テニスが上達する素振りの練習方法
この記事では3つのポイントを押さえた効果的な素振りの練習方法を紹介します。
テニスの練習方法として、「素振り(すぶり)」は一人でもコートがなくても練習できるので、気軽な練習方法です。
そして、自分のフォームを矯正したいときや正しいフォームを身に付けたいときには最も確実で最短の練習方法です。
ただし、何となく素振りをしているだけでは、逆にフォームを壊してしまうことにもなりかねません。
大事なポイントを頭に入れて効果的な素振りで技術を高めましょう。
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この記事の目次
素振りの練習方法3つのポイント
素振りは、時間が取れずコートの確保も難しい人にとっては有効な練習方法です。
けれども、素振りは実際にボールを打っての練習とは違って、どのような当たりや軌道でボールが飛んで行ったのかが分かりません。
正しいフォームで打てているかどうかわからないまま一人で練習を続けてしまい、そのフォームを体にしみこませてしまうことになります。
1人の練習でも正しいフォームで練習をしていきましょう
上達に結びつくような素振りをするためのポイントを3つ紹介します。
スイング軌道を意識する
素振り練習は、ストロークでもボレーでもサーブでも思いのままのショットを練習することが可能です。
どのショットの素振りでも、自分のラケットが通る「スイング軌道」は必ず意識しながらやるようにしましょう。
ここでは、一番素振りで練習することが多いと思われる「ストローク」の場合について説明していきます。
スイング軌道を意識しないで素振りをしていていは、いつも同じスイング軌道にはなりません。
「どこを通して、どういう風にラケットが抜けていくか」、できれば「どの高さ、どの距離で打つか」を必ず頭の中でイメージして、そのスイング軌道の通りにしっかり振ることができるようにします。
腕に力が入っていると正確なトレースができません。
肩から先、腕、手首、グリップの力を抜くことが正確なトレースのコツです。
実際にボールを打つ時も、力が抜けていることが正確なラケットワーク、ボールコントロールの大事なコツです。
頭の中でイメージしたスイング軌道で素振りする
イメージ通りのスイング軌道で振るためには、自分がイメージした軌道をラケットがなぞれているか、トレースできる力が必要になります。
イメージ通りの軌道をラケットでなぞる
トレースすることができれば、安定したスイングということです。
自分のイメージ通りのスイング軌道をトレース
軌道がぶれてしまっていれば、スイングが安定していないことになります。
その場合、スイングはゆっくりでいいので、自分の体を回すのと一緒にスイング軌道がズレないように意識しながら練習していきましょう。
ぶれた軌道でスイングをしては安定しない
ゆっくりでもいいので、体を回すのと一緒に軌道を意識してスイングする
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運動連鎖を意識する
「運動連鎖」という言葉は、スポーツやリハビリテーションの現場で最近よく使われるようになってきていますが、まだ言葉の意味がよくわからないという人もいると思います。
運動連鎖(キネティックチェーン)とは、一つの動きにつられるように周りの関節が動いて、連動する鎖のようにどんどん離れたところに運動が伝わることを言います。 |
テニスでは、ストロークだけでなく、ボレー、サーブ、スマッシュもすべて運動連鎖を使います。
(ストロークの場合)
ラケットを速く振るために必要なのは、「上から捻ったものを下にためて、下からのひねり戻しを上へ戻したパワーをラケットの先端に伝える」ことです。
体を回してラケットをスイングして、最後は体の回転を止めた反動でラケットヘッドが速く加速するというのがスイングスピードを上げるためには一番必要な動きです。
その「運動連鎖」をしないで、ただ腕だけでラケットを振ってしまうと腕に力が入ったスイングになってしまって、返ってスイングスピードが上がりません。
ためた力を戻すときに、自然と腕が振られるのが運動連鎖による動きです。
運動連鎖とスイング軌道は、セットで意識して練習をすることが必要です。
下からひねって戻した反動で自然に腕がふられていく運動連鎖によるスイングに、イメージした軌道がマッチしてトレースできるようにして練習してください。
(ボレーの場合)
ボレーの運動連鎖の場合は、ひねってためを作ったものを前へ蹴り出して、自分の体をしっかり下半身から前へ持っていく運動連鎖をしっかりできるようにします。
