硬式テニスボールについて広く、深く知りたいならコチラ【動画有】
テニスのプレーには、欠かすことができないボールについてどの位ご存知でしょうか?
硬式テニスボールの種類にはどんなものがあるか、メーカー別の商品の紹介、人気のテニスボールはどこのもの?グランドスラムで使われているのは、どのボール?などボール選びに役立つ情報をお伝えします。
また、深くボールについてお知りになりたい方へ、ルール上のテニスボールの規格やボールの構造、ボールができるまでについてもお伝えします。
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この記事の目次
テニスボールの種類
硬式テニスボールは大きく分けると、プレッシャーボール(ボールの中の気圧が空気圧よりも高い)とノンプレッシャーボール(ボールの中の気圧が空気圧と同じ)があります。
プレッシャーボールは正しくは、プレッシャーライズド・テニスボール
ノンプレッシャーボールは正しくは、プレッシャーレス・テニスボール
となります。
公式試合では、ほぼプレッシャーボールが使われています。
ノンプレッシャーボールは、主に練習球として使われています。
プレッシャーボールの中にも公認球とそうでないものがあり、公認されていないボールは練習球として使われています。
ノンプレッシャーボールの中にも公認球がありますが、大会での使用は一般的ではありません。
テニスボール(メーカー別)
ダンロップスポーツ株式会社
DUNLOP FORT(ダンロップ フォート)
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
画像:ダンロップ
ダンロップ DUNLOP テニスボール DUNLOP FORT(ダンロップ・フォート) 2球入 1箱(30缶/60球) DFEYL2CS60 価格:18,900円 |
マイルドな打球感と優れた耐久性を兼ね備えたボールです。
少し重めの打球感ですので、球足の速いハードコートやカーペットコートに向いたボールです。
数々の大会に使用され、国内最高峰の「全日本テニス選手権大会」でも使用されているボールです。
メルトンカバーが丈夫なので、耐久性に優れています。
St.JAMES(セント・ジェームス)
練習球
プレッシャーボール
画像:ダンロップ
ダンロップ DUNLOP テニスボール St.JAMES(セントジェームス)4球入 1箱(15缶/60球) 価格:9,000円 |
練習球といえばこれ。
一般テニス愛好家やテニススクールの多くが良く使っているボールです。
マイルドな打球感と、コストパフォーマンスに優れています。
DUNLOP FORTに比べると耐久性に劣ります。
DUNLOP HD(ダンロップ HD)
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
画像:ダンロップ
ダンロップ DUNLOP テニスボール DUNLOP HD(ダンロップ HD) 4球入 1箱(15缶/60球) DHD4CS60 価格:7,500円 |
摩擦に強く練習球に最適です。
ITFの公認も取れている品質の高さも魅力です。
St.JAMESより少し打感が硬く、ボールが飛びます。
SRIXON LP(スリクソン LP)
練習球
ノンプレッシャーボール
画像:ダンロップ
ダンロップ|DUNLOP 練習用テニスボール プレッシャーレスボール SRIXON LP(1袋30球入バッグ) SRIXON LP 30BAG 価格:4,167円 |
ノンプレッシャーボール特有の打感の重さを軽減した練習球です。
長時間たっても弾み方が変わらないのが特長です。
内圧がかかっていないため、ゴムのみの反発力で飛ばしますので、気温によって打球感や飛びが変わります。
冬場の寒い時期は打球感がさらに硬くなり、飛ばなくなります。
Wilson(ウイルソン)
US OPEN EXTRA DUTY(ユーエス オープン エクストラ デューティー)
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
[ウィルソン テニス ボール]US OPEN EXTRA DUTY 2球入(エクストラデューティ)『箱単位(30缶/60球)』(WRT1000J) 価格:16,500円 |
グランドスラムの一つ、「US OPEN」大会使用球として有名です。
日本では「全国高体連インターハイ(男女)」でも使われています。
アメリカのメーカーですので、ハードコートでの使用に向いたボールだと思います。
TOUR STANDARD(ツアー スタンダード)
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
ウイルソン Wilson テニスボール TOUR STANDARD(ツアー・スタンダード)4球入 1箱(15缶/60球) WRT103800 価格:6,600円 |
日本向けに特別開発されたマイルドな打感を持つ高耐久撥水練習球で、水に強く、全国高体連推奨練習球にもなっています。
YONEX
TOUR PLATINUM(ツアー プラチナム)
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
ヨネックス YONEX テニスボール TOUR PLATINUM(ツアープラチナム) 2球入 1箱(30缶/60球) TB-TPL2 価格:18,150円 |
