ダブルスの陣形 オーストラリアンフォーメーション(変則陣形②)
テニスのダブルスの陣形で、変則陣形の代表的な陣形としては「アイフォーメーション」と「オーストラリアンフォーメーション」があります。
この2つを混同して、覚えている方がいます。
最近では、「アイフォーメーション」の方が使うことが多く、「オーストラリアンフォーメーション」はあまり使われなくなりました。
2つの陣形の違いを理解して、適切な使い方をしてみましょう。
この記事の目次
オーストラリアンフォーメーションとは
ダブルスで勝つためには、サーバー側は自分たちのサーブのときのゲームを
何としてもキープしていく必要があります。
そこで、サーバーとボレーヤ-の位置を通常よくやるような雁行陣の位置で始めるのではなく、
変則的な位置からスタートさせることで相手を揺さぶろうとするのも一つの方法です。
「アイフォーメーション」の記事でも説明しましたが、テニスのルール上、サーブを打つ場所
というのは決まっています。
下の図のように、センターマークとダブルスサイドラインの間から、サーブを打つことになっています。(赤い矢印の間)
雁行陣について知りたい方は、こちらの記事をどうぞ
i(アイ)フォーメーションについて知りたい方は、こちらの記事をどうぞ
オーストラリアンフォーメーションでは
・サーバーはセンター付近からサーブを打つ
・ボレーヤ-はサーバーと同じサイドに立つ
下図のようなポジションからスタートします。
オーストラリアンフォーメーション
この陣形は、上級者やプロでもあまり見かけない陣形です。
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オーストラリアンフォーメーションを使う
オーストラリアンフォーメーションの長所・短所
■長所
リターンの相手がクロス側に得意だという場合
相手が打つのが得意なサイドに最初から寄ることで、相手の好きなクロスのコースへ打てなくさせるという効果が期待されます。
つまり、相手に心理的なプレッシャーをかけることができます。
このフォーメーションでのボレーヤーの大切な役割として
相手からクロスに返球してきた場合は、ボレーヤーがしっかり決める必要があります。
当然、サーバーとボレーヤ-が同じサイドにいますので、2人のいないサイドはオープンスペースになってしまいます。
2人が同じサイドなので反対側はオープンスペース
サーブを打った後は、ボレーヤ-はその場所に留まるケースが多いので、
サーバーはサーブを打った後は逆サイドに動いてオープンスペースをカバーします。
オーストラリアンフォーメーションのスタートの形は、逆の雁行陣のような形になります。
サーバーは、サーブを打った後逆サイドへ移動
相手のリターンコースを限定する
相手からすると、自分の打ちたいコースにボレーヤ-がいるのでストレート方向へ打つしかない…
と思ってくれるはずなので、相手の打つコースを限定することにもなり、それに対する作戦も立てやすくなります。
■短所
相手からは、ストレートロブまたはストレートに返球される可能性が高くなります。
サーバーと逆の方向に打たれてしまうと、下手をしたら相手のエース、もしくは相手に
チャンスボールを与えてしまいます.
オーストラリアンフォーメーションは、サーブを打った後のカバー力がかなり求められます。
ストレートへのリターンが来ても、しっかり走ってバックハンドで返す技術が必要になります。
サーバーは、サーブ後にチェンジをする必要があるので、センター寄りの場所からサービスを打つ必要があります。
ボレーヤ-の位置
雁行陣では、サーバーのパートナーであるボレーヤ-の通常のポジションは、
ボレーヤ-のサイドの半面のちょうど真ん中辺りに立ちます。
雁行陣の通常のポジション
オーストラリアンフォーメーションを取るときは、通常の真ん中辺りを取ってしまうと
センターが弱点になってしまいます。
どういうことかというと…
サーバーは、打った後リターン側のストレート方向へカバーするために走っていきます。
半面の真ん中にボレーヤ-がいるとセンターに大きな穴ができてしまいます。
リターン側からすると、ボレーヤ-から遠いところを通して、誰もいない
オープンスペースにボールを打つリターンをしやすくなります。
そこで、オーストラリアンフォーメーションのときのボレーヤ-の位置は
センター寄りに立ったポジションを取ってスタートするように気をつけましょう。
リターナーの打てる範囲
リターナーの打てる範囲を2等分したところをサーバー側は、2人でカバーする必要があります。
(下図の薄い黄色の部分)
リターナーの打てる範囲を2人でカバー
サーバーは、センター付近からスタートして、その後移動して右半分の真ん中辺りに立つポジション。
ボレーヤ-は、2等分線の真ん中辺り、センターにやや寄るポジションが適切なポジションです。
(赤の位置)
通常の雁行陣と同じようなポジションをボレーヤーが取ってしまうと、
センター側に大きな穴ができてしまいます。(ピンクの位置)
ボレーヤーは真ん中を空けないように
それをリターナーに見つけられてしまうと、センターにリターンを打たれてしまって
サーバーに不利な状況からスタートせざる負えなくなります。
必ず相手がどの範囲を打つことができるのかを考えた上で、
相手の打てる範囲を2人でなるべく均等に守るというような考えでダブルスを戦うようにしてください。
オーストラリアンフォーメーションは、ペアとの連携ができていないと難しい陣形です。
下の画像で、正しいポジション、間違ったポジションを確認してみてください。
まとめ
オーストラリアンフォーメーションについてお伝えしました。
このフォーメーションは、相手のクロス方向へのリターンに対して、その位置に最初からボレーヤーを置くことで相手にリターンコースを迷わせたり、打ちたいコースに人がいることで力ませてしまったりという効果を狙ったものです。
上手く相手にクロスコースを使われていた場合に、相手のリズムを崩すことができるかもしれません。
しかし、この陣形を取る場合は、ペア同士での意思疎通とカバーリングが欠かせません。
使いどころをよく考えて、挑戦してみてください。
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