テニスの状況場面に応じたフォアハンドストロークの打ち方【動画有】
テニスの試合は、状況が刻一刻と変化していきます。あなたが、フォアハンドが上手くなりたい!、フォアハンドが安定しない…、フォアハンドでガンガン攻撃できるようになりたい!と思っているのならば、「なぜこのボールを打ったのか?」を自分自身で根拠を持って説明できるかどうかが重要なポイントです。
試合で強くなりたいと思っているならば、シチュエーションに応じたショットを打てるようになりましょう。
前もって頭を整理しておくことで、“自分が打ちやすく” “相手に対して効果的”にボールを打つことができるようになります。
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この記事の目次
状況場面に応じたフォアハンドストロークの打ち方
あなたはストロークの時。特にフォアハンドストロークを打つ時に、どういうことを瞬間的に考えていますか?
練習をしている時に、色々な状況や場面を体感してきていると思いますが、その場その場で対応してきているだけとなっていませんでしょうか?
あなたがフォアハンドで苦手とするところがあるのでしたら、まずは頭の整理をしておきましょう。
「こういう状況の時には、こうする」ということを先に考えておくことが効果的です。
先に考えておいたこの状況には、こうするという考えに沿ったショットを練習することによって、自分にとっての一番効果的な答えを見つけやすくなります。
フォアハンドストロークでの状況場面とは?
テニスのゲーム中のフォアハンドストロークの状況としては
おおよそ、下の画像のような6つの状況場面の要素があります。
高さ
高い…肩口から上のボール
低い…膝よりも低いボール
ミドル…膝から上で肩から下の一番広い部分(野球で言えば、ストライクゾーン)一番力が入りやすい部分
遠近
「横」についての遠近です。
近いボール…詰まってくるボール
逆クロスから飛んでくるボールは、右利きのプレイヤーにとってフォアハンドストロークで詰まりやすいボールになります。
遠いボール…クロスに離れていくボール
これらの要素のうち、相手からのボールには高さと遠近が混ざってくるので
高い×遠いボール
低い×近いボール
こういった組み合わせの要素のボールが来たら、どうするかをシュミレーションしておくことが大変重要です。
深短
深い、短いはダブルスではよくあります。
ストロークのみのラリーでは、深いボールが多く、短いボールはあまりないかもしれませんが
ダブルスでは、相手からボレーで短いボール、長いボール、深いボールが来ます。
3要素の連動
つまり、3つの要素〈高さ〉、〈遠近〉、〈深短〉が連動して色々な状況が生まれてきます。
低い×近い×深いボール
高い×遠い×深いボール
こうした要素の組み合わせでボールが来た時に、自分がどう対応するか事前に考えておくことで
迷わないで済むということが大切です。
これは、テニスプレーヤーの考え方として、すごく重要なことです。
(相手が打った)ボールの来る方向
クロス…遠くなりやすい、離れていきやすい
逆クロス…自分の体に近くなりやすい
ストレート…ボールとしては、真っ直ぐきます。
状況として、相手がチャンスとなって打ってくる場面となっていることが多くなります。
そうなると、自分から遠く離れたところへ打たれるので、どのように追いつくのか?
考えておかないとちゃんと返球することがむずかしくなります。
自分の打ちたい方向
クロスから来たボール⇒クロス方向へ打ちたい
ストレートから来たボール⇒クロス方向へ打ちたい
クロスから来たボール⇒ストレート方向へ打ちたい
自分の打ちたい球種
自分が打ちたい方向にプラス、どういう球種で打ちたいのか?
大きく分けて、トップスピン、スライス、フラット。
さらにサイドスピンも加えて何種類かの選択肢があります。
状況に応じたショットを選択することがミスをなくす
どういう場面で、どういう状況で、どの打ち方でどのコースへ打つかの選択を自分として選ぶべきか?
“自分が打ちやすく”
“相手に対して効果的”
を考えることがテニスの戦略的な展開として、すごく重要なこととなります。
これまで、相手が打ってきたボールに対して何となくそちらの方向へ打ち返していたのであれば
相手は、それを狙ってきているかもしれません。
例えば、クロスの展開で相手から来たボールをもう一度クロスへ返すのが楽だからとクロスへ打つ
⇒相手はそれを待っていて、ストレートへ切り替えされてしまう
このように相手の状況に応じて、ショットの選択をすることが必要です。
そのためには、相手の状況を分析すること。
・相手がどの位追い込まれているのか?
・相手がどの位優位なのか?
といった分析にプラスして、ショットの6つの状況場面の要素についての分析も加えて
自分のショットを考え、選択することが戦略としては必要です。
そして、こうした多岐に渡っている場面が細分化してくる中で、
自分ならばこうした場面でどのように打つかを想定し
“打てること” “打つこと”が決まってくるとよりシンプルになります。
シンプルになることで、よりミスも少なくなって、攻撃のパターンもできてきます。
最初は、そんなに考えられないかもしれませんが、6つの要素の組み合わせを自分で考えて
「この球種でこっちの方向に打ちたい。
そのためには、どういう風に打てばいいのか?
どの場面だったら打てるか?」をもう一度下のチャートを見ながら考えてみてください。
実際の状況を想定することで、自分が何ができないのかもわかってくると思います。
河合校長の状況場面を考えフォアハンドストロークの解説動画はこちらです。
フォアハンドのトップスピンストローク。「調子の波がある…」「最近、悩んでいる…」という方に。
「手の平」「足裏」の感覚を生かすことで、安定しパワーアップしたショットを手に入れるヒントになるかもしれません。
動画紹介 状況に応じた打ち方
相手から来たボールに、実際にどのように打てば良いのかを河合校長の動画でご紹介いたします。
自分の打ちたい、自分の苦手な状況のものをこちらの動画を参考に練習していってください。
ストロークラリーの中で、打ちづらいし、攻めるのか、守るのかの判断が難しいのが高く来た球。
高く深く来たトップスピンボールを同じく、トップスピンで対応するコツを解説します。
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動画紹介 コースの打ち分け方
クロスとストレートのコースの打ち分けは、できていますか?
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クロスへ打つコツを解説します。これが分かると簡単にクロスへ打てるようになります。
ストロークラリーの中で、クロスからストレートへ打ったボールが外へ切れてしまっていませんか?
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動画紹介 長さを打ち分ける
ストロークで深いボールを打ち分けるための3つのポイントを解説します。
角度をつけた短いボール「ショートアングル」の打ち方を解説します。
フォアハンドストロークの練習は、1人でもできます!練習方法をご紹介します。
まとめ
フォアハンドストロークを打つ時には、その状況場面に応じた確率の高いショットを選択しましょう。
といっても、人によって、どのシチュエーションなら打ちやすいボールなのかは変わってきます。
自分で、しっかり前もってショットを打つ状況を考えておいて、頭の整理をした上で判断をしておく必要があります。
試合で急にできることではないので、ふだんの練習から確率の高いショットを打てるように取り組んでいくことが大切です。
少ない時間でも上達するテニスの磨き方>>>>