テニスは予測力!どこを見る?何を考える?【動画有】
テニスの試合で必要なのは、相手のボールを読む力「予測力」です。
ボールが来てから、返球するのでは対戦相手にラリーを支配されるだけ。
レベルアップしたいなら、ボールを予測することによって、早くボールのところへ移動して、余裕を持ってボールを打つことです。
次にどんなボールが来るのかを予測できることは、体力が落ちて、以前より走れなくなっていると感じている方には絶対に必要な力です。
予測力を身につけて、テニスをより楽しんでください。
「コアスイング」を使うと効率のいいストロークが打てます!>>> 少ない時間でも上達するテニスの磨き方
この記事の目次
相手ショットの予測法
あなたは、相手がどういうボールを打ってくるのかを相手が打つ前に予測していますか?
意識して無くても、ある程度はやっていらっしゃると思います。
予測をすることで、早い準備ができるようになるため、ミスの確率をぐっと減らすことができます。
ゲームでは、相手から色々なコースに色々なバウンドのボールが飛んできます。
けれども、自分に与えられた時間は1秒くらい。
そうするとボールを打ち返すためには「予測力」が大切になります。
確率を高く予測をするために、チェックしたい4つのポイントをご紹介します。
体の開き
ストロークやボレーを打つ時に、まず体をひねって、そこから回転していきます。
ひねってから、体を開いていくタイミングによって、ボールがストレートなのかクロスなのかをある程度予測することができます。
◎相手の体が早めに開けばクロス、
◎開かなければストレート
相手が打つ時に、どの位、早く開いてくるとクロスなのかを実戦の中で経験的に覚えることが必要となります。
また、相手によってその体の開きの程度が違うので、ゲームの中で学習していくことが大切です。
もちろん、相手が余裕があればどのコースへでも打ててしまうのですが、通常のラリーの相手の状態を観察して予測できるようにしていきましょう。
相手の目線を見る
相手の目線も観察してみましょう。
特に、サーブ。
お互いが止まっている状態で、相手がどこを見ているのかに注目してみてください。
これから打とうとするコースを見てから、サーブを打つ人がいらっしゃいます。
クロスなのか、センターなのか…。
相手の目を見て、どこに視線がいっているのか(顔が向いているか)を見ることで、予測するデータが入手できるかもしれません。
相手のクセを見つける
相手のショットのクセを実戦の中で学習していきましょう。
クロスは、ショートクロスを打つ確率が高い、3球クロスにボールを打ったら、次はストレートに来やすいだとか。
展開のクセの部分もあるし、技術的な面や体の使い方でそちらのコースに飛びやすいということもあります。
スタンス
テニスには、オープン、スクエア、クローズドスタンスがありますが、スタンスというのは、相手のショットに対して構える体勢ですので、このスタンスを元に予測をすることができます。
フォアハンドストロークであれば、オープンかスクエアスタンスになることが多いかと思います。
オープンスタンスであれば、体が開きやすいので、よりクロスに来る可能性が高くなります。
ただし、ストレートに飛ばないということはないのですが、スタンスによって打ちやすいコース、打ちにくいコースがあります。
スクエアであれば、ストレートにも行きますが、クローズになるとクロスに飛ぶというのはほとんどなくなって来ます。
クローズになればなるほど体を開きづらくなりますから、クロスには飛びづらいだろうと予測するわけです。
◎オープンスタンス→クロス?
◎クローズド→クロスはない?ストレート?
また、上級者になってくると相手にコース予測をさせないように、コースを隠すことができるようになります。また、相手の予測の裏をついてこようとする可能性もあります。
ですが、まずはご紹介した4つのポイントを元に相手のショットを予測する経験を積んでいくようにしましょう。
ストロークの4つのスタンスについては、こちらの記事をどうぞ。
予測の4つのポイントについての動画は、こちらです。
相手のサーブやストローク、打たれるコースの予測の仕方、そのコツは?
