跳ねるサーブへのリターンは「テイクバック」と「振り抜き」を意識!【動画有】
今回は、跳ねるサーブであるスピンサーブを「スライス」と「スピン」を使って、リターンする際のポイントをご説明します。
サーブリターンの難しい点は、数種類あるサーブに対して的確な対応をしなくてはならない点です。
それもサーブの速度や、コース、回転量など様々な要素を考慮しなくてなりません。
だからこそ、苦手意識を持つ方も多いサーブリターンですが、基本となる動きがあります。
この基本を押さえることで、あなたのリターンは改善されます。
それぞれに注意して頂きたいポイントがあるので、参考にして頂ければと思います。
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この記事の目次
跳ねるサーブへのリターンは「スライス」と「スピン」の2種類
スピンサーブのリターンは、コツがあります。
そのコツこそが、スピンとスライスでのリターンなのですが、これを押さえればスピンサーブへの対応はバッチシです。
スピンサーブは、軌道と打点によってリターンの球種を的確に選択できれば、簡単にリターンできます。
スライスとスピンでのリターン、それぞれの特徴を押さえていきましょう。
速いサーブへのブロックリターンについては、こちらの記事をどうぞ
高い打点のリターンは「テイクバック」と「振り抜き」を意識しよう
まず、スライスやスピンどちらにも共通していえるのは、テイクバックの位置と振り抜きです。
テイクバックから説明していきましょう。
スピンサーブは、バウンドが高く跳ねる特徴のあるサーブです。
そのため、高い打点でのインパクトが必然的に多くなります。
テイクバックは、胸より高い位置で打つ場合は、ラケットヘッドを立てて構えましょう。
そして、振り抜き方にも特徴があります。
スピンサーブの場合はバウンドが高くなることが多いため、高い打点で横振りで下方向にフォロースルーをとる形が多く、より高い打点の場合は、高いところから押さえ込む形になります。
後ほど、詳しく説明しますね。
次は、フォームの前に、立ち位置とリズムのお話です。
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跳ね上がる前に打つためには「立ち位置」と「リズム」が大切
サーブリターンで他にもポイントとなるのが、立ち位置とリズム。
立ち位置は、打点と直結する問題なので、適切な距離感をつかことが大事です。
基本的には、胸の位置に打点がくるように立ち位置を取りましょう。
ライジングが難しいうちは、ベースラインから後ろに1メートル程の距離に、ポジションセットすることをおすすめします。
跳ね上がりを打つライジングよりも、跳ね上がって落ちてきたところ打つ方が簡単です。
ライジングは、ボールの勢いもまだ残っていて、タイミングとパワーがないとリターンは難しいものになります。
ライジングについては、こちらの記事をどうぞ
リズムに関しては、こちらの記事に詳しくまとめていますので、ご参照ください。
とはいえ、慣れてきたらライジングで返球処理できるようにならないと、どんどんベースラインの後方に下げられてしまいますので、なるだけ前の位置で胸の高さのボールをさばけるようになりましょう。
それでは、ここからは具体的なスイングフォームに関してのご説明をします。
まずはスピンでのリターンから。
スピンでのリターンは身体の前に壁があるイメージで、車のワイパーのようなスイング
スピンでのリターンをする際のイメージとしては、目の前に壁があり、それに当たらないように車のワイパーの様に振り抜くイメージです。
車のワイパーや扇子、分度器などをイメージすると良いかもしれません。
ラケットを立てた状態で、右利きの方なら右から左へと横へ振り抜きましょう。
そうすると高めの打点でも、しっかりとスピンをかけ、ボールを押さえ込むことができます。
スピンサーブはこちらの態勢や打点を苦しくしてくるサーブなので、パワーはなくとも的確に抑え込むことで相手に対し、心理的なプレッシャーを与えることもできます。
スピンサーブをよりフラット気味に強力なスピンでリターンする方法
前でもお話したように跳ねあがってきたスピンサーブの打点に対して、グリップをより高い位置に上げて、横に払うようにスイングすることがポイントです。
