、少しずつショットの当たり方の選択肢も増えてきて、ステージ1ではラケット面をセットして当てるだけだったボレーがスライスをかけてベースラインまで長さを少しコントロールできるようになってきて成功率も少しずつ上がってきている段階です。
場面、場面によってのスライス面の当たり方だけではなく、正しいアドレスの取り方、ボールの位置が変わってきて、インパクトがだんだん的確になってきます。
ステージ4の段階に入ると、インパクトのポジション、踏み込み、スイングイメージ、スライス回転量の調整がスムーズにできて、さらに精度も高まってきます。
ショットの長さやスピンのバリエーションもステージ3よりもはるかに増えてきて、トラブルショットにも対応できるようになってきます。
オーバーヘッド(スマッシュ)でのステージ別ミスショット
ステージ1のレベルの人は、ほぼ全く高さと深さが読めていません。とにかくひたすら自分の近くにあがったボールを一生懸命当てようとして打っている時期です。
どんな高さなのか、深いのか浅いのか、左なのか右なのか。相手の打ち出したボールがよほど大きいならわかると思いますが、少し大きめのボールであるとはなかなか体で感じられていない、距離感がないのがこのステージです。
相手が打ってくる高さのある放物線に慣れていないというのが一番の原因です。
ステージ2になるとロブの経験も増えてきて、さらにはロブにも敏感になってきて、相手のフォームでロブかどうか感じられるようになってきます。
相手のスイングを見る目も養われてきていますし、「これぐらいの高さだとどれぐらい深いか」と少しずつ高さと深さを読む意識も出てきて、読もうとチャレンジもします。けれども、まだまだ深さや高さを読み間違えたりします。
少しずつ対応するようになるにしたがって、読みどおりにボールの下に入れるようになります。当然ミスヒットも少なくなり、少しずつ当たりがよくなってきますが、ステージ2ぐらいですとまだまだスイングが合わないことも多いです。
ここからステージ3に行くには、高さと深さを正しく読めるようになって、なおかつ、上がるボールに対して横向きに入り体を回してスイングするようになることです。
距離感を養うためにはどういう練習をすべきかを知って、距離感をフットワークを使ってしっかり合わせる練習をしていくことが大切です。
ステージ3になると、ロブの種類や高さ、深さを正しく距離感をあわせられるようになってきますが、狙ったところに確実に打てるかということはまったく別です。
ボールに正確に入れてスイングをすることはできるけど、狙いどころから1~2m以上ずれてしまったりします。
このレベルでは、ボールへの入りやスイングのタイミングがあうことが重要なので、その程度のずれは許容範囲ですが、1~2mもずれたら本当に「1発で決めよう。取られても、次もロブが上がるからそこで打って決められる」ということができません。
この原因は、ボディバランスが取れずインパクトの面が不安定であるということによるものです。
ステージ4ぐらいになると、スイングバランスがよくなってきて、スイートスポットに当たる確率がよくなってきます。いつも同じところにあたりますから、当然距離感も安定して、方向性も安定してきます。
「オーバーヘッドではインパクトを安定させてボールをコントロールする」ことが大事ですが、そのためにまず必要なのが「ロブの高さと深さを読む」ということです。
次にボールの入り方、その上で正しい打ち方を練習して身に付ける、という順番で狙ったスマッシュを打てるようになっていきます。
コート上もそれぞれのステージに合った練習を
練習は、自分のノーマル、ベースの部分を作るための基本練習をする場所です。
しかし、ステージが上がるにつれて、数々のトラブルを想定して、わざとバランスを崩してボールをどう打てるか、どこまで打てるかという練習や、錦織圭などのプロ選手が試合で見せるまた抜きなどのトリッキーなショットなどは、遊び心でバランス感覚を養うためにもやってみるといいと思います。
コートでの練習の時に、ずっとストロークを思い切りアウト、ネットを気にせず打っている方がいらっしゃいます。
こういった練習がボールを思いっきりひっぱたくことでストレスを解消するのが目的なら悪くありませんが、テニスの上達には確実に遠回りです。
スイングをよくしようという目的を持ってやるなら、7割程度の力で体のバランスを考えながら体の運動連鎖を意識して打つことをメインにして下さい。
試合では相手がこちらのバランスを崩すように打とうとしている状況がいくらでもあります。そのためにはオフバランスの練習をすればいいのですが、なぜかみなさんはこのような練習をしたがりません。
練習でも遠いボールを強く打つ練習や、ボディにきたボールをどのように返球するかなどバリエーションをイメージして打つショット練習も必要です。
おそらく、きれいに打ちたいというイメージとバランスが悪くなってしまうのではないかと思ってしまうからのようです。
しっかりした体勢で確実に打つ練習も必要ですが、実際にはオフバランスで打つことが多いのでいつも良い体勢でショットを打つことは不可能です。
ラリーが10回続けば数回は絶対に体勢が悪い場面があります。そこからいかに返して、最小限のロスでとどめることができるかが重要なのです。
・ステージ2や3の方はそのロスを最小限でとどめられずに、バランスを崩してミスしたり、一か八かのカウンターを狙って大アウトやネットに突き刺す、リスクの高い確率が低すぎるショットを打ってしまいます。
・ステージ4や5の方はそういう状況でも相手コートにロブでもいいから深く返すことができて劣勢を切り抜けるようになります。
・プロプレーヤーとなると、カウンターが8割の確率で入ってポイントをもぎ取ります。
なかなか上達しないとお悩みの方はこちらをご覧下さい。
まとめ
多くの方が位置するステージ2、3の練習は大変重要です。自分の今のステージに必要な感覚を身につけて、日々その修正を加えていく練習をすること。たったこれだけです。
段階的にレベルに応じてするべきことを着実にこなしていくことで必ず上達することができます。実際の試合での動きを想定しての練習をするようにしましょう。