テニスの「メンタル」の作り方~自分に勝って相手に勝利する!?
この記事では、これまで練習してきたことを試合で発揮できるようなメンタルの作り方についてご紹介します。
試合になると緊張してしまって身体が固くなり動きがギクシャクして、いつもの練習では簡単に打ち返せるようなボールもうまく返せずにミスを多発するという人が多くいます。
試合でいつもの自分の力を出し切れずに負けてしまう…というのは、とても悔しいものです。
また、大事なところでミスしてしまってイライラするというようなメンタルの状態によって、テ ニスのパフォーマンスが大きく低下してしまいます。
つまり、心的な要因があなたの本来の能力や技術を引き出すのを妨げているのです。
あなたに必要なのはちょっとした考え方のヒントです。それだけであなたは緊張やプレッシャーで悩むことが無くなり、大切な本番で実力を100%発揮できるようになるのです。
自分のメンタルのコントロール方法を知って、試合で勝っていきましょう。
すべては自分次第
ロジャー・フェデラー選手は、「試合の方がいつも以上の力が発揮できる」と言っています。
「試合の方がいつも以上の力が発揮できる」-ロジャー・フェデラー
一方、あなたは試合をする時にどのような気持ちでいますか?以下のものの中で当てはまるものはありますか?
□「いつも試合で思ったように打てなくなってしまう」
□「相手が強そうに見えてプレーする前からビビってしまう」
□「自分に自信が持てなくて意気消沈しやすい」
□「急に苦手なショットを打たされて入らなかったらどうしよう」
□「競ってきたときに自分のサービスゲームが回ってきたらどうしよう」
などなど、試合でのマイナスイメージを上げればきりが無くなりますが、あなたはどれぐらい自分自身のことを好きでいられますか?
今までプレーや練習してきたことを実際の試合に出せるか、ほとんど実力を発揮できずにすぐ負けてしまうのかはすべて「自分のプレーマインド次第」なのです。
あなたが試合をする時に、あなたの思ったことがすべてプレー結果に表れていくのです。
「打てなくなったらどうしよう」 → 打てなくなる場面が出てきます 「相手が強そうに見える」→ 強いと思ってしまい、呑まれます 「自信が無くなる」 → プレーが委縮します 「苦手なショットが心配」 → 相手は見逃さず打ってきます |
そんな時の気持ちに本当に忠実に物事は起こってくるのです。
その時に、ネガティブな気持ちになった場合の対処(答え)を自分自身で持っておくことが大切なのです。
「打てなくなったらどうしよう」 → 打たない方法で作戦を考える 「相手が強そうに見える」→ 強ければこちらも思い切って出来る! 「自信が無くなる」 → もともと、みんなありませんから気にしない 「苦手なショットが心配」 → その時にはここに打つと決めておく 「競ったときにサーブ」 → 見せ場が来たと喜びましょう |
等々、ネガティブなマインドで終わらせることをせずに、その問題を打ち消す答えを自分ができる引きだしから出しておくことが重要なのです。
プロであっても最初から試合に勝ち続けていたわけではありません。あなたと同じコートで同じラケットを使い、同じボールを打っているのです。
違いとしては、「体力、技術、メンタル」この 3 つですが、すぐに改善でき結果が表れるのは「メンタル」なのです。
変な自信を持つ
「すべては自分次第」という考え方をより強力に実践するマインドとして 「変な自信を持つ」ということを意識してください。
「変な自信」と言うのは確証の無い自信のことですが、先ほどの例をより自信を持って行うとすれば
「打てなくなったらどうしよう」 → 打たない方法で作戦を考える →その方法で相手は自分の穴が無くなり攻め切れず、ミスするぞ!! |
「相手が強そうに見える」→ 強ければこちらも思い切って出来る! →思い切ってできれば自分のほうが良いプレーができてしまうかも!! |
「自信が無くなる」 → もともと、みんなありませんから気にしない →みんな無いのなら、平等なんだから大丈夫 |
「苦手なショットが心配」 → その時にはここに打つと決めておく →その返球でイーブンに持っていけるから、後は別で攻められる |
「競ったときにサーブ」 → 見せ場が来たと喜びましょう → 見せ場にはあの人が見てるといいな☆と思う人をイメージ |
など、いくつかの例のように、より具体的で何の実証もない自信で構わないので、そういった考え方ができるようにしてみましょう。
それが上手くいって試合に勝てた場合には、それが実用的な自信に転嫁していきますので、さらにプレーに磨きがかかり、自分のマイナスを打ち消していくことになるのです。
そのような心がけをしていても負けてしまう場合はあります。
しかし、何もせずにただ恐れてプレーが縮んでいつもの成果を発揮できずに落ち込んでしまうより、100 倍次へのステップになるのです。
「変な自信を持つ」ことが上手くいって試合に勝てた場合は、実用的な自信になり、自分のマイナスを打ち消していく
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積み重ねの自信
試合に勝つために、さらに上のレベルに勝ち上がるためには、「すべては自分次第」の項でお伝えしたように「体力、技術、メンタル」の総合力が重要になってきます。
「メンタル」は、考え方のコツをつかめればすぐに変えることができます。
そして「体力と技術」は、積み重ねでしかアップしていかない要素です。 しかしながら「体力と技術」は積み重ね自体が自信の大きさになってくれるので、より計画的に少しずつでもいいので継続していくことをお勧めします。 体力と技術を積み重ねていくことが、無意識にプレーできる幅を広げてくれます。