相手の球種を見破る
テニスでは、相手から色々な球種が打たれます。
テニスの初級~諸中級者で、とりあえず来たボールを打ちたいけれど、「あっ、弾んできた!」「あっ、滑ってきた!」といったようにボールが弾んでからでないとわからないという方は、ボールしか見ていないのだと思います。
それに対応するためには、相手から打たれる球種を予測することが大切です。
「あるところ」を見れば、どういうボールが来そうなのかの予測がある程度立つようになってきます。
何となく見るのではなく、しっかり必要な情報を得るために相手を「観る」、「観察をする」ということが予測をする上で絶対に必要になります。
そのためには、相手を観ながら練習をしていっていただきたいと思います。
ショットの球種を打ち分けるためには、グリップを持ち替えることで色々な変化をつけやすくなります。
グリップが変われば、ラケット面の向きも変わってきます。
そこをしっかり見れば、球種が大体は予測をすることができるようになります。
相手のテイクバックの「観る」ことで、予測を立てながらプレーをしてみてください。
フォアハンド時の予測
相手のフォアハンドのテイクバック時について。
相手がスピンを打とうとしているのなら、大抵はウエスタンやセミウエスタングリップという厚いグリップで握っています。
そうなると、打球面が「外」を向く、もしくは「下」を向くになることがほとんどです。
そして、相手がスライスを打とうとしているのなら、コンチネンタルグリップという薄いグリップで握っている場合が多いです。
そうなると、打球面は「自分」の方向に向くようになります。
この状態から、スライス回転(バックスピン)のかかったボールが来やすくなります。
つまり、相手のグリップと打球面によってどういう系統の回転のボールが来るのか予測できるということになります。
そして、スピン系のボールであれば
着弾した後、弾んできますから、あなたの方に高く向かってくるような感じで変化してくることが多くなってきます。
スライス系のボールで、低くてある程度スピードがあればあなたの方に低く滑ってきます。
ふわっと浮いてきたボールであれば、バウンドした場所でぽこんと止まるようなボールになります。
球種がある程度絞れてきたら、「滑ってくる」「止まる」という判断は、ボールのスピードで判断することができます。
まずは、相手のテイクバックを観て、スピンなのかスライスなのかの判断をするようにしましょう。
バックハンド時の予測
片手バックハンドの場合のテイクバックも同様です。
スピン系の場合は、打球面が外を向く
スライス系の場合は、「自分」の方に向く
両手バックハンドの場合は、少し予測が難しくなります。
一般的には、右手は、コンチネンタルグリップ、左手がバックハンドイースタングリップのことが多いと思います。
スピンを打つ時には両手でも、スライスを打つ時は片手というプレイヤーが多いので、相手が余裕がある時には、両手で構えたところから、スピンも打てますし、フェイントのようにスライスを打つことも可能です。
こうした場面では、打ち方だけでなく、状況やそれまでのクセを考慮して予測しなくてはいけなくなります。
スピン系の場合は、両手でグリップを握っていて、打球面が前の方を向く
スライス系の場合は、両手バックハンドではなく、右手だけでバックハンドという方が多くなります。
その場合、スロート(三角の部分)を左手で支える形でテイクバックしていたら、ほぼスライス!と予測できます。
さらに、相手がスライス系を打つ時には、体を横向きに保って打つことが多くなります。
相手の体の入り方を見極めて判断するのは、ちょっと上級者向けかもしれませんが、1つの観るポイントとして頭に入れておいてください。
◎「肩がしっかり入っている」→スライス系
◎「肩がそれほど入っていない」→スピン系
といった可能性が高いという予測ができます。
個人によって、体の使い方は違うので、この人はこの回転を打つ時にはどういうクセがあるのかを観察することも予測には重要です。
次の展開を予測する
テニスの戦術として、情報を取りながら、次の展開を予測してプレーするようになりましょう。
