テニス 上達に役立つ目標の立て方
テニスを効果的に上達する上で、欠かせないこと。
それは何だと思いますか?
それは、『ゴール』を決めることです。つまり、目標です。
ゴールを決めると方向や道順が明らかになります。
上達に役立つ目標の立て方を「テニスの学校」校長 河合幸治のメルマガからご紹介します。
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目標の大中小
目標を達成できる人と、できない人の違いは何でしょう?
これってどの分野でも、人の頭を悩ませてきた究極の疑問だと思います。
レッスンをしていて思うのが、皆さん上達した自分を思い描きながら
目標に向かって熱心に真面目に練習をされています。
しかし、その努力がすぐに実る方と苦労される方がいらっしゃいます。
両者の違いはやる気でも、根性でもありません。
ちょっとした、目標の立て方にポイントがあるようです。
それは何かと言うと、まずYさんという方のお話をさせてください。
やる気みなぎるYさんでしたが、Yさんは僕の大学時代の先輩でテニスを趣味で始めた方です。
Yさんはやる気充分でしたし、いわゆる根性もある方です。
そしてYさんは、大きな目標を持っていました。
「今は30回ラリーが出来たばかりだけど、1年後には大会で初戦突破する!」
おお!良い心意気ですね!
Yさんは言うだけではなく、お忙しい中しっかり練習も続けられていました。
しかし半年ほどして、何かがおかしいと思い始めました。
Yさんはいっこうに上達しないとおっしゃるのです。
最初は理由がわかりませんでしたが、よくよく聞いてわかりました。
Yさんは大きな目標を立てたはいいのですが、そのためにすべきことを段階式に実行できる大きさに区切るのが少しだけ甘かったのです。
具体的に聞くと、良いと言われる方法を雑誌やネットから探してきては、とにかく詰め込む形の練習でした。
この方法を長年続ければ、上達はするかもしれません。
しかし、Yさんの1年以内という期間には間に合いません。
大きな目標をたてることに僕は反対はしません。
漠然としていてもいいでしょう。
しかし、それを達成するための、小さな目標が絶対に必要です。
大きくて抽象的な目標に向かっていこうとすると、あれもこれも、と何でもやらなければならない気がしてきます。
そして、情報の渦に迷い込みやすくなります。
ですから、大きい目標のための小さい目標を立て、それをひとつひとつ超えていくことが大事です。
Yさんとは、よく話しあってみて、小さな目標づくりをお手伝いしました。
Yさんの得意なところと苦手なところを聞きながら
「ストロークでのネットを1ゲーム中に1回まで」→ネットの上を意識する
「ダブルフォルトは1ゲーム中1回まで」→ ファーストサービスの確率を上げる
「余裕がない時は続けることを優先して真ん中へ返球する」→無理な時がいつか判断する
と細かくまず目指すべき目標を切っていき、それから具体的な練習について考えるようにしました。
計画を一通り立て終わると、本当にやるべきことが見えたようで、興奮気味にお礼を言われて、僕も嬉しくなりました。
Yさんは1年後、大会に出場して初戦突破しました!
目標は大きくても抽象的でもいいです。
なんなら、友達にかっこいいところ見せたい!でもいいです。
それを、具体的にどうするか?
具体化したり小さく区切ってみたりして、第一歩目にやることを明確にしてください。
結果がでない、という方、どうか落ちこまないでください。
目標設定が惜しいところで止まっていて、「迷っている」だけかもしれません。
まずは第一歩目にやることを明確にして、始めましょう!