体力と技術は、積み重ねによってアップしていき、プレーできる幅を広げ、大きなアドバンテージとなる
体力がつくことで、コートを速く走りボールに追いつくことができ、長い試合になっても、1 日何試合になっても必要十分なパワーがプレーの安定感を引き出してくれます。
技術については、積み重ねをしていく中にも調子の波があるものです。本当に何をやっても自分の思い通りいってプレーをするのが楽しくてしょうがない時と、いつもの半分しか思ったことができなくてストレスが溜まってしまう場合があります。数字でいえば、30~100%位の調子の幅は普通にあると思います。
実際の試合でピークに持っていければよいのですが、これはプロでも難しいことですし、試合が長丁場になれば 1 試合中でも波ができてしまいます。そこで、あなたがプレーする際は波の幅を少なくすることを目標に、いつもあまり変わらないプレーができるようにすることが「技術」の積み重ねでは重要なことです。
「体力」、「技術」この 2 つの要素で相手よりも試合中に自信を感じることができれば大きなアドバンテージになることは間違いありません。
◎あなたが相手よりも速く走れてボールに追いつくことができたり、相手よりも長い時間走ることができることで、コートでの時間を有利に自由に使えるようになります。
◎あなたが相手よりもコントロール良くショットを打つことができたり、スピードを出してもコートに収めることができればそれがあなたの優位性になるのです。
練習環境のなげきはチャンス
練習環境はあなたが強くなっていけばいくほど、自然に整うようになると思います。
あなたがいつも練習している環境はどんなところですか?
「スクールに通っている、でも天井が低いんだけど」
「サークルで練習してるけど相手があまりうまくない」
「練習コートがボコボコで、しかも道路に近くてうるさい」
など環境が悪くてプレーに集中できない要素がたくさんある場合が多いと思います。
また、「週 1 回しか練習できない」「相手がいない」「教えてくれる人がいない」「定期的に練習ができない」などの環境についてのお悩みもお持ちかもしれません。
プロレベルのプレーヤーがどのような練習環境で行っているかご存知でしょうか?
JOP50 位以内のプレーヤーであれば、プロ同士でコートを押さえ、コートも所属先のコートを空いている時間帯にある程度自由に使えたり、実業団の所属コートで練習したりできるかと思います。
しかし、100 位程度のプレーヤーになると、コートは自費で公共のコートを押さえたり、スクールに所属して空いている時間帯で練習したり、練習相手がつかまらない場合は壁打ちコートで 2 時間一人で練習したり、サービス練習をひたすらやったりしています。
そんな環境を競技として目指しているプレーヤーが文句ひとつ言わず、楽しんでさえいます。
全日本選手権出場ぎりぎりの上位プレーヤーでさえ、試合への移動をするのに、車で寝泊まりして宿泊費を浮かしたり、仲間同士で乗合で会場まで移動したりと経費を浮かすための努力をかなりしているのです。
今はインターネットで練習相手や練習環境を探すサイトやコミュニティが活発ですので地域差や時間帯、レベルなど自分に合った環境を探すことが容易にできるようになっているのですから、自分が行動を起こす意志があれば改善していくことが簡単になっています。
環境は変えられますし、その環境で行えるベストの練習をすることで精神的にも強くなっていくはずです。
あなたのマインドひとつで全く違った練習効果が得られるのです。
【あるゴルフプロの練習環境についての逸話】
昔、あるゴルフのプロが練習をしていた時の話です。
そのプロの練習環境というのが、飛行機の音がうるさく、子どもが走り回り、近くの道路では車が多く雑音が多いといったところであったため、常に怒ってストレスを溜めながら、練習に全く身が入らない状態で戦績もドンドン落ちてきてしまっている状況でした。
しかし、そのプロの奥さんが彼にアドバイスしたのです。
「あなた、周りがうるさかったりして集中を邪魔されてしまうと嘆いているより、その中で集中ができるようになったら、すごいことじゃない!そうしたらどんな状況でも集中できていい結果が残せるわよ!」 とアドバイスしたのです。
「それはその通りだ!」と、あえてより集中を邪魔する環境で練習をしていくようにしたら、そのプロはどんどん結果が表れて優勝をものにしたという逸話があります。
これこそ、環境にまどわされたり気持ちを削がれたりしないで、その環境の中で出来るベストを引き出すことができればおのずと今までと違ったプレーができるお手本といえます。
「天井が低い」→ パスが上手くなります 「コートがボコボコ」→イレギュラーに強くなります 「練習相手が上手くない」→ハンデをつければ対等になるでしょう |
「週一しか出来ない」→オンコートだけが練習では無いですよね 「相手がいない」→壁は黙って付き合ってくれます |
など 考え方を少し変えるだけで、今の練習環境というのは自分が今強くなるための環境と思うことができるわけです。
自分のワーストを想定して戦う
調子の良い時のプレーを意識してプレーを心がけることは大切なのですが、実際にその通りにプレーができることは稀です。
テニスは、相手のいるスポーツですので、相手はどうにかあなたの調子を崩そうと思ってプレーしてくるはずなのです。
ですから、あなたは試合前には自分の苦手ショットや苦手な展開を想定してそのような状況になった場合にどんなことができるかをシュミレーションしておく必要があるのです。
あなたが試合に出場して結果をあまり出せていないとしたら、こんな風な反省をしていませんか?