①ボールが来た時に、ターンをしておいて高くテイクバック
②ラケットが自分の顔の前を通過するようにスイング
ボールの少し上をこすって、ボールを押さえる。この動きによって、サイドスピンがかかります。
イメージは高い打点で打ち込む時と同じですが、サーブリターンの場合はテンポが速いため、コンパクトにテイクバックする必要があります。
スピンでのリターンの場合は、横に払うという動きが必要なため、振り抜くパワーが必要です。
そのため、この打ち方に慣れないなと感じる方は、しっかりと振り抜くという練習も一緒に行うと良いですね。
一旦、ここまでの説明をまとめます。
打点の高さよりやや高い位置にグリップをセットして、横にスイングをします。
サーブのテンポは速いため、コンパクトにテイクバックするように意識しましょう。
フラット気味にハードヒットする説明の動画は、こちらです。
動画内では、両手バックハンド、片手バックハンドのデモンストレーションを河合幸治校長がやっています。
スライスでのリターンは斜め前に押し出すように返す
続いては、スライスでのリターン。
スライスでのリターンは、スピンよりも少し難しいかもしれません。
ただ当てて返すだけならいいのですが、ボールをコントロールしてスライス回転を掛けないと、ボールが浮いてチャンスボールになってしまう可能性があります。
そのため、突然の変化にも対応できるような、コンパクトなフォームが理想です。
脚の踏み込みとインパクトのリズムを合わせることで、パワーを補います。
しっかりと上体を回して上から押さえ込むように、斜め下方向へふくらませるようにスイングします。
そのため、事前のポジション取りもポイントです。
サーブのコースや軌道を、日々の練習でつかむことができてくると、だんだんとポジションや打点も合ってきます。
より楽に相手の足元へと沈めるスライスリターン
スライスは打点さえ合わせられれば、ベースラインから下がらずに、相手の足元へ打ち返すことができます。
ポイントとしては3つあり、1つは前にもお話したように、テイクバックがカギです。
そしてもう1つは、打った後の面の形です。
テイクバックはどうすればよいのかというと、ボールとテイクバックしたグリップの位置の高さを合わせる必要があります。
そして、面の形はインパクト時に、写真のようにまっすぐにフラット面になるようにします。
斜めの状態でインパクトしてしまうと、ボールは大きく浮いてしまい、相手にチャンスボールを与えてしまうことになります。
インパクト時には、下の画像のようにラケットがまっすぐ立つようにします。
打点は、踏み出していった足の前でとらえられるように。
グリップは打点の高さにあらかじめセットをして、インパクト時はラケットを立てるようにします。
そして、最後に3つめのポイントとして、足の動きです。
ボレーと同じように、インパクト時は後ろに下がらず、前に踏み込んで上から押さえ込むように打つようにしましょう。
打点は、踏み出していった足の前でとらえます。
スライスで押さえるリターンの動画は、こちらをご覧ください。フォアハンドとバックハンドのデモンストレーションがあります。
動画内では、河合幸治校長がデモンストレーションしています。
こちらの動画は、スライスとスピンのリターンのどちらもご紹介していますので、おさらいの意味でご覧ください。
ベースラインで相手から中ロブのような跳ねるボールが来た時の対処方法は、こちらの記事をどうぞ
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まとめ
スピンサーブは、弾道が高く、リターンをするのは簡単ではありません。
ですが、スライスやスピンでのリターンのコツを押さえた上で練習をしていけば、効率よくリターン技術を習得することができるはずです。
スピンでのリターンも、スライスでのリターンも共通点は、打点とグリップの位置を同じ高さにすること。
そして、コンパクトにテイクバックをすることです。
この2点を抑えつつ、それぞれのポイントを練習していきましょう。
リターンがしっかりとできるようになれば、さらに自信を持ってプレーができますよ。
今回のお話を参考に、あなたのサーブリターン上達のきっかけになれば幸いです。