テニス ボレーの打ち方~プロの身体の使い方から基本を学ぶ【動画有】
今回の記事では、トッププロのボレーフォームから、一般プレイヤーもマネしたいプロのやっている身体の使い方のポイントをお伝えいたします。
あなたもテレビやYouTubeでプロのプレーを見るたびに、『あんなボレーが打てたらなぁ』と思った経験はありませんか?
プロはストロークスピードが速いので、シンプルな体の使い方でボールを打たないと対応が遅れてしまいます。
そうした体の使い方をすれば、一般プレイヤー同士のスピードのボールであれば、一般の方でも十分に正確なボレーができるようになります。
ボレーが上手くなりたいのであれば、『プロのボレー』のポイントを取り入れていきましょう!
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この記事の目次
プロから学び マネする「ボレー」
『上達したければ上手い人のマネから』という考え方がありますが、これはテニスにも当てはまります。
上手い人には『上手い理由』があるからです。
現に、テニス雑誌などやハウツー本では、プロの連続写真などを活用した解説が目立ちます。
とはいえ、プロのフォーム全てを完璧にマネすることは不可能です。
プロの場合は、鍛えぬいた強靭な肉体があってのフォームであって、一般プレイヤーが無理に取り入れようと試みても、うまくはいきません。
最悪の場合、怪我をする可能性もあります。
とはいえ、速い展開でも素早く対応できて、打ち負けることのないプロのボレーからマネしたいポイントはいくつもあります。
まずは、一般プレイヤーでもマネができるボレーのポイントを、1つずつ押さえていきましょう!
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構えのポイントは「ラケットの位置」と「両足の位置」
まずはボレーの構えのポイントから。 意識するポイントは2つ。
- ラケットを構える位置
- 構える時のスタンス
早速、解説していきます!
ボレーの基本の構え
「ラケットの位置」は身体の正面で、身体から離す
ボレーの基本の構えは、正面を向いて、ラケットを身体から離した状態です。
正面を向く理由は、フォア・バックどちらにも対応できるようにするため。
ラケットを身体から離す理由は、とっさの動きをしやすくするためです。
構える際の目安は、
- ラケットのグリップ~スロート部分が自分の胸と同じ位の高さ
- 身体とラケットの距離は30cm程離す
以上を意識して、ラケットを構えてみましょう。
【注意点】ラケットが身体にくっついた構えはNG
理由は、ラケットが身体に近すぎると、上体を捻る際にとても窮屈な姿勢になってしまうからです。
これでは、相手から飛んできたボールの力に負けてしまう可能性が高くなります。
正しい打点で打てなくなるデメリットもあります。
これまでボレーがうまく当たらないと悩んでいた方は、ラケットが身体に近すぎたのかもしれません。
改めて、ご自身のフォームを確認してみましょう!
「両足の位置」は肩幅に開いてバランスを取る
ボレーに最適なスタンスは、肩幅ほどに足を開いた状態です。
テニスの構えにおいて、スタンスはとても重要になります。
なぜなら、スタンスの幅や重心の低さでバランスを取ったり、次の動作へとスムーズに移行したりするためです。
ラケットの位置と、スタンスはしっかりと押さえておきましょう!
足の動き
つま先の方向で身体をひねる
ボレーのポイントの1つとして、『とっさに身体の向きを入れ替える』というものがあります。
身体の向きを変えるためには、足のつま先の向きを変えるようにします。
例えば、右利きの方でフォアサイドにボールが来た時は、右足のつま先を少し外側に向けます。
すると、自然と上体がボールが来る方向に向けて、斜め前を向いてくれます。
こうすることで、身体に無駄な動きが無くなり、素早くラケットをセットすることができます。
この時に、意識したいのが出したい側と反対側の足を蹴ることです。
足だけが先に行ってしまうのではなく、ちゃんと腰がついていった動きができるようになります。
単に足だけを延ばして方向転換をするのではなく、「股関節」を使っての身体のひねりが大切です。
【注意点】ボレーは足で打つ!上体を動かさない
身体から離した状態でラケットをセットしたら、つま先を外側に向けます。
この足の位置は、もう一度元の位置に戻したら最初の構えの形にラケットが戻っているはずです。
この時に、よくある一般プレイヤーの動きとしては、手を大きく動かしてしまっていたり、足を動かすのと一緒に上体を回してラケットを引きすぎてしまったりすることが多くあります。
そうなると、面の向きを打ちたい方向にうまく面が作ることがむずかしくなります。
足でボールに合わせるようにして、上体の動きは、ほとんど使わないようにしましょう。
ボレーのスイング動作の時に少しだけラケットを動かすだけです。
足の踏み込み
インパクト時のポイントは、『足を踏み込みながら、打つ』です。
足を踏み込む目的は体重移動をするためですが、インパクトのタイミングは、踏み込んだ足が着地するのと同時が基本です。
ボールをインパクトした前後に、踏み込み足が着地するようにします。
足を使って打つことで、パワーが乗るため、腕やラケットを振らずに打つことができます。
グリップエンドから下へ引っ張るようにするのが正解です。
ラケットの面の動きが変わってしまうような振り方は、ボレーではNGです。
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ボレーの身体の使い方を解説!