Yさんのように大目標と小目標だけでも良いのですが、小目標は必ず具体的に設定して下さい。
また、達成しやすいものから初めて、必ず達成する習慣を身につけましょう。
目的の組み合わせ
成功するテニス上達の第1ステップ。
それは、「あなたがテニス上達で達成したいことが何か?」これを明らかにすることです。
たくさんのテニスプレーヤーが、最終的には失敗してしまいます。
その理由は、それらのレベルアップの目的が、はっきりしていないからです。
さらに、もし、あなたの唯一の目標がラリー100回だけだとすれば…。
あなたは、自分のテニススキルを頑丈な基礎の上にではなく、吹けば飛ぶような砂の上に建てているのです。
もしそれが、あなたがしたいことのすべてであれば、ラリー100回を達成することは、実際のところ、かなり簡単なことなのです。
あなたがそのラリー100回の目標と他の目標を組み合わせ始めたとき、だんだんと難しいものになってくるのです。
つまり、ある程度の回数目標にある程度のスキル、サービスのコース打ち分け、絶妙なアプローチショット、ボレーからスマッシュで仕留めていく流れなどを組み合わせていくとだんだん困難なものになってくるということです。
1年で市民大会勝利をつかんだ男の2つの教訓とは?
私は、20年間、スクールに通っていても中上級までしかレベルが上がらなかった方がそこからたった1年で市民大会で優勝した人を知っています。
彼は、かつてこう言いました。
「今思えば、大会で勝利は難しいことではありませんでした。でも、それが私にできるということを信じることが、私にとって最も困難な部分で、20年以上もかかってしまいました。」
さて、この言葉には、2つの教訓があります。
一つ目は、レベルアップは他のどんな要素よりもあなたの信念に依存しているということです。
私も、そのことは、とても重要なことだと思います。
ただ、さらにもう一つ隠された教訓があります。
この方はたった1年で市民大会優勝になったのですがその後すぐに腰を悪くしてテニスをいったん辞めざるをえなくなり2年たった今でも再開できていません。
なぜこのようなことになってしまったのでしょうか?
Mさんは、自分のテニス上達に影響するような組み合わされた目標が少なすぎたのです。
Mさんの唯一の明確な目標は、テニスで優勝することだけだったのです。
実はレベルアップの目標だけならば、比較的簡単に達成できます。
ただ、そのレベルを長く維持すること。
体調を整えながら年齢を重ねてもテニスを生涯続けること。
これらの目的と組み合わせないとすれば、比較的簡単という話です。
私たちはこの彼のことを教訓に、あなたの目標、目的を組み合わせなければならないということです。
PDCAサイクル
では、どのようにして目標を達成していくか?
ここでご紹介したいのが「PDCAサイクル」です。
お仕事をされている方にとっては、当たり前の考え方なのかもしれませんが、改めて少しまとめてみたいと思います。
PDCAサイクルとは、仕事をする上で、業務を円滑に進めるための手法だそうです。
下の画像のように4つの段階があって、その4段階を繰り返すことで、今までの業務が改善され、仕事がスムーズになるといいます。
このPDCAサイクルには、根底となる大事なある考え方があります。
それは、「5S」という考え方です。
この5つのSがあってこそ、気持ちよく、効率的な仕事ができる、といいます。
Sは、整理、整頓、清掃、清潔、しつけです。
実はこれってテニスに当てはめると、全部そのまま使えるんですよね。
必要のない情報ややり方は、どんどん捨てる。
そして何が大事なのかを把握しておく。
それをしっかりと習慣化する。
たったこれだけで、練習効率というものは格段にアップすると思いました。
そして、この土台が大事だと頭に入れた上で、PDCAサイクルをテニスに当てはめてみましょう。
テニス版!PDCAサイクル
まずは、PLAN。上達計画を作成しましょう。
大事なのは「計画の視える化」です。
今自分が何をやっているのか?
何が出来るようになりたいのか?
これをきちんと把握することから始めましょう。
例えばその日練習したことを毎回紙に書き出し、保存しておく。
練習したことや感じたことって、3日もたてば忘れてしまいますよね。
それを全部メモしましょう。
それが上達計画の作成に役立ちます。
まとめ
上達のために目標を定め、目標を達成するための小さな目標(課題)を明確にしどんどん上達して下さい。
ただし、目標が技術的なものだけだと、身体をこわすことになりかねません。
目的を組み合わせて、長くテニスを楽しんでいただければ、幸いです。
ポイントは
1.課題は明確に表現する。
2.簡単なものから始め達成を習慣化する。
3.定期的に達成度をチェックし、必要に応じて目標、課題、期間、目的を修正する。
以上です。
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