テニスの試合に勝つためのトレーニングの考え方
テニスの試合で勝ちたいと真剣に思っている方へ。
技術の習得に励んだり、試合の戦術を考えたり、様々な努力をしていると思います。
そうしたあなたの理想のテニスを行うには、裏付けとなるテニスに必要な体がないと実行できません。
今回は、テニスに必要な体づくり、トレーニングの考え方や方法をお伝えします。
日常の中で、どのようにして習慣化するか、また、そうして作り上げた体をどのように試合日のピークへ持っていくか。
試合で結果を出したい方には、ぜひ参考にして実践していっていただきたいと思います。
この記事の目次
上達の本質
テニスの学校、校長の河合幸治です。
テニスの大会に出場するべく、7年ぶりに始動しました。
私もトレーニングを始めようと決めてから1カ月ぐらい何となくサボったり、「今日は体調がすぐれないから」と、トレーニングの時間があっても、しないことがありました。
先日小さな大会に出場して、昔なら普通に返球できるショットが打てなかったり、追いつくつもりのボールが届かなかったり、簡単に敗退しました。
やはり、トレーニングを習慣にしないと、安定した結果を残すことはできないと、改めて実感しました。
そこで、トレーニングの考え方や方法をご紹介します。
私がテニスを現役で試合に出場していたころ、かなりウエイトトレーニングを重視して行っていたので、上半身の筋肉がかなりヤバかったです。
その当時は週3回2時間、その後に5キロ程度走って体力アップに励んでいました。
その時はサプリやプロテインもいろいろと調べて、自らの体で人体実験のごとく様々なサプリなどを使ってみました。
なぜ、そこまでやっていたかと言えば、やはり試合で勝ちたい!負けたくない。
背の低さをカバーする為の方法として筋トレを重視して行いました。
あなたは「テニスで必要な力」というと、何を思い浮かべますか?
技術的なことではなく、もっと基本的なところです。
私は、次の3つを高めることが重要であると思っています。
テニスを上達させたいと願うならば、この3つの力(筋力、ボディコントロール力、コーディネーション力)を高めることが上達の本質となります。
これらを高めるのは、テニスの練習よりもトレーニングによって養うことが早道だと思います。
そのために一般の人でもちょっとした時間を使って、トレーニング意識を持つことでテニスの質が上がってくると思っています。
そして、その心がけと継続的なトレーニングが明日のテニス上達に必ず役立つのです。
当然、仕事や家事で忙しく、なかなかそういった時間の無い方も多くいるかと思いますが、自分に今できて、継続しやすい方法を習慣化できればそれは立派なテニス上達へのステップです。
テニス上達のために、いきなりジャンプアップする方法はありません。
継続して初めて、ほかの人よりも早く確実に上達するのです。
あなたの今のコンプレックスを改善するために自分の行動を見つめなおして、少しの負荷からでもトレーニングを始めてみませんか?
習慣化するためのマインド
とはいえ、行動を習慣化することは本当に大変です。
どうしても目新しさに心を奪われて、実践して継続することを3カ月続けることができないのです。
同じことを3カ月続けることができれば、習慣化されたことになるかと思います。
毎日同じことを同じように繰り返す。
毎日できるだけのペースで習慣にしていけばよいのです。
どうしても、いざ「やってやろう!」と気張って、次の日が大変になっておっくうになってしまう…
そんなことにならないように、できるだけ毎日続けられる分だけ繰り返す練習をすることが習慣化のポイントではないかと思います。
皆さんも毎日忙しい中、テニス上達のために時間を使っているかと思います。
テニスの大会で、自分なりの目標を立てている方もいらっしゃるでしょう。
目標を設定して、大会に向けてトレーニングを積む、一日のリズムを一定にして睡眠や食事も意識してとる。
ダラダラと時間を浪費することを無くして、積み重ねていく、そうすれば充実した時間が増えていくことになると思います。
でも,なかなか結果が出ない。そんなときは、思い切って練習や生活習慣を見直してみるのも一つの手です。
アイデア次第で今よりも刺激を与えて、自分の変化を楽しむ。
そうすればテニスの新たな楽しみも、知ることができると思います。
このような練習をしてみるのは、いかがでしょうか?
