テニスはしたいが膝が痛い! 頼りにしてます「テニス膝用サポーター」【動画有】
テニス向けの膝用サポーターは、どのようなものなのかを調べてみました。
人間の体重をもろに受ける「膝関節」。
多くのスポーツに共通して痛めるところでもあります。
それは、テニスでも同じです。
膝は一度痛めてしまうと完治するのは難しい場所、そこで登場するのが膝用のサポーターです。
膝用サポーターをすることで、テニスのように激しく動くスポーツでも、膝のブレを軽減して痛みの出るのを防いでくれます。
テニスで痛めることの多い膝の痛みの種類についてもお伝えしますので、サポーターを選ぶ時に、症状によって適切なものを選ぶようにしましょう。
膝のサポーターはその目的により構造が違うので、痛みの原因をしっかり把握した上で、その用途に合ったサポーターを選ぶことが効果を上げるために必要です。
この記事の目次
テニスプレイヤーに多い膝のケガ
膝は、人間の体の中でも、最も複雑で不安定な構造になっています。
テニスのプレーをする時には、動きの支点として機能します。
そのため、負担がかかりやすく損傷が起こりがちな部位です。
膝を痛めるところは、大きく分けると「靭帯(じんたい)」と「半月板」です。また、その両方を痛める場合もあります。(膝靭帯損傷、半月(板)損傷については後述します)
また加齢によって膝軟骨がすり減ってきて痛みが出る場合もあります。
スポーツ障害とスポーツ外傷
テニスプレイヤーに多い膝のケガについて原因と病態を説明します。
スポーツ中に起きるケガには2種類あります。
「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」です。
こちらは、混同しがちです。
違いをわかっておきましょう。
テニス愛好家の方は、「スポーツ障害」でお悩みの方が多いと思います。
スポーツ障害
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別名、「使い過ぎ症候群」とも呼ばれます。スポーツ動作の繰り返しによって身体の特定部位(骨、筋肉、靱帯)が酷使されることによって起こる。
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スポーツ外傷
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スポーツ活動中、身体に急激な大きな力が加わっておこる不慮のケガ。
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スポーツ障害(慢性障害)
テニスをやる回数や時間が多い方は、特定の部位の使い過ぎにより、日頃から慢性的に痛みを抱えている方が多くいらっしゃいます。
スポーツ中の動作で体の同じ場所に軽度の力が繰り返し加わることによって、障害をおこすことがあります。
痛みの程度で、4つの重症度に分かれます。
軽症
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スポーツは可能であるが、その後痛む。
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中等症
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スポーツのプレーには支障がないが、途中と後で痛む。
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重症
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常に痛み、プレーに支障が出る。
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最重症
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腱や靱帯の断裂。
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発症しても、軽症あるいは中等症であればスポーツは続けられますので、適切なコンディショニングによってそれ以上に悪化させないことが大切です。
膝の慢性障害
膝の慢性障害 オーバートレーニングにより生じるため、使い過ぎ症候群ともよばれます。 こと 1.大腿四頭筋腱付着部炎(だいたいしとうきんけんふちゃくぶえん)(ジャンパー膝) 2.膝蓋腱炎(ひざしっけんえん)(ジャンパー膝) 3.鵞足炎(がぞくえん) 4.腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん) |
こうした症状に至るには、選手側の問題があるようです。
伊勢崎スポーツ整形外科医院によると 筋力不足、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、 からだの柔軟性不足、アライメント不良などが挙げられ、練習や環境の問題としては、 オーバートレーニング、選手の体力や技術に合わない練習、不適切な靴などが挙げられます。 とあります。 |
テニスは、利き腕側を多く使う、体のバランスを悪くしやすいスポーツといえます。
膝に不安がある方は、サポーターを正しく着用することで膝を守り、ケガの予防になります。
・膝がブレることによって痛みが出やすくなりますので、膝を安定させるようにできているサポーターが多く販売されています。
・体のバランスが悪くて膝に負担がかかっている場合がありますから、そのバランスを整える目的で開発された膝用サポーターもあります。
症状に応じて、サポーターを選ぶようにしましょう。
スポーツ外傷
テニスをしていて、身体に急激な大きな力が加わっておこる不慮のケガによって損傷してしまった場合が「スポーツ外傷」です。
テニスで多いものとしては、「半月板損傷」、「膝靭帯損傷」などがあります。
※RICE(レスト、アイシング、コンプレッション、エレベーションの略で安静、冷やす、圧迫する、高くする)の意味です。
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この応急処置を適切に行うと、短期間に治すことに大変役立ちます。
RICEはあくまで「応急処置」であり、「治療」でありません。
痛みや腫れが一週間以上続く場合は、必ず整形外科やスポーツ外傷などで診察してもらいましょう。
すぐに病院にいったほうがいい場合
吉田整形外科医院によると まず、歩けるかどうか、痛めた方の足に体重がかけられるかどうか?をみてください。 直後からこれができない場合は、骨折、靭帯損傷(病名については後で説明します)等が考えられます。できれば添え木で固定、氷冷して、できるだけ早く(直後に)、整形外科に受診してください。その際、シップ等はしないでください(シップまけで赤くなると診断がしにくくなりますし、水泡などができると、早急な手術や処置ができなくなる場合があります。) 次に、膝が曲がるかどうか? 痛みのために屈伸ができない場合もありますが、膝を伸ばしたまま全く動かさない場合や、一定の角度に曲げたまま、ほとんど動かせない場合もできるだけ早く(直後に)整形外科にかかってください。半月板損傷や、膝蓋骨(おさらの骨)の脱臼等が心配されます。早急に整復を要する場合があります。 |
「膝靭帯損傷」とは
テニスボールを追いかけている時に転倒した場合などにおきることがあります。
膝の靭帯損傷とは、どういうものなのでしょうか?