ITF・JTA公認の大会球で、その品質が国内外で広く認められている最上位モデル。
フェルトにはウールを多く含み、風合いも良いトップグレードのウーブンフェルトを使用。
軽井沢国際女子テニストーナメント大会、島津全日本室内選手権大会、JOCカップ全国選抜室内選手権大会、日本リーグ、大阪市長杯世界スーパージュニア選手権大会、リポビタン国際ジュニア、ソニー生命カップ全国レディーステニス選手権大会、ヨネックスレディースチャレンジカップ等、計26大会で使用されます。
TOUR(ツアー)
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
ヨネックス YONEX テニスボール TOUR(ツアー) 4球入 2箱(30缶/120球) TB-TUR4 価格:17,380円 |
中間グレードのウーブンフェルトを使用したITF公認球。
CHAMPIONSHIP(チャンピオンシップ)
練習球
プレッシャーボール
ヨネックス YONEX テニスボール CHAMPIONSHIP(チャンピオンシップ) 4球入 1箱(15缶/60球) TB-CHS4 価格:8,690円 |
ニードルフェルトを使用したITF公認球。
HEAD
HEAD TOUR XT – 4 BALL
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
画像:HEAD
ヘッド HEAD テニスボール HEAD TOUR XT(ヘッド ツアー エックスティー) 4球入 1箱(18缶/72球) 570824 価格:18,000円 |
数々のトーナメントで使用されているボールです。
柔らかな打球感で、日本人にも好まれるボールです。
HEAD PRO – 4 BALL
日本テニス協会公認球
ITF(International Tennis Federation)公認球
プレッシャーボール
画像:HEAD
【365日出荷】「あす楽対応」HEAD(ヘッド)「HEAD PRO(ヘッドプロ)4球入り1箱(12缶/48球) 571714」テニスボール 『即日出荷』 価格:6,200円 |
クオリティーが高いボールです。
練習球に最適です。
テニスボール人気度チェックはこちらから
硬式テニスボールの人気度ランキングTOP10をもとに、選び方を解説します。
使う方によって、重視したいポイントは、それぞれであるかと思いますので、それぞれの観点からお伝えします。
グランドスラムで使われているオフィシャルボール
全豪オープン(Australian Open )
DUNLOP Australian Open official ball
ダンロップ DUNLOP テニスボール AUSTRALIAN OPEN(オーストラリアンオープン) 2球入 1缶 DAOYL2DOZ 価格:660円 |
2020年より日本のDUNLOPがオフィシャルボールを供給することになりました。
2005年から2019年まではWilsonがオフィシャル・テニスボールを供給していました。
ダンロップを展開しているのは、住友ゴム工業(株)(2018年1月1日よりダンロップスポーツ(株)から名称を変更)。
日本企業として四大大会(グランドスラム)の公式ボールサプライヤーとなるのは初です!
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全仏オープン(The French Open)
全仏オープンは2020年からウイルソンが公式テニスボールサプライヤーになっています。
ウイルソン Wilson テニスボール ROLAND GARROS ALL COURT 4 Ball 1缶(4球) WRT116400 価格:1,100円 |
【関連記事】
ウインブルドン(The Championships)
Slazenger Wimbledon Ball
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全米オープン(US Open)
Wilson US OPEN EXTRA DUTY
[ウィルソン テニス ボール]US OPEN EXTRA DUTY 2球入(エクストラデューティ)『箱単位(30缶/60球)』(WRT1000J) 価格:16,500円 |
USオープン・オフィシャルボール。
アメリカでの使用率はナンバーワン。
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テニスボールの規格
ITF(International Tennis Federation)がテニスに関する色々なルールを決めているのですが、そのボールの規格は次のようになっていて、日本テニス協会もこれに準じています。
〈日本テニス協会刊「JTA TENNIS RULE BOOK(付則Ⅰ ボールについて)」より転載〉
a. ステージ3(レッド)のスポンジボールを除き、ボール表面は、均一に平らで滑らかな繊維製のカバーで包まれていなければならない。継ぎ目のある場合は、縫い目のないものでなければならない。
b. ボールは次の表、または(d)の表に記載されたいずれかの種類の基準に合っていなければならない。
