デビスカップでも活躍!! エネルギー補給、疲労回復に「はちみつ」効果
テニスをする人の栄養補給について、いろいろな話題をお届けするのが「テニメシ」のコーナーです。
今回の記事は「はちみつ」についてです。
デビスカップのときに添田豪選手はチューブ型のハチミツを摂っていましたし、ノバク ジョコビッチ選手は毎朝必ず「マヌカハニー」を摂っているそうです。
「はちみつ」には、どのような栄養があって、スポーツ時にはどのような効果があるのかをお伝えします。
また、青春時代の部活の定番「はちみつレモン」の効果についてもご紹介します。
この記事の目次
テニス選手とはちみつ
ベテランの添田豪選手が試合中に「はちみつ」を摂っている姿を見たことがあります。
2017年9月に行われた男子テニスの国別対抗戦 デビスカップ ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)日本vsブラジルのベンチ休憩時でした。
この試合は、錦織圭、西岡良仁選手がケガで欠けた状況で、ワールドグループ残留に王手をかけた大切な戦いでした。
初日第2試合に登場した添田選手は、T・モンテイロ選手と気迫のこもった試合をして、3-6 6-4 6-3 6-7(1) 6-4で制することができました。
試合途中、添田選手がベンチでの栄養補給として、チューブ型のはちみつを吸引している姿に解説者の松岡修造さんと実況アナウンサーの方が「今のは?!」「はちみつですよね⁈」と色めき立っていました。
その試合では、相手のモンテイロ選手も1セット目に小さなパンにマヨネーズのようなプラスチック容器に入ったはちみつのようなものをかけて食べていたのですが、そちらについては見逃していたようでした。
「はちみつ」を選手が摂っている姿は、珍しかったようです。確かに、いろいろな色のついたドリンクやエネルギーゼリー、バナナは見ますが、「はちみつ」は見かけたことがなかったように思います。
下の動画には、「はちみつ」摂取の様子は残念ながら映っていません。
添田豪VSティアゴ・モンテイロ 第1セット第1ゲームデビスカップ2017 プレーオフ)
ほかに、テニス選手で「はちみつ」を摂り入れている人はいないのか探してみました。
ノバク ジョコビッチ選手は、徹底したグルテンフリー(小麦粉などに含まれる粘り気のあるたんぱく質を摂らない)の食事による肉体改造で有名ですが、「Serve to Win」という著書で毎朝はちみつを摂ると明かしています。
ジョコビッチ選手の愛用しているのは、はちみつの中でも高価で、抗菌、殺菌作用の高いとされている「マヌカハニー」というニュージーランド原産の「マヌカの木」から採れるはちみつです。
同書の中で「起きるとまず常温の水を1杯飲む」とともに「毎日スプーン2杯のはちみつを食べる」とあり、試合中に口にすることもあるといいます。
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ジョコビッチ選手といえば、ドライフルーツの「デーツ」も愛好しています。
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はちみつの効果
はちみつの栄養成分
はちみつは、ミツバチが花の蜜を採集し、巣の中で加工、貯蔵したものです。
約8割の糖分と約2割の水分によって構成され、ビタミンとミネラル類などの栄養素をわずかに含む、自然界で最も甘い蜜と言われています。
ミツバチは花の蜜だけでなく、花粉も集めて巣に持ち帰ります。そのため、はちみつ1g中に3~20万個もの花粉が入っています。
花粉には、さまざまな栄養成分が含まれていて、しかも体内に吸収されやすいイオンの形ではちみつ中に溶け込んでいます。
はちみつの栄養成分(画像と文章 シーザースキッチンより) はちみつに含まれる栄養成分には、良質なビタミン類やミネラル類をはじめ、アミノ酸や酵素といった栄養素も豊富に含まれている、非常に栄養価の高い健康食品であります。 はちみつに含有されているビタミン類には、ビタミンB1・B2・B6・葉酸・ニコチン酸・パントテン酸・ビタミンC・ビタミンK・ビオチンなどがあり、ミネラル類としてはカリウムを多く含んでいる他、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・亜鉛・鉄・銅・マンガンなどが含有されています。 |
意外とカロリーは高くない
はちみつが良いと言っても、摂取カロリーが気になります。
気になるカロリーは、砂糖(上白糖)よりもずいぶん高いのですが、はちみつは少量で甘みを感じられます。
カロリーで比較しても
はちみつのカロリーは294kcal/100g
砂糖のカロリーは384kcal/100g(七訂日本食品標準成分表より)
ですので、はちみつは砂糖より20%強カロリーが抑えめになっています。
とはいえ、ハードなトレーニングや試合で相当カロリーを消費したとき以外は、カロリー過多の心配がありますので摂り過ぎないように気をつけてください。
スポーツ時の効果
■エネルギー補給、疲労回復
はちみつの主成分は、ブドウ糖と果糖で、構造が単純な「単糖類」です。
単糖類は、これ以上分解する必要がないために、体に入るとすばやく腸壁から吸収されて血管に入り、胃腸に負担をかけずにエネルギーに変換されます。
食後約20分で体に吸収されるので、胃腸への負担も軽くすみます。
はちみつでエネルギーを急速チャージ
テニスの試合前に、エネルギー源として(たとえばおにぎり、パン、バナナなどの果物)といった糖質を補給しますが、はちみつはこれらの糖質よりも素早くエネルギー源として利用できるため、試合直前や試合中に補給しても十分に間に合うと考えられます。
またビタミンB1、B2をはじめ、アミノ酸やミネラル分も多く含むため、効率よく栄養を吸収できるので、スポーツで体を動かす人にとっては、疲労回復効果も期待できます。
■頭脳にもエネルギー補給
テニスは、運動するだけでなく、動きながら相手との駆け引きで相手を観察して分析し、どういう戦術や戦略が効果があるのか、頭脳をフル回転させて考えながらのプレーが必要です。
脳へのエネルギー源は、「ブトウ糖」だけなので、こちらの補給としてもはちみつは有効です。
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テニスのときに持ち運ぶには
テニスのときに、はちみつを摂るといっても、はちみつそのものは大きな瓶に入っているのでコートへは持ち運びしにくいですよね?
