テニス ショートクロスストロークをモノにする!【動画有】
テニスのゲームで短く、角度をつけたボールを打てると、ダブルスでもシングルスでも相手を大きく動かせて優位に展開できます。
ショートアングル、ショートクロスと言われるストロークの打ち方には、わざと浅く角度をつけて打つ技術が必要です。
こちらの記事では、トップスピン回転とスライス回転を使った打ち方のコツをお伝えします。
この2種類の回転でショートアングルを打つことができるようになるとテニスの展開力に幅が出てきます。
パワーに頼らないショットを身につけて、あなたの攻撃パターンを増やしてみませんか?
「コアスイング」を使うと効率のいいストロークが打てます!>>> 少ない時間でも上達するテニスの磨き方
この記事の目次
トップスピンでショートクロス(フォア)
ボールに角度をつけて打つショートクロスは、相手を左右に走らせることができるのでチャンスにつながりやすく、上手くするとエースが取れる可能性もあります。
ショートアングルを使う場面というと
- ダブルスで相手が平行陣となっているとき(なろうとしているとき)
- シングルスで相手がネットに詰めてきているとき
このショットを覚えると、ストロークでも角度をつけることができます。
けれども、一発で決めようとするショットと思わずに、相手を走らせてコートの外へ追い出せることをまずは目標に。
決め球と思って、速いボールや低い弾道のボールを狙おうとすると、サイドアウトやネットしてしまいます。
上手く打てると優位に立てるショットではありますが、アウトの危険があり、甘くなれば相手のチャンスにもなります。
コートに収まるように、「高さ」と「回転量」を意識して、コントロールできるようにしていきましょう。
最初にご紹介するのは、トップスピンによるショートクロスから。
意識したいポイントは、2つだけです。
トップスピンで、ショートクロスを打つときによく見かける間違った打ち方としては、下の画像のような打ち方です。
よりクロスに打とうという意識から、ラケットヘッドを引っ掛けた打ち方やさらに前方にヘッドを走らせすぎる打ち方がいらっしゃいます。
ショートアングルを打ちたいときでも、通常のスイング同様に腕を振るという意識ではなく、足からの運動連鎖で自然とスイングするようにしましょう。
打ち方のポイントとしては、2つあります。
1つは、ラケットのスイング軌道です。
自分の打ちたい方向を意識すること!
打ちたい方向は、この場合はクロス方向なのでラケット面をクロスに向かせること。
そして、前に壁があると想像し、その壁に沿ってラケットを上方向に振り抜くことがコツです。
これによって、回転量が多くなるのでボールが落ちやすくなります。
次のポイントは、肘をたたむこと!です。
距離を短く打つためには、ラケットヘッドを早く返す必要があります。
インパクト後に、素早く肘をたたむことで、ヘッドは早く返せます。
こうすることでさらにスピン量の多いショートアングルのショットが打てるようになります。
ショートクロスは、最初は「手出し」や「ラケット出し」の練習をすると打つ感覚を身につけやすくなります。
こちらの記事で練習方法について解説をしていますので、参考にしてください。
フォアハンドトップスピンのショートクロス動画は、こちらです。
トップスピンで打つことで、ボールに縦回転を与えて、安定してボールが入るようになります。
最初は、ゆったりしたペースのボールで、山なりの軌道で良いので、体をしっかりと回転させながらラケットをワイパーのように振り切って打って下さい。
フォアハンドトップスピンのショートクロス動画は、こちらです。
フォアハンドのトップスピンの打ち方については、こちらの記事をどうぞ。
トップスピンでショートアングル(バック)
バックハンドでのショートアングルは、少し難しい部類に入ります。
しかし、こちらのショットもフォアと同様に下の2つのポイントを押さえれば、それほど難しくはないので挑戦してみてください。
- ラケットの面を打ちたい方向へ向かせる
- 上へ向かってラケットを振り抜く
片手バック、両手バック両方の打ち方のポイントを紹介します。
片手バックハンドは、いつもトップスピンを打っている打点よりも前の打点になります。
肘をたたむ時に、自分の右肩を叩くようなイメージを持つと肘をたたみやすくなると思います。