タイプ1(高速) タイプ2(中速)(注)1 タイプ3(低速)(注)2 高地(注)3 質量(重さ 56.0-59.4g 56.0-59.4g 56.0-59.4g 56.0-59.4g サイズ 6.54-6.86cm 6.54-6.86cm 7.00-7.30cm 6.54-6.86cm 反発値 135-147cm 135-147cm 135-147cm 122-135cm 変形値(注)4 0.50-0.60cm 0.56-0.74cm 0.56-0.74cm 0.56-0.74cm 回復値(注)4 0.67-0.91cm 0.80-1.08cm 0.80-1.08cm 0.80-1.08cm 色 白または黄色 白または黄色 白または黄色 白または黄色
注釈:
1)このタイプのボールは、加圧していても加圧していなくても良い。加圧していないボールは、内圧が7kPa(キロパスカル)以下で、海抜1,219m以上の標高の高い場所で使用することができる。また、特定の大会の標高で60日以上、順応させなければならない。
2)このタイプのボールは、海抜1,219m以上の高地で、すべてのコートサーフェスでの使用に推奨される。
3)このタイプのボールは、加圧されていて、海抜1,219m以上の高地でのプレーにのみ使用できる。
4)変形値は3箇所の中心軸を垂直に測り、それぞれ単一示数の平均値でなければならない。2つの測定値が0.08cm以上の差異があってはならない。
c. (b)の表で記されたすべてのタイプのボールは、以下の表で示す耐久性の条件を満たさなければならない。
質量(重さ) 反発値 変形値 回復値 最大変形値1 0.4g 4.0cm 0.08cm 0.10cm 注釈:1)
耐久テストの結果得られた、特定の場所での最大変化許容範囲は、最新の「ITF Approved Tennis Balls, Classified Surfaces & Recognised Courts」に詳しく記載されている。耐久テストは、9ゲームの試合の影響をシミュレートする実験装置を使用して行われる。
テニスボールのタイプ別適性を考えると、
タイプ1(高速)コートは、主にクレーコート。
タイプ2(中速)コートは、主にハードコートや一部のカーペットコート。
タイプ3(低速)コートは、主に天然芝、一部のカーペットコート。
の使用に適しているようです。
日本で一番多いコートは、砂入り人工芝(オムニ)コート、これはタイプ1からタイプ2の範囲になると思いますが、タイプ1に近いボールとの相性が良さそうです。
ボールの色が「白または黄色」になっていますが、白いボールは見かけませんね。
ボールの規定には幅があり、その中で、各国テニス協会の審査に合格したボールが、公認球となります。
幅があるので、試合に出る方はその試合の使用球を確認して、その試合球で練習して慣れておくのも、大きなアドバンテージになります。
ボールのパッケージにタイプが記されていないので、どのボールがどのタイプのボールなのかは分かりませんでした。
ボールの構造とできるまで
ボールの構造
1.コア
コアは、ゴムでできていて中は中空です。
プレッシャーボールはコアの中がおおよそ1.8気圧位に加圧されています。
ノンプレッシャーボールは、おおよそ1気圧で加圧されていません。
2.メルトン(フェルト)
ボールの一番外側を包んでいる繊維を、メルトン(フェルト)といいます。
これには、ヨーロッパタイプとアメリカタイプがあって、ヨーロッパタイプのほうが、アメリカタイプよりも少し厚くて重いのですが、その分耐久性があります。
日本のメーカーは、おおむねヨーロッパタイプが採用されているようです。
アメリカは使い捨て文化なのでしょうか?
耐久性については、あまり重要視されていないようです。
ヨーロッパも日本も、モノを大事にする文化がありますが、こんなところにも表れていて、面白いです。
ボールができるまで
Wilsonボールの製造過程のYouTube動画です。
ゴムをローラーで練ってそれをシート状にして、少し寝かせます。
ゴムを規定量切り取り、金型の中へ投入。
熱をかけながらプレスして、ボールの半分が出来上がり。
タコ焼き器の様です。
そのバリ(余分な所)をカットすると半球状のゴムになります。
断面に接着剤を付けて、薬剤と水を投入して、二つを合わせて熱をかけます。
すると、薬剤と水が反応し、窒素ガスが発生して、1.8気圧ほどの内圧になります。
(ノンプレッシャーボールはこの薬剤と水は入れません)
メルトンを小判状にカットして、接着剤で張りつけます。
ボールに印刷をして、ペットボトルに入れて、圧力をかけながら蓋(ふた)をして、ラベルを付けて、箱に入って、お嫁に行きます。
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まとめ
今回は、日本で比較的手に入れやすいものを、ピックアップしてみました。
プレッシャーボール、ノンプレッシャーボールだけでなく色々な種類があります。
練習環境や、使用コートの種類、コストパフォーマンスなどを考えながら、ボールを選んでみましょう。
メルトンが丈夫過ぎると、ボールは毛羽立ちますし、弱すぎるとすぐに坊主になってしまいます。
ボールの使用経過時間と、メルトンの減り具合のバランスもチェックしましょう。
ただし、色々なボールが混じるのは、余りおススメできません。
ボールによって飛びや感触が異なります。
テニスは、感覚を大切にしなければならないスポーツです。
感覚を研ぎ澄まさせるためにも、良いボールで練習しましょう。