ここからは、フォア・バックそれぞれの身体の使い方を、要点を押さえた画像も用いて、より詳しく解説します!
ラケットセット編【フォア・バック別で解説】
画像を元に、まずは基本的な構えを見ていきましょう。
ラケットセットは基本的に、フォア・両手バックは変わりません。
構えのポイントとして説明した通り、ラケットは身体から離してセット、スタンスは肩幅です。
片手バックの場合は、ラケットの「スロート」部に手を添えるため、少し構えが異なります。
2歩の足でインパクト編
インパクトの前に、足を踏み込み始めるのが基本です。
ボールが来る側の足をまずは外側へ動かし、打球方向へ踏み込むように左右の足を交互に2歩動かしていきます。
フォアボレーの場合は、構えた状態からボールが来る側につま先を向けるのが一歩目です。
それによって自然に上半身がターンした形になります。
ラケットの位置が体の斜め前位になるように1歩目が出ると、その後の身体の力が使いやすい位置になります。
それよりも後ろになるように体をターンさせてしまうのは「引きすぎ」、前になってしまうとバランスが悪くなってしまいます。
2歩目は、反対側の足を踏み込みながらボールをインパクトします。
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両手バックボレーの打点は、身体を捻った時の前に出てくる肩の横で打つイメージを持ちましょう。
ターンをした1歩目の足の位置は、ひねった上体の前側の肩の横で打点をとらえられる場所になります。
それよりも後ろになるように体をターンさせてしまうのは「引きすぎ」、前になってしまうとバランスが悪くなってしまいます。
そこから最初にセットしたラケットの位置をキープしながら、ボールが来る方と反対側の足を2歩目として出しながら打ちます。
片手バックボレーは、テイクバックまでは両手でラケットを持っていて、踏み込み始めたら非利き手を「スロート」から離す動作をします。
その動作によって、左右の腕が身体を挟んで対称の動きをすることで、身体のバランスが保ちやすくなります。
ターンをした時に非利き手をスロートから放してしまうと、片手で面を支えることになり、面が安定しづらくなります。
非利き手のサポートを使うようにすると、ボールがとらえやすくなるはずです。
これから基本のフォームを作っていきたい方は[構え⇒身体のターン⇒インパクト]まで、なるべくラケットの位置やラケット面の向きを変えないように練習してください。
上半身の動きは、ほとんど使わないように意識していきましょう。
もっと上級の方になると、この基本をもとに以下のようなテクニックを用いることもあります。
・打球の威力を出すために、後ろの方から前へとラケットをスイングをしてパンチを効かせて打つ
・回転を多くかけるために、インパクトの位置よりも上にラケットをセットして、インパクトに向かってラケットを下げる形でスライス回転を強くかける
まずは、基本の打ち方を身につけてから、上のような打ち方にも挑戦していって下さい。
ボレーでやってしまいがちなミス
■肘の位置が変わる
肘は、常に最初の「構え」の形のまま、身体より前の位置にあるべきです。
身体に近すぎると窮屈な動きになってしまいます。
肘が伸びてしまったり、身体の後ろに肘が行ってしまっても、ラケットの面の向きが変わってしまいます。
手を大きく動かしすぎると、「手打ち」になってしまい、打球面もバラついてしまうのでコントロールもしづらくなります。
小さくテイクバックすることがボレーでは重要です。
構えの形を横向きにするだけでセットは終了です。
そこから足を踏み出しと、打点に向かってラケットをスイングさせることでボレーを打っていきましょう。
特に、やってしまいがちなのがフォアボレーでの手の引きすぎです。
下の動画では、河合校長が修正するポイントについて解説をしています。
■身体の向きが横向きになる
体が真横に向いてしまうのもNGです。
これでは、ボールを飛ばしたい方向に対して窮屈な身体の使い方になってしまいます。
「斜め前」に向くようにしましょう。
練習の時には、こちらでご紹介したポイントの確認だけでなく、間違ったフォームになっていないかも確認するようにしましょう!
■身体が開いてしまう
ボレーでストロークのように体が開いてしまう人は、後ろ足は、少し残したままにすることで体の開きを抑えることができます。
「半身」の状態をキープするようにしてボレーは打ちます。
まとめ
ボレーは「腕を使って」ではなく「足を使って」打つイメージが大切です。
一般プレイヤーの方は、NGの例でご紹介したように、プロのプレーよりも「腕」に頼って打ってしまうことが多くあります。
基本の構えから、身体の向きを変えてインパクトをし、足を踏む込んでいくことによって、腕を振りすぎないボレーができるようになります。
大きく腕を使ってしまうことで、ボレーが安定しないので、腕はコンパクトにすることを意識すると正確にラケット面にボールが当たることが多くなってくるはずです。
プロは、シンプルな動きでボールへパワーを伝えるようにしています。
プロのの身体の使い方をマネするようにして、シンプルな基本のボレーの動きを身につけていきましょう。
ボレーの基本知識、基本の動きについてはこちらの記事をどうぞ