ラケットが運動連鎖の結果として振られて、その動きが自分が理想としているスイング軌道に乗っているかどうかを意識してください。
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インパクト面を意識する
一番スイングが大切だと言っても、インパクトの面が安定していなければ安定したショットにはなりません。
そのためにはボールに当たるときに、ラケットの面がどういう方向に向いていればどういう球が飛ぶのかを把握する必要があります。
(ストロークの場合)
ストロークでは、インパクトのときラケット面はフラット(地面と垂直)になりますので、スイング中にわざと一回止めて面の確認をしてそこからまた振り抜くというような練習方法もあります。
インパクトで止めてみる
必ず、インパクトで止めてチェックをしてみて、振り出す。
そこが確実にできるようになったら、止めずに振り抜いていって、インパクト面が同じ面で振り抜けていけるように練習します。
(ボレーの場合)
ボレーの場合はまずはインパクト面を作ってみて、そこから体をひねって、その位置から押し出して同じところでインパクトをするようにしてみます。
インパクトから逆行する動きでもう一度インパクトしてみる
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負荷をかけて素振りをする
上記の3つのポイントを素振りの中で意識していきます。
慣れてきたら少し負荷をかけてラケットを重くしたり、ラケットカバーをつけたまま振って練習してみましょう。
負荷をかけることでラケット面がぶれやすくなりますが、そうなってもゆっくりスイングして、安定して同じような素振りとなるように意識します。
実際にボールを打つときに、ボールに合わせに行くのではなくて「スイング軌道の中にボールが入ってくる」というイメージで打ちましょう。
素振りが実際のボールを打つ時に生きるというのは、こうした感覚をつかめた時です。
ここで、負荷をかけての素振りの練習に役立つ製品をいくつかご紹介します。
「テニスの学校」おススメな素振り用のラケットです。
ラケットに取り付けて、部分的に重くする従来のものとは違って、実際のテニスラケットとほとんど同じラケットバランスで、素振りが練習でき、オンコートでも実際にボールを打つこともできるトアルソンのラケットです。400gと500gの製品があります。
「手打ち」のスイングとなっている方は、このラケットでストロークの素振りをしてみることで、体の回転でラケットを振る感覚がつかみやすくなると思います。
(初級者や力のない人は)ゆっくりラケットを振って、パワースイングラケットの重さを感じて、きれいなスイングフォームを作ることを目指しましょう。 (上級者は)よりパワーのあるショットの練習に使えます。
トアルソン(Toalson) パワースイングラケット400(400g)
トアルソン(Toalson) パワースイングラケット500(500g)
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テニスラケット専用ウェイトボール(おもり)ウィンボール(Winball)
ウィンボール解説
素振りの応用 一人球出し練習
素振りのフォームを生かして、一人で実際にボールを使ってストロークの練習をする方法を紹介します。
ボールを前足の前にワンバウンドさせて、ボールを打つ直前に目をつぶって振ってみます。
しっかりボールが飛ぶことができるか、練習してみましょう。
目をつぶってもボールが打てるはず
自分が打つところがしっかりと決まっていて、ボールの打点が決まっていれば素振りをしているのと同じスイング軌道の中にボールが入っている状態ですから、目を閉じていても当たるはずです。
当たらないということは、まだスイング軌道が安定していないということになります。
素振りの練習方法について、こちらの動画をご覧ください。
下の動画内では、河合校長が解説、デモンストレーションをしています。
まとめ
素振りの練習についてお伝えしてきましたが、昔ながらの練習で「地味」と思われるかもしれませんが、素振りで上手くなったという人は結構いらっしゃいます。
そうした人は、ただ素振りをするだけではなく、自分なりの課題を持って工夫しながら取り組んでいたためだと思います。この記事でお伝えした3つのポイント以外にも、自分にとって必要なことを探しながら練習をすることが上達への道です。
1人でできる練習は、テニスと向かい合う貴重な時間です。1人しかいないから何もできない…ではなく、沢山やれることはありますので取り組んでみてください。