両手バックハンドは、打点はいつもトップスピンを打っているところとはそれほど変わりません。
外側をとらえるように意識します。
肘を小さくたたむことで、ヘッドを早く返すことができます。
フォアハンドにも共通の感覚ですが、手首を使うと不安定になってしまうので、手首は使わずに肘を使って打つ感覚を覚えましょう。
アップでよくやるショートラリーの練習で、短い距離でのトップスピンストロークを打っていると思います。
ショートアングルの感覚を養うことにも役立ちますが、ストレートで行うのではなく、お互いに両サイドの位置に立って行うのもおススメです。
フォアハンドだけでなく、バックハンドでもラリーを行うようにしてスピンの感覚をつかんでいくようにしましょう。
ショートラリーの練習については、こちらの記事をどうぞ
バックハンドのトップスピン打ち方については、こちらの記事もどうぞ
バックハンドトップスピンのショートクロス動画は、こちらです。
スライスショットでショートクロス(フォア)
次は、「チップショット」や「ディンクショット」と呼ばれる低く沈むスライスショットをご紹介します。
ダブルスで相手が平行陣を取っているときに、相手の足元に打つショットですが、相手からのボールが低くてスピンショットでは打ちづらいような場面に、嫌なスピードで落とすように使うと有効です。
また、低く沈ませるだけでなく、同じ構えから相手がポーチを狙ってくるようでしたら、ストレートロブに切り替えることがスライスでは可能です。
相手からすると、前へ詰めようとしたら、パスを打ちづらい低く沈んたボールをアングルに送られたり、ロブを打たれる… 相当、やりづらくなるはずです。
トップスピンで打つときと同様に、ちょっと山なりのボールで充分です。
あまり低く直線的な軌道を狙うと、ネットの危険性が出てきてしまいます。
また、ドロップショットほど短くなくて良いので、サービスラインあたりに着弾すればOKです。
ディンクショットの打ち方としては、2つのポイントがあります。
- インパクトでスイングを止める
- セットを低くする
注意点
■フォロースルーを取ってしまうと、ボールが長くなります。
ラケットがボールに当たったところで「止める」イメージで。
■ボールの上から入りすぎると、ボールがふわっと浮いてしまいます。
ボールの下にラケット面を水平に「潜り込ませる」イメージで、ラケットを低くセットするように。
■あまりゆっくりふわっと、ボールに当たるようにしてもボールが浮いてしまいます。
強く、ボールに当てて止める意識で。
フォアハンドスライスのショートクロス動画は、こちらです。
平行陣には沈むスライス『ディンクショット』で
スライスショットの基本的な打ち方については、こちらの記事をどうぞ
相手が低く伸びるスライスボールであった場合の打ち方は、こちらの記事をどうぞ
スライスが使えるとテニスの幅が広がる!>>> 少ない時間でも上達するテニスの磨き方
スライスショットでショートクロス(バック)
バックハンドは、「チップショット」や「ディンクショット」を使う場面が多いかもしれません。
打ち方のポイントは、フォアハンドと同じく2つ。
- インパクトでスイングを止める
- セットを低くする
注意点
■後ろ足に重心がありすぎると、ボールが浮く原因になります。
前足の膝を落として、前傾して右肩を下げるようにすると肩を支点として腕を振り子のように使えます。
■打点は、いつものスライス打点よりも少し前側で。
ボールの後ろを打つというよりも、ボールの外側を打つイメージで。
■フォロースルーを取ってしまうと、ボールが飛びすぎてしまいます。
ラケットがボールに当たったところで「止める」イメージで。
バックハンドスライスのショートクロス動画は、こちらです。
沈ませスライス『ディンクショット』バックハンド編
まとめ
アングルショットは、左右の展開に幅を出せるショットです。
バリエーションとして、打てるようになっておきたいショットです。
ショットが安定してきたら、相手の反応を見て、次の展開を考えて実戦で使っていってみてください。
ダブルスの平行陣に対してや、サーブのリターン。シングルスで相手がネットを取って来たときなどに、「エースを狙わない」「一発で決めようとしない」意識で、次で勝負できるように。
肩に力を入れず、ショートクロスをモノにしてみてください。