「膝靭帯損傷」 膝は、主に四つの靭帯(内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯)で膝の前後左右を支えます。 画像 ザムスト |
膝の靭帯損傷でも多く発生するのが「内側側副靭帯損傷」で、膝の捻挫として取り扱われることが多い障害です。
軽度のものはギプスやサポーターによる固定、安静でよくなりますが、高度な靭帯断裂になると手術による修復が必要な時もあります。
「前十字靭帯」、「後十字靭帯」は関節内靭帯といって、一度断裂すると修復は困難です。膝周囲の他の靭帯を用いて植えつける靭帯再建術の適応になることがあります。
「半月(板)損傷」とは
半月板損傷とは、どういうものなのでしょうか?
順天堂大学医学部附属順天堂医院によると 半月板は膝関節の中で大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)の間にあるC型をした軟骨様の板で、内側と外側にそれぞれ一つずつあります。半月板は、関節に加わる体重の負荷を分散させる役割と、関節の位置を安定にする働きをしています。 とあります。 |
「半月(板)損傷」は、ジャンプの着地やストップ&ターンでバランスを崩したときに起こり、内側側副靱帯や前十字人体の損傷を伴うケースが多く、ほとんどはスポーツ活動中に発生しています。
スポーツなどの怪我から生じる場合(外傷性)と、加齢により傷つきやすくなっている半月に微妙な外力が加わって損傷する場合(変性断裂)とがあります。
半月板は、単独で損傷するよりも、前十字靱帯や内側側副靱帯の損傷を併発しやすく、関節軟骨の損傷を伴うこともあり注意する必要があります。
どのような症状かというと
順天堂大学医学部附属順天堂医院によると 痛みとともに膝の曲げ伸ばしの時にキャッチング(引っかかり感)が出現し、ひどい場合には急に膝が曲げも伸ばしもできなくなるロッキングという状態になり歩けなくなる程痛くなることがあります。関節の中で炎症を起こして水が溜まって腫れたり、出血して血液が溜まることもあります。 とあります。 |
痛み方、腫れ方は人それぞれで、同じ怪我をしていても、全く腫れが出ない人もいます。
痛みや腫れがなくても、膝くずれやひっかかりの症状がある場合は、病院を受診することをおすすめします。
テニス膝用サポーターの種類
膝用サポーターの種類は、固定力によって「ハードサポート」「ミドルサポート」「ソフトサポート」タイプがあります。
サポーターで関節を固定することで、動きをサポートすると同時に過度な動きを防げます。
それによって、痛みの軽減やケガの予防につながります。
どの種類がよいかは、膝にかかる負荷の違いや膝の具合によって使い分けます。
サポーターの固定力による使い分け
ハードタイプ
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ケガが大きかった場合や治って間もない場合
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ミドルタイプ
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テニスをしていると少し痛みが出るような場合
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ソフトタイプ
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ケガは治ったけれどもまた痛みが出そうで心配な場合
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ほかに、体のバランスを整えて膝への負担を軽減する「骨格矯正」タイプもあります。
症状が重症や最重症の場合は、サポーターをするどころではなく、テニスをしないのが一番です。
ハードサポートタイプ
ハードサポートタイプは、金属や樹脂でできたヒンジを使って膝関節の横ブレをがっちりと保護します。
リハビリ期や回復期に多く使用されます。
症状でいうと中等症の場合に使用するのが良いでしょう。
画像:MCDAVID(マクダビッド)
このタイプの長所
◎膝を強力に固定できます。
このタイプの短所
◎重くかさばる
◎値段が高価
◎右用、左用がある
McDavid(マクダビッド) バイオロジックス ニーブレイス(右ヒザ用) M4200R サポーター 膝 ひざ 足 ニー 価格:21,450円 |
ミドルサポートタイプ
テニスをすると、段々膝が痛くなってくる方や、痛くないけれどもサポート力が欲しい方に向いています。
ステーやベルトで固定力を増してあります。
症状でいうと軽症の場合に使用すると良いでしょう。
画像:BAUERFEIND(バウワーファインド)
このタイプの特長
◎膝を適度に固定