コアスイングについては、こちらをご覧下さい。
イメージと現実のギャップを埋める
いま私は3カ月ぐらい前からあるトレーニングをしています。
実は、2年ほど前に足を骨折してしまい、足首の曲がり角度が前よりも良くないんです。
テニスをしていても足を広げて打つときに、足首が曲がらないで、つまずきそうになったり、もう一歩の伸びが出来ずに悔しい思いをしています。
そこで、テニス以外でトレーニングをしようと近くにできたフィットネスジムで「ボディバイブ」というスタジオプログラムでトレーニングをしています。
60分のコースなのですが、凄い汗の量がしたたり落ちて、自分の目の前のフロアに水溜まりができるほどです。
いろいろな動きを音楽に乗せて、テンポよくポーズをしていって筋肉を鍛えます。
姿勢や動きのシャープさ、フォームの正しさを前にいるインストラクターに合わせます。
また、すぐに次の体勢や動きになるので本当に大変なんです。
どのスポーツでも共通することなのですが、頭で思ったことがきちんと身体で実現できればスポーツは成功するし、それができないから失敗する。
例えば、「水平に腕を上げてください。」といった時、ほとんどの人は微妙に角度が上がり過ぎたり、下がり過ぎたりします。
これが、自分の身体を正しく認識して動かせていない証拠。
テニスでも自分はイメージ通りにスイングしているつもりでも、ビデオなどで自分を撮影してみてイメージとのギャップに愕然としたことがあると思います。
そのイメージと現実のギャップをいかにマッチングさせられるかが上達のポイントです。
だから、今回はテニス以外で行おうと思って、”思ったように動かすためのトレーニング”に集中して、トレーニングしています。
こういったトレーニングを続けて、自分の身体を思うように動かせるようどんなに忙しくても1時間トレーニングを継続していこうと思ってます。
「自分のスイングがどうなっているかわからないんだよ」という質問をよく頂きます。
自分のスイングを完璧に理解するということは、自然には身につかないかもしれません。
でも少しずつでも
「今、自分はこんなスイングしてアウトした」
「こんな面で当たったからスピンがかからなかった」
あぁ、オーバーテイクバックだったんだ、ちょっと小さくしよう、とか。
そうすれば、身体の動きとイメージが、よりつながって来るでしょう。
自分のスイングを自分のイメージに近づけることで、あなたもより上達していくでしょう。
試合への準備 コンディションスケジューリング
日々のトレーニングや練習の成果をどうやって試合日に向けていくかについて。
せっかくの努力を発揮できるように、体調のピークを本番に持っていくことが重要で、スケジュールを組み立てる必要があります。
この項では、「コンディションスケジューリング」を紹介します。
技術的な調整と同時にプログラムしていき、オンコートでの練習とトレーニングの日が一般のプレイヤーの方は重ならないほうが良いと思います。
なぜなら、両方やるには時間がかかることと、疲れて集中が持続しないことが上げられます。
オンコート週2~3日、オフコートトレーニング2~3日を交互に行うことがベストです。
最低でも30日前から、意識的に行動することを心がけます。
そして練習したら、記録を残すことをおススメしています。
記録する内容としては、ストレッチとトレーニングの2つの項目についてです。
上記の項目の記入と試合日までのスケジュールを立てていってください。
1.ストレッチの頻度と種類
あなたのコンディションを最大限にするためと柔軟性をアップするためには、ストレッチを心がけてください。
ストレッチには、2つの側面があります。
・関節の可動域を広げてより大きな動きができるようにする。
・関節の可動域を広く使い、遠いボールにも対応できるようにする。
この場合のストレッチは、「静的ストレッチ(スタティックストレッチ)」を行います。
(画像:エククサイズ前における静的ストレッチの有用性について)
静的ストレッチとは…
可動域を広げたい関節を広げていくときに、急に大きな力で反動をつける動きでは無く、出来るだけゆっくり呼吸を長くして(5~10秒)吐く息に沿って伸ばしていく方法です。
もう一つの側面は、筋肉に柔軟性を持たせて筋断裂や靱帯損傷等の予防をする効果があります。
この場合のストレッチは「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」を行います。
動的ストレッチは、例えば歩きながら右手と左足、左手と右足をつけるようにして歩いていきます。
よくサッカー選手がアップで行うのを見たことが、あるかと思いますがその感じです。
呼吸も自然に伸ばす筋肉を意識して、動きを止めずに伸ばせるところまで行うのです。
どちらのストレッチも重要で、両方をしっかりと行うことが重要です。
私の経験から言えば、関節が多少硬くても動きにスムーズさが無くなり、動きが鈍るだけですが、筋肉が硬いとすぐに肉離れや捻挫、靱帯損傷などの怪我が多くなります。
そのことも踏まえて、自分の目標が途中で怪我に泣かされ、挫折しないようにボディケアの基本となるストレッチをないがしろにしないようにしましょう。
ストレッチについては、こちらの記事もご覧ください。
2.トレーニングの頻度と種類
ストレッチの次は、トレーニングです。
あなたがトレーニングと言って思い浮かべるのは、重いダンベルやバーベルを持って一生懸命持ち上げて、筋力をつけようとするイメージですか?
テニスにはそのような一時的に大きい力を出す筋肉は、いりません。
理想とするのは、柔軟性に富んでいて伸び縮みの大きいゴムのような筋肉です。
特に必要な部分としては 「コア」と言われる、体幹部分(腹筋、背筋、腸腰筋群)と四肢のインナーマッスルを鍛えることで、スイングスピードが速くなり、打球にパワーが増してボールに伸びが出ます。
コアを鍛える場合も、インナーマッスルを鍛える場合も、ゆっくり効かせたい部分を意識してゆっくり息をしながら、10~15回1セットの2セット程度が出来るぐらいのトレーニングを心がけます。
そして、試合が近づくにつれて、セット数を増やしていけると良いと思います。
増やすペースとしては1週間単位で10~20%アップを目安にしましょう。
急に、倍の数やっても倍の見返りは得られません。
あなたが続けられることが大切なのです。
持久力をつけるトレーニング法
テニスの試合では、勝つためのスタミナがないと、疲れてきたり、動きが悪くなってきてしまって思ったようなプレーができなくなってしまいます。
テニスに必要な持久力系として、20~30秒を全力で行い10秒ほどレスト(休憩)を取る「インターバルトレーニング」というトレーニング方法が有効です。
例えば オフコートですとランニングで電柱2本をダッシュして、1本分をジョギングで流すとかトラック1周走って、半周流すなど、筋肉トレーニングでも腕立て伏せを30回できるだけ速く行い、20秒レストするなどです。
30回出来るだけ速く行い、20秒レスト
コート内でも、10球連続の球出しを全力で追い、20秒レストするなどです。
なので、練習メニューとしては、3名ぐらいで10球フォアバックの球出しを打つように回れば、待っている時間がレストタイムになるので効率的です。
もし、あなたがテニスをさらに向上させたいと思うのなら、少しトレーニングの意識を高めることで体力アップが出来て今まで届かなかったボールが取れたり、普段と同じ強さで打ってもパワーが増します。
少しの時間でも、効果はありますので取り入れてみてください。
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