そこで、はちみつを携帯するには、家で買っておいたはちみつの瓶から小分けしてお弁当のソースを入れる容器や、シャンプーを旅行用に小分けする容器などに入れれば携帯しやすくなります。
ただし、ベタベタしてしまうのと、容器が洗いにくいのが難点です。
小分けできる容器に詰め替えて
画像 ビートピア
自分で小分けするのは、なかなか手間がかかるので、チューブにはいった小さいサイズのはちみつが市販されていますので、こうしたものなら持ち運びやすく量もちょうどいいですね。
スーパーなどで手に入ると思いますが、下の画像のようなものです。
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摂るなら「純粋はちみつ」を
はちみつを摂ってみたいと思われた方に。
はちみつといっても、いろいろな種類があります。
ジョコビッチ選手の愛用のマヌカ・ハニーは、桁違いに高くなってしまうので、ふつうのはちみつを買おうとしても、さまざまな種類のものがあり、どれを買えばよいのか迷ってしまうことでしょう。
はちみつは加工処理によって大きく分けて、3通りのものがあります。
純粋はちみつ
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一切の加工処理を行わない天然そのままのはちみつ
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加糖はちみつ
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水あめや異性化糖(ブドウ糖を異性化酵素によって部分的に加糖に変えたもの)などが人為的に加えられたはちみつ
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精製はちみつ
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加熱し、減圧釜などによりはちみつを脱色脱香したはちみつ
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この中で、おススメしたいのは、もっとも品質がよい『純粋はちみつ』です。
はちみつがほとんど入っていない可能性がある「加糖はちみつ」や栄養成分がほとんど入っていない「精製はちみつ」では本来の効果や効能が期待できません。
そうしたわけで「純粋はちみつ」がおすすめなのですが、実際には「加糖はちみつ」や「精製はちみつ」といった「はちみつ加工品」が「純粋はちみつ」として販売されていることが多いのが日本の現状です。
基本的には、商品のラベルをよく読んで判断して購入しましょう。
はちみつの表示に「精製はちみつ(蜂蜜)」や、「異性加糖」「加糖はちみつ(蜂蜜)」などの添加物の記載があれば、純粋はちみつではありません。
加工されていない「純粋はちみつ」を選ぶ
あまり安い値段のものは、加工されていると思った方が良いようです。下の2つの条件を満たすものが「純粋はちみつ」の見分け方の条件として、はちみつ専門サイトでは条件として
1. 透明度が低い
2. 結晶化して硬くなる
をあげていました。
青春の?「はちみつレモン」
■レモンの効果をさらにプラスして
学生時代の部活で、「はちみつレモン」は定番だったという方は多いと思います。
練習や試合のときに、スライスしたレモンのはちみつ漬けを差し入れで持って行ったり、実際に食べたりして、レモンの香りと酸っぱさにはちみつの甘さが加わって元気になった記憶はありませんか?
エネルギー補給+疲労回復 「はちみつレモン」
はちみつの効果は、これまでお話してきましたので、「レモン」についての効果ですが、レモンには酸っぱい成分のクエン酸、ビタミンCが多く含まれています。
クエン酸は、人間の体内にあって、エネルギーを産生する機能の一つであり、食べものなどで得られた糖質や脂肪をエネルギーに変える働きをしています。
疲労回復に不可欠なビタミンB群は、クエン酸と一緒に摂取することで吸収率がアップすると言われています。はちみつには、ビタミンB群が多く含まれていますので、はちみつとレモンを一緒に食べる「はちみつレモン」はエネルギーを素早く補給できるだけでなく、疲労回復の効果をより高めます。
暑い時期であれば、水や炭酸水と割って飲んでも美味しいですし、寒い時期であればお湯で割ってもおいしいです。
寒がりの人であれば、さらにショウガをプラスすると体が温まります。
作りたてよりも、できれば一晩置いておいた方がレモンとはちみつがお互いに混じり合っておいしくなります。
きめ細かい健康管理で有名な大リーガーのダルビッシュ有選手が以前、自身のブログにレモンのはちみつ漬けの画像をアップしていました。
ご自分で作った「レモンの蜂蜜漬け」と「レモンと生姜の蜂蜜漬け」で、「日頃からちょくちょく食べておくと風邪予防や体調管理に良さそう」とのコメントもありました。
ダルビッシュ有選手ブログにアップされていた画像
まとめ
「蜂蜜の歴史は人類の歴史」ということわざがあるように太古より、食用、薬用などさまざまな用途に用いているはちみつ。
約1万年前に東スペイン、アルタミラ洞窟に蜜を採る風景を描いた岩壁画が残っているように人との関係が続いてきた安心できて頼りになる食品です。
テニスのときだけでなく、日頃の健康管理にも頼りになる食品ですので、暮らしの中に取り入れてみてはいかがでしょうか?