「この前の試合は調子が出なかった…」「フォアが練習通りいかない」「ボレーが打てなかった」等々
例えばフォアハンドが調子の良い時はクロス、ストレートに打ち分けて打てるとしても、 今までの経験の中で打てなくなってしまった時や、短くしか打てなくなった場面など思い浮かべ、今その場面で自分がどんなことができて、それだったら相手に責められない、もっと言えば
「これなら最低ミスしない」
という選択肢を想定して、実際の試合をシュミレーションしてプレーに挑んでください。
実際、県大会や市民大会など皆さんが出場するレベルの大会では、調子に左右されて勝ったり負けたりしている人が本当に多くいらっしゃいます。
しかし勝ち上がって行く人は大体決まっていてあまり派手さのない方(堅実な方)が勝ち上がって行くことを良く目にするのです。
そういった試合に勝ち上がって行くプレーヤーは、自分のワーストプレーを知っていて、ベストプレーじゃなくても対処する術を試合前から想定して持っているのです。
あなたは、今苦手なショットを一番調子の悪い状態で試合に挑むとしたら、何をしてプレーしますか?
あなたの得意なショットが突然入らなくなったら、どんな対応で乗り切りますか?
試合が始まってしまえば多くのことは考えられなくなるのです。
事前にできる限りの起こりえることを踏まえて、戦略を立ててみませんか!
自分の今できるベストで戦う
「自分のワーストを想定して戦略を練る」は、これは最低これだけはできるという自分の技量の下側↓の確認と、それをもとにした戦略を考えることでした。
逆に、次に進めていきたい戦略としては、「今打てるショットの精度が高いもので戦う」ということです。
自分が今どれだけのショットを打てていて、練習でできたショット、パターンで確率が高いものをピックアップしていきましょう。
よく「ベストを尽くしてプレーする」と言いますが、ショットに関しては自分のベストショットがどれだけの確率でコートに収まるのか? ということを把握することが大切です。
つまり、ラリーや試合で70%入れられる確率のあるショットを思い浮かべてください。10 本中 7 本を入れる自信のあるショットということです。試合では、押しているショットの本数よりも、ミスするショットの本数のほうが多ければ簡単に負けてしまいます。
◆試合が始まる前に、練習の中で自分のショットの展開をよく考えておく |
練習の時に、試合形式などで確率が高いショットを選んで相手を追い込むことができるかどうか、どうすればそのショットを使った展開ができるか等を試合が始まる前に良く考えてみましょう。 もし、今打てるショットがフォアハンドのクロスと、バックのスライスなら確率良くプレーができるとすれば、そのショットをメインに展開を組み立てる戦略を事前に考えておくのです。 実際に試合が始まってしまえば多くのことは考えられなくなりますから、できる限りシンプルに、できることの中で一生懸命プレーの質を上げていくようにしましょう。そうすれば自分自身もミスの確率が減り、自信のあるショットの切れが良くなってくれば自然と相手を押していけるようになります。 |
テニスは確率のスポーツです。その中でどれだけ威力のあるショットを繰り出せるかが勝負になります。
技術的に色々のショットを打てたほうが、相手をほんろうしたり、戦略にバリエーションが出てくるので良いのですが、確率が悪ければそのショットは試合には必要ないショットなのです。
いまできるベストショットを打ち続けてください。
まとめ
メンタルについての考え方のヒントをお伝えしました。
メンタルを強くするには、オンコートでなくでも、日常生活の行動や考え方でトレーニングすることができます。
技術を覚える時のようにメンタルについてもコツをつかんで、日頃から意識して自分なりの「強い心」を育てる癖をつけるようにしましょう。
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