◎左右共用が多い
このタイプの短所
◎装着がやや面倒
◎固定力がやや弱い
◎汗によってずれやすい
BAUERFEIND(バウワーファインド) 膝サポーター ゲニュTrain
膝関節の形に合わせて作られています。素材は高級ニットとシリコンパッドで出来ていて、膝関節を安定させると共に、マッサージ効果もあります。
価格:19,360円 |
Prince(プリンス) SU704 ハイパフォーマンスニー
テニスを知り尽くしたPrinceと、日本のトップサポーター製造メーカーであるダイヤ工業との共同開発によるサポーターです。
両サイドにコイルバネが内蔵されていて、なおかつ膝関節全体を圧迫し、プレー時の膝への負担を軽減します。
価格:4,620円 |
YONEX(ヨネックス) MPS50KN-188
膝蓋骨(お皿)を固定しつつサイドのスプリングステイとストラップで膝の側副靭帯(そくふくじんたい)をサポートします。
Yonex(ヨネックス) MusclePower サポーター(膝) MPS50KN テニス アクセサリー 13SS 価格:6,317円 |
ソフトサポートタイプ
ソフトタイプは膝蓋骨(お皿)を安定させ、適度に膝を圧迫するタイプです。
膝を安定させて膝の疲労を軽減します。
症状がなく、テニスをした後に少し痛みがでる場合や、再発防止、膝関節の保温を目的として使用すると良いでしょう。
画像:ZAMST(ザムスト)
このタイプの特長
◎手軽に装着できる
◎かさばらない
◎簡単に洗濯できる
このタイプの短所
◎固定力が弱い
◎汗でずれやすい
ZAMST(ザムスト) EK-3
快適性とサポート力のバランスの良さが特長です。
サポートは欲しいが動き良さを犠牲にしたくない方におススメです。
価格:3,196円 |
ZAMST(ザムスト) EK-3の装着の仕方の動画がありました。
こちらを参考にしてください。
YONEX MPサポーター 膝用(ショート).MPS-80SK
膝蓋骨(お皿)を安定させます。
脱着が簡単なのも特長です。
【全品10%OFFクーポン〜10/11 1:59】YONEX(ヨネックス)「マッスルパワーサポーター(膝用) KNEE NEW」 MPS-80SK 価格:3,570円 |
骨格矯正タイプ(コウノエベルト)
筋肉をサポートしないタイプのサポーターです。
膝関節に「8の字」に巻きつけることによって、関節周りの骨の位置を補正します。
膝周りの筋肉強化にも役立ちます。
画像:DESCENTE(デサント)
コウノエベルトは、デサントの商品です。 メーカーの商品説明 によりますと、 ヒザの関節を締めることで、身体の開きなどを補正しながら下半身のバランスを整え、本来のパフォーマンスを引き出すことができます。 コウノエベルト(膝用)は関節周辺の骨に作用し、筋肉の動きを妨げません。装着してトレーニングすることで、ヒザまわりの筋肉強化を促します。また関節を正しい位置に戻すことでヒザのバランスが整い、負担が軽減されます。 とあります。 |
このタイプの特長
◎膝の筋力を強化促進できる
◎体のバランスを整えられる
◎かさばらない
このタイプの短所
◎関節の保温効果がない
◎筋肉をサポートしない
価格:3,404円 |
コウノエベルト(膝用)の装着の仕方の動画がありました。
こちらを参考にしてください。
ヒザの関節を締めることで、身体の開きなどを補正しながら下半身のバランスを整え、本来のパフォーマンスを引き出すことができます。
☆テニスが上手くなりたい方におすすめ↓
多くのモデルは、膝蓋骨(しつがいこつ、お皿)を基準にして装着するものが多いですが、サポーターを装着する場合は、説明書を良く読んで正しく装着しましょう。
サポーターが膝蓋骨(お皿)の位置からずれていると、正しい効果が発揮されない場合があります。
サポーターは、素肌に直接装着することを想定して作られています。
スポーツタイツの上に着けることもできますが、ずれてしまい効果が少なくなったり、効果が出ない場合がありますので、素肌に直接装着するのが望ましいです。
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まとめ
テニスは手でするのではなく、脚でするからアシニスだ、と言われるくらいフットワークが大切な競技です。
そのぶん、脚、特に膝に対する負荷も大きなスポーツと言えます。
膝を痛めない予防として、日頃の意識やメンテナンスが必要です。
体のバランスを整える。
ウォーミングアップやストレッチをする。
良いテニスシューズやインソールを履く。
そして痛めてしまったら、しっかりと治して、その後、痛みが出ないように膝を安定させて守るためにサポーターを活用し、再発を防止しましょう。
ただし、膝サポーターを正しく使用しないと、かえって膝痛を悪化させることにもなりかねません。説明書をよく読んでから使うようにしてください。