相手が打ってきたボールにただ反応しているだけでは、ゲームで主導権は取れません。
情報源となる5つのポイントについて、解説します。
相手が打ってきたボールから
相手が打ってきたボールは、次を予測する上で大切な情報源となります。
相手ボールに対する予測の例をシングルスの展開で説明します。
相手がライン際にボールを打ってきて、あなたはサイドへ走らされます。
次に、相手が攻撃的な体勢になってくることが予想されますので、あなたはあえて「浅いところへ打って相手の足元になるように狙おう」と判断するといったように、ストロークのショットを選択することもできます。
シングルスの基本的なポジションについて知りたい方は、こちらの記事をどうぞ
相手の体勢
情報は早く取れば取るほど、有効に準備をすることができます。
より早く情報を取るためには、相手の体勢を観ることが大切になります。
相手がしっかり構えているのか、それとも崩されているのかによって、次の判断をすることができます。
相手がしっかり構えている
→あなたは、少しポジションを下げて攻撃(ディフェンス)に備える
相手が崩されている
→あなたは、少しポジションを上げて攻撃(アタック)体勢をとる
自分の打ったボール
先ほどの反対のケース。
自分の打ったボールがライン際にボールを打って、相手がサイドに振ることができた。
相手がディフェンスの体勢になることが予測されるので、少しポジションを上げる。
逆に、あなたがコート中央付近に高いボールを打ってしまった時は、相手がベースラインから前へ入ってくることが予想されるので、あなたはベースラインよりも下がって備える。
というように自分の打ったボールから予測から判断し、ケアできるポジションへ動くことができます。
自分の体勢
さらに、早く情報を取るためには、あなた自身がどういう体勢でボールを打つことができるかによっても、予測することができます。
こちらも、先ほどと反対になります。
自分がしっかり構えることができる
→相手は、少しポジションを下げて攻撃(ディフェンス)に備える
自分の体勢が崩されている
→相手は、少しポジションを上げて攻撃(アタック)体勢をとる
これまでのご説明してきた4つの情報源のプレー中に起きる順番は以下のとおりです。
- 自分の体勢
- 自分の打ったボール
- 相手の体勢
- 相手が打ってきたボール
そして、4.まで行ったらまた1.からの繰り返しがテニスのゲームです。
ゲームの中で、常にこの情報源が転がっているので、これを逃さずにキャッチしていきましょう。
スコア
あとは、スコアによっても展開は予測できます。
相手が40-0とリードしている場合。
相手が多少体勢が悪くても、リスキーであっても「ライン際に攻撃的なショットを打ってくるかも?」と予測する。
相手が0-40と不利な状況の場合。
あなたは攻撃的にプレーをするチャンスでもありますし、相手はリスクを押さえた確率の高いショットを選択するだろうと予測する。
5つの情報源に応じて、自分自身のプレーを判断して、行動することでミスする確率を減らしたり、自分が打ちやすい状況にすることができます。
相手を観察するためには、目の力が必要です。こちらの記事でトレーニング方法をご紹介しています。
まとめ
テニスの試合で、相手から来るボールに対して「予測」をすることができると、優位に試合を展開できる可能性が高くなります。
テニスが上手い人は、ボールの予測力が高く、瞬時に判断ができるため、コートカバーが広く、つまらないミスは少ないものです。
安定したショットを打つためには、自分の最適な打点で打つことができなければいけないので、その準備のためには予測が大切です。
自分の打ったボールや相手のラケットや体の動きを「観る」ことで、相手の動きや打つ方向を予測・判断してみましょう。
その予測が正しく、ちゃんと準備ができるようになってくれば、しっかりした安定したボールを打つ確率もアップしてきます。
常に意識することで、予測の精度がだんだん上がってくるはずです。
経験を重ねて、慣れないと身につかないので、意識して実践してみてください。
少ない時間でも上達するテニスの